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最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

1998年のニュージーランド研究旅行 その4 カンタベリー博物館の脊椎動物化石展示

2017年09月28日 | 昔の旅行
1998年のニュージーランド研究旅行 その4 カンタベリー博物館の脊椎動物化石展示
A trip to New Zealand, 1998. Part 4. Display of vertebrate fossils.

 2月15日、クライストチャーチのカンタベリー博物館に来ている。調査項目のうち、脊椎動物化石の展示を見ていこう。恐竜に関する展示は少ない。ニュージーランドの恐竜は主に北島からのものなので、カンタベリー平原あたりを主題とするこの博物館ではあまり扱われていないのだ。一つだけ大きな展示があって巨大な草食恐竜の足跡のレプリカが子供に喜ばれている。一人の子供の両親の了解を得て撮影。

4-1 竜脚類足跡に座る子供 1998.2.15
A child sitting in a footprint of dinosaur

 カンタベリー平原の南の端に海成の白亜紀層があって、モササウルスや首長竜が出ているのでその展示があった。

4-2 モササウルスの頭部 1998.2.15.
The head of a mosasaur.

4-3 若いモササウルス 1998.2.15.
A young mosasaur.

 1993年にカンタベリー平原の南部で、漸新世鯨化石の産出地を回ったから、それに関する展示を探したがなかった。サメの歯の化石がひとつ。

4-4 カルカロドンの歯 1998.2.15.
Carcharodon auriculatus from Waikari, NZ

 北九州の同時代の芦屋層群の化石とは種類が異なるというが、側咬頭の形などはよく似ている。産地は1993年に訪れたあたりではなく、クライストチャーチの北約60km にあるワイカリ(Waikari)のもの。

4 Key Words Christchurch Canterbury-Museum Exhibition Moa Vertebrate Paleontology Dinosaur Sauropoda Footprint Mosasaur Plesiosaur Shark-Tooth Carcharodon クライストチャーチ カンタベリー博物館 展示 モア 脊椎動物 古生物学 恐竜 竜脚類 足跡化石 モササウルス 首長竜 サメの歯 カルカロドン

書棚の整理

2017年09月25日 | 鉄道
書棚の整理

 いつも過ごしている部屋(「書斎」と表現している。)に本棚がある。八畳間の一辺が書棚になっている他、大きめの書棚などもあって、千冊以上の本が立ててあるが、整理が悪い。その原因はスペースが狭いので書籍をサイズ別に配列してあるから。分野は、専門の古生物学の他、鉄道関連や、他の読み物などであるが、それ以外にアルバム類や同窓会関連などの記録も多い。
 入手した本は基本的に捨てないから、量は増える一方。実はこの「書斎」以外に小さな屋根裏部屋があり、ここももっぱら読み終えてあまり使わない書籍の置き場になっている。退職後にかなり大量の書籍を、幾つかの博物館などに寄贈(厚さおそらく3メートル程度)したが、それでも限度に近づいた。なんとかしなくては。
 書斎の書籍収容量は次の通り。メイン壁本棚:有効幅51センチ×26=1,326センチ、サブ壁本棚A:有効幅33センチ×6=198センチ、独立書棚:有効幅38センチ×17=566センチ、他290センチ。屋根裏の収蔵スペース:小計1,380センチ。合計が3,760センチとなる。ただし書籍以外に用いている場所は積算していない。収蔵スペースのうち、すでに本が入っているところは90%以上だろうから、厚さ35メートルほどの本があることになる。
 対策はいくつかある。まず捨てること。古本屋に持っていっても引き取ってくれる本は少なく、値段も聞いて腹が立つようなものだろうから、「捨てる」に含める。次は寄贈すること。不揃いだからあまりもらってもらえないだろうな。最大の問題は、「ひょっとしたら見直す必要があるかもしれないから捨てられない。」という気持ち。データ的な書籍や、アルバム・名簿のようなものは必要だがそれ以外はほとんど見直さないのが実態。
 そこで、今回の対策の一案は、鉄道関連の読み物(データ的なものを除く)を捨てること。対象はたぶん300冊、厚さ2メートルぐらいかな。全体の5%ぐらいにあたるから、捨てられれば今後5年ぐらいのスペースができるだろうか。

廃棄対象の本の一部

廃棄対象の雑誌 蒸気機関車運行終了頃の鉄道雑誌。

 どこか、鉄道関連の読み物をまとめて引き取ってくれないかな。対象は、博物館の類、学校の鉄道関連の研究会がベスト。代金は不要。

父の遺した写真 55  名神高速道路

2017年09月22日 | 鉄道
父の遺した写真 55  名神高速道路

 父の撮影した時期、1956年から1980年は、モータリゼーションが進んだ時期だった。とくに道路の改善はめざましかった。名古屋付近でいうとまず、国道1号線の改善として1963年2月に名四国道(名四バイパス)の名古屋市港区・四日市市間の第1期工事部分が開通した。1959年の伊勢湾台風時に国道1号線が長期間不通となったことで、バイパスの必要性が主張されたのだろう。

55-1 名四国道 飛島村 1968.8.31

55-2 名四国道 飛島村 1968.8.31

 今回の3枚の写真はおそらく名四国道(国道23号線)と国道302号線が交差する、日光川河口右岸で撮られた。現在は交差点の立体化などで景色が違っている。上の二枚は名古屋方面を見たところ。


55-3 名四国道 飛島村 1968.8.31

 これは、桑名方面を撮ったもので、現在は建物が並び、302号線ができたりして、全く違う景観となっている。この頃、木曽三川をまたぐ部分は有料区間であったが、1972年に全線が開通する頃に無料化された。

Key words Highway Meishi-Bypass Tobishima Kiso-River 高速道路 名四バイパス 飛島 木曽川 三重 愛知 伊勢湾台風
 写真の転載はご遠慮いただきたい。

1998年のニュージーランド研究旅行 その3 カンタベリー博物館のモア

2017年09月19日 | 昔の旅行
1998年のニュージーランド研究旅行 その3 カンタベリー博物館のモア
A trip to New Zealand, 1998. Part 3. Moa at the Canterbury Museum

 2月15日、クライストチャーチのカンタベリー博物館に来ている。今回の出張は、ニュージーランドの大きな博物館などを訪問して、展示の内容や、アクセスなどを調査するというもの。前回もこの博物館を見たが、主に専門に近い鯨(シロナガスクジラ)の骨格に気を取られていた。
 博物館ではちょうどクモに関する特別展を開催中だった。正面玄関には巨大な垂れ幕が下っていた。博物館の内容は自然史だけではなく、カンタベリーの歴史や、南極探検にまで及んでいるが、関係する所だけを「つまみ食い」した

3-1 カンタベリー博物館の入口 1998.2.15.
Entrance of the Canterbury Museum.

 各博物館のどこに注目するか、という点については事前に考えがあったが具体的な項目を作っていった訳ではない。モアに関する展示、古脊椎動物に関する展示、この両方の分野の収蔵方法、博物館ヘのアクセス、などを中心に調査を行った。他に、研究に役立てるために、オタゴ大学で鯨化石の比較を行ったのは、言うまでもない。

3-2 カンタベリー博物館のアクセス 
Access to the Canterbury Museum

 上の地図で、記号は上から反時計回りに,、H宿泊したモーテル(Tudor Court Motel)、Pハグリー公園(Hagley Park)、Bクライストチャーチ植物園(Christchurch Botanical Garden)、Mカンタベリー博物館(Canterbury Museum)、C大聖堂(Christchurch Cathedral)。青はエイボン(Avon)川、赤線は路面電車(Central City Heritage Circuit)。博物館入口から大聖堂(C)まで約700m。」

3-3 カンタベリー博物館のモア骨格 1998.2.15.
Display of a moa in Canterbury Museum.

3-4 モアの頭部 1998.2.15.
Head of a moa.

3-5 同、モア遺物の骨格内から見つかった卵と胃石 1998.2.15.
An unlaid egg and gastroliths of moa.

 モアの展示は詳しいが、少々照明が暗くて見づらい。
 モアに加えてキウイなどの非飛行性の鳥についても詳しく解説されている。次の写真は非飛行性の鳥(左)と飛行性の鳥(右)の胸骨の比較で、中央を縦に(前後に)走る竜骨突起の違いが目立つ。この隆起の両側に飛行のための胸筋が付着するのでこんな大きな違いが現われる。

3-6 鳥類の胸骨の比較。種類がラベルに書いてないがおそらく猛禽類。 1998.2.15
Comparison of sternums in ratite and other birds.

3 Key Words Christchurch Canterbury-Museum Exhibition Natural-History Moa Vertebrate Paleontology Otago Cetacea Kiwi Flightless Sternum Keel クライストチャーチ カンタベリー博物館 展示 自然史 モア 脊椎動物 古生物学 オタゴ大学 鯨類 キウイ 非飛行性 胸骨 竜骨突起

父の遺した写真 54  観光船

2017年09月16日 | 鉄道
父の遺した写真 54  観光船

 保津川下りは、現在も多くの観光客を集めている。

54-1 保津川下り 1967.6.16

 手前に父が乗っている舟の舷側が見える。上流側を振り返って撮ったもので、右のがけを走るのは山陰本線だったが、1989年にトンネルなどで直線化した新線に移され、旧線は嵯峨野観光鉄道として使われている。

54-2 鳥羽港の観光船 1963.12.24/25

 鳥羽は愛知県の小学校の修学旅行先によく選ばれたから、父も何度も訪れている。写真はおそらく真珠島から撮られたもの。向こうの半島に見えるのは鳥羽国際ホテルだろう。左端に国鉄鳥羽駅の貨車が見える。
 船は「あやめ丸」と記されている。志摩観光汽船の船で、志摩半島への定期便や鳥羽湾観光に用いられていた。舷側が低いので、波の高い所には行けそうにない。

54-3 鳥羽港の観光船 1963.12.24/25

 前の写真の左手に船が進んだところを撮影したもの。右端の建物(錦浦館?)が両方に写っている。その建物の右端に少し顔をのぞかせているのは鳥羽商店街にある鳥居の一部。その左上に日和山エレベーターが見える。鳥羽駅のすぐ裏手から、エレベーターで登るという、珍しい展望台で、私も登ったことがある。1974年に鳥羽駅の火災で焼失してしまった。
 なお、建物の手前に近鉄志摩線が通っているが、現在は鳥羽駅寄り(右手)から築堤があるので、様子が異なる。建物も建て替えが進んでいるらしく、錦浦館?と鳥居以外に現在のものと対応するものは見つからなかった。
Key words Boat-tour Hozugawa Toba Hiyoriyama 川下り 観光船 保津川 鳥羽 日和山 京都 三重
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