OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

5月の馬島 下

2018年05月31日 | 化石
5月の馬島 下

 5月25日(金)馬島で化石採集。目的地に着く前に鯨化石が一個見つかったから、持ち帰るものができて一安心した。当初の目的地はその先にある岩礁の間にある石ころの浜である。

7 転石の浜 2018.5.25

 数年前にここで3個の鯨化石の入った礫を見つけたから、すぐに見つかると思った。まず日陰でおにぎりを食べながら一休み。浜の石を見ていくが化石がない。やっと一個だけ骨化石を見つけたが、あまりにも小さなかけら。今日の化石は2個目、と言いたいところだが、1.5個目ぐらいかもしれない。

8 骨化石 2018.5.25

 最大2cmぐらいの平らな四角形の骨で、鯨類の脊椎骨の横突起だろうが、感激はない。何度も見直したが化石は他にない。転石の浜だから、一度波が洗えばまた化石が出てくるだろう。貝類を少々採集。珍しいものはないが、綺麗ならいい。

9 ナガニシ 2018.5.25

10 スガイ ふた 2018.5.25

 スガイのふたは、上の写真で200個以上ある。
 来た道を帰りがてら、サメの歯を探したが、一つもない。日影のない岩棚になぜかコガネムシの幼虫が海に向かって急いでいる。私の影に反応して丸くなるが、しばらくするとまた波打ち際の方へ歩き始める。何を間違ったのだろう。

11 コガネムシ幼虫 2018.5.25

 きれいなコウイカの甲がいくつか落ちている。そのうちの一つは普通より大きくて傷がないからお持ち帰り。

12 コウイカ 2018.5.25 全長24cm

 家に帰ったら、コイウカはすこし臭った。漂白剤で洗う必要がありそう。乾いたら割れるだろうか? 夕刻の船で帰宅。降りてから駅に向かって歩いていると後ろからいつものKさんが呼び止めてくれた。同じ船で往復したのだが、行き先が違うから気づかなかった。汐と天候の良い日は限られるから、一緒になることはかなり多い。
 3回続けて島に行って化石が何も取れなかったら、引退するかも。今回はいちおう低いハードルだがクリアした。
(おわり)

5月の馬島 上

2018年05月28日 | 化石
5月の馬島 上

 5月25日(金)馬島に行って化石採集を試みた。実は11日(金)にも行ったのだが、あまりにも何も見つからず昼に撤収して「坊主」だったから、リベンジに行った。最低目標は鯨の化石骨1個。努力目標は同3個。
 船着場で、OR大学の古生物関連の巡検に出くわした。引率の先生は古脊椎動物研究者で、私を見つけてご挨拶をいただいた。ただし、皆さんは藍島へ、私はすでに馬島の切符を買っていたから、別行動。
 馬島で下船。藍島に進む「こくら丸」を見送る。

1 馬島から藍島に向かう「こくら丸」 2018.5.25

 馬島の港内にはサルパが流れ着いている。ただ、この日港以外ではサルパを見かけなかった。

2 馬島港内のサルパ 2018.5.25

 港の岸壁では、馬島の特産物のらっきょうを干していた。塩の入る砂地がこれに向いているのだろう。

3 らっきょう干し 2018.5.25

 今日の目的地は島の東端のあたり、最も鯨化石が多くあるところ。小さな峠を越えて砂浜に出てからは、ずっと岩棚を歩く。

4 化石層の岩棚 2018.5.25

 すでにこのあたりからサメの歯の多いところではあるが、それにはあまり興味がなく、鯨を探しながら進む。目的地に着く前に骨の断面を発見。まだ島に来て30分も経っていないから好成績。

5 鯨化石の断面 2018.5.25

 直径1メートル強の転石の下の方だったからちょっと取りにくかったが、20分ほどで採集完了。二つに割れたが、まあいいか。

6 採集した鯨化石 2018.5.25

 たぶんヒゲクジラの脊椎の一部かと思うが、出してみないと分からない。見つけたあたりを丁寧に見たが、他にはない。
(つづく)

福岡ミネラルショー(臨時投稿)

2018年05月27日 | 化石
福岡ミネラルショー(臨時投稿)

 5月26日(土)久しぶりに福岡ショーに行ってみた。
 このショーは、宝石・鉱物がほとんどで、化石が少ないからあまり行かない。今回も結果として、化石がほとんど無くて残念。少ない化石も産地や地質年代などの情報が示されておらず、お店の人に聞いてもあやふやな答えが多い。ひどい店では、値札すら付いてないから、売る気がないのだろうか。いちいち店の人を呼んで聞くわけにもいかない。

 広くない会場を5回ぐらい回ったが興味ある標本が少ない。結局古生代の四射サンゴとペンダントに加工したアンモナイトの2点だけを購入した。成果はなかったなあ。

1 古生代の四射サンゴ 研磨標本

 径11センチぐらいの半球形の標本で、隙間のないタイプの群体サンゴ。上側にあたる半球部分が磨いてある。写真の中央の個体の横幅が18mmぐらい。下側の面は自然に割れた面で、群体が成長していく様子がよく見える。

 産地は不詳。たぶんモロッコ産デボン紀のヘキサゴナリアHexagonaria ではなかろうか?

2 アンモナイトのペンダントトップ

 おなじみのものだから解説するほどのことはない。

 会場は土曜日にもかかわらず人が少なかった。知り合いにも会えなかった。係員の方に聞いたところでは、筑豊のKさんが金曜日に来られていたとのこと。


 そんなわけで福岡ショーには当分来ないだろう。一年一度の池袋ショーだけになりそう。ちなみに、もうすぐ開催される新宿ショーは昔はよく行っていたが最近はご無沙汰。一年二回は多すぎるから。もう一つ、来月の仙台学会は予約が取れず断念した。土曜日のホテルが難しい。
Key words: Mineral-show Fukuoka Rugosa Hexagonaria Devonian Ammonite ミネラルショー 福岡 四射サンゴ ヘキサゴナリア デボン紀 アンモナイト

喫茶店への道

2018年05月25日 | 今日このごろ
喫茶店への道

 昨年家の近くに喫茶店ができて足繁く通っている。開店してから5月末までの営業日数は161日となるが、すでに80回訪れたから「出席率」は5割を越す。
1 カメムシ
 喫茶店に行く途中に桜並木の道を通るが、4月末にカメムシが群れているのに気付いた。桜の樹幹の目の高さぐらいのところに、くぼみを見つけて十匹よりも少ない数が集まっている。大きな桜の半数近くの幹にいたから、全部で100匹近くもいただろうか。種類はおそらくヨコヅナサシガメ。

ヨコヅナサシガメ 2018.4.25 赤いのは、脱皮の時の色。

2 四つ葉のクローバー
 桜並木の横に小さな公園がある。クローバーがあるので、時々四つ葉を探す。私は四つ葉がすぐに見つかる「特異体質」なので、数本とって持ち帰ってグラスに挿しておく。それを居間の窓際に置いておくと通常は一週間ほどで枯れるのだが、今回のはなぜか水中に根をたくさん出した。家に幸いが根付くのは縁起がいいから、プランターに移しておいた。

根の出た四つ葉のクローバー 2018.5.24

父の遺した写真 78 名古屋の市電・市バス6

2018年05月22日 | 今日このごろ
父の遺した写真 78 名古屋の市電・市バス6

 市役所の交差点は、広い道路が交差することで有名。四方向に伸びる道路からそれぞれ8車線ぐらいが出入りするから、合計40車線近くが交差点を形成している。

78-1 市役所交差点 1970.10.02

78-2 市役所交差点 1970.10.02

 交差点の北西側は国立病院、南東側に市役所がある。2枚の写真は交差点の南西側から国立病院を撮ったもの。病院はすでに建て替えられているし、名称も「独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター」と変わっているが、名古屋市民には国立病院の方が通りが良い。中央に地下鉄の出入り口が写っているが、地下鉄名城線(当時は2号線)の栄町(現在は栄)・市役所間が開通したのは1965年10月、さらに大曽根方面に延伸されたのは1971年だから、この写真の時には市役所が終点だった。電線が写っていないから、当時すでに地下に埋設されていたようだ。思ったより早い時期だ。

78-3 市役所前交差点南 1973.8.09

 市役所を大津通り南西側から撮ったもの。右に見える信号は市役所交差点の一つ南のもの。現在この位置から撮ると、中央分離帯の樹木が邪魔をする。バスが写っているが詳細は不明。
Key words Nagoya Municipal-bus Nagoya-City-Hall Kokuritsu-Byoin Nagoya-Subway Meijo-Line Sakae Ozone Otsu-Dori Aichi-Prefectiural-Office 路面電車 名古屋市営 名古屋市役所 国立病院 名古屋地下鉄 名城線 栄 大曽根 大津通り 愛知県庁 名古屋 愛知

 このシリーズの最後のテーマとして、名古屋市内の公共交通機関の写真を並べた。このシリーズ第61回から第78回に示した写真の撮影地点を掲載しておく。近い点は省略した。

78-map 61-78の写真の撮影地点
 「父の写真」のすべての写真撮影地点は次の地図に示した。近い点は省略した。

all-map 1-78の写真の撮影地点


 「父の遺した写真」シリーズは、今回で終了する。78回の連載で、写真282枚と地図5枚を掲載した。写真の内12枚は父のフィルムではなく私が撮影したものである。なお、父の写真は清須市教育委員会(当時は西枇杷島町教育委員会)に寄贈したので、そこの許可があれば閲覧や他への掲載ができる可能性がある。ここで掲載したのは交通関連のものだけで、他に社会科教材となりそうなものがあり、合計約6,000枚が含まれる。数年前に私がデジタル化してあり、利用は容易である。
 写真の転載はご遠慮いただきたい。