OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

4月の藍島 1

2018年04月13日 | 化石
4月の藍島 1

 数日前まで少し荒れ模様だったのも治まったので、藍島に一人で出かけた。船着場でKさんと会ったのでご一緒に。目標は三つあって、まず前に行った時にキリガイダマシの化石がきれいに出そうな転石のあるところを見つけたので、探すこと。二番目はキララガイの入ったノジュールの採集を試みること。三番目は最近サメの歯が採れないので、一個以上見つけること。
 さらに荒れ模様の後だから漂着物をみることも追加された。この前ブログに挙げたウチワエビの脱皮殻も探したいが、これは確率が低すぎるので「目標」とするほど期待していない。
 10時過ぎに船着場へ。今日は乗客が少ない。海はおだやかで、波もほとんど気にならない。新しい船になって乗り心地も良い。                

船着場のこくら丸 2018.4.12

 「縦貫道」を通って北端の千畳敷へ。まず、キララガイのノジュールの列を見ていく。以前は手頃なサイズのノジュールがあったのだが、最近は大きすぎるのばかりで、採集しづらい。手頃なのを取り尽くしたのは私だが。やっといい標本になりそうなのを一個採集。ちょっとフジツボで切り傷を作ってしまったが。

キララガイ化石 2018.4.12

上の標本の拡大 2018.4.18

 この標本がうまく剖出できるかどうかは運次第。写真のようにキララガイは表面に細かい凹凸があり、内面はなめらかだから、剖出の時に殻が剥がれて内面の雌型になってしまうことも多い。
 サメの歯の多い層準に移動する。座り込んで採集を始めてすぐに小さなカスザメの歯を採集できた。後が続かなかったが一個でも仕方がない。

カスザメの歯 2018.4.12

 昼食の後、キリガイダマシの採集を試みる。貝類化石の良い標本をそろえるには、種類ごとに産状の良いところをいくつか探して、そういう場所で徹底的に割るのが良い。キリガイダマシの良い標本の見つかるところは、藍島に数か所あるが、今日の場所は新しくマークしたところ。結果的にはあまり良い場所ではなかった。

ツノガイとキリガイダマシ 2018.4.12

 写真の標本はツノガイの方が良さそうだが、持って帰ったものの処理次第でどうなるかはわからない。
 そんなわけで、当初の化石関係の「目標」3件はなんとかクリアできた。
(つづく)

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2 コメント

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Unknown (くろだ)
2018-04-13 14:33:31
黒田です。
4月10日はありがとうございました。
第5回の講座も楽しく拝聴させて頂きました。
象の進化の物語については、初期の象の牙の形状が進化の実験台みたいでおもしろいです。
今回も少し牙のお話が出たので、興味深かったです。
かなり前ですが、北京の博物館に、無造作に転がすように置いてあったプラティベロドンの頭骨を、何枚も写真に納めたのが懐かしいです。
次回も楽しみにしています。
追記
藍島、私も行きたかったです(泣)。
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島へ (OK)
2018-04-13 17:53:31
この日に島に行くと決めたのは8時半ごろ。汐・天候・気温・風速・それにもちろん体調など決める要素がたくさんあるので、あまり事前にお約束をできない...というのが正直なところ。現役時代みたいに元気なら皆さんお誘いするのですが。ご容赦を。
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