OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

馬島のサムライブルー

2018年06月29日 | 今日このごろ
馬島のサムライブルー
Samurai Blue in Umashima Island

 6月25日に馬島に行った。目的は何か脊椎動物化石を、と思っていたのだが、現地に着いてみるとメガネを忘れたことに気づいた。それがないと、細かい化石はほとんど発見不可能。クジラ類の化石ならあればみえるが、そうそうあるものでもない。しかたがないから漂着物を見ながら海岸を歩くことにする。

1 新旧こくら丸。左が新しい方。小倉浅野桟橋 2018.6.25
New ship of Kokura-maru (left) and retired old ship

 漂着物ラインにクワガタムシのような甲虫がいた。ヒョウタンゴミムシの一種であろう。砂に潜ろうとするから掘り出して撮影。

2 ヒョウタンゴミムシの一種 馬島 2018.6.25
Scarites sp.

 歩いていると何やら悪い臭いがする。その先に原因のものが転がっていた。

3 スナメリの死体 馬島 2018.6.25
Stranded finless porpoise, Neophocaena phocaenoides

 すでに肉はなく、皮(と、たぶんその中の骨)があるだけだがくさい。頭蓋は少し見えているし、右下顎は少し離れて落ちている。体長約1メートルだから若い個体である。歯の形が単純な円錐形ではないし、馬島付近はスナメリの生息が有名だから種類はまちがいない。

4 記念写真 2018.6.25
Self portrait in uniform of Samurai Blue

 さきほどW杯の日本決勝トーナメント進出がかろうじて決まったので、この写真を示す。馬島に行った前夜、予選二試合目があったので、この格好で出かけた。夜更かししたから眠いし、メガネがないので午後早くに撤収。船着場付近でトリガイの殻を採集。本日唯一の成果であった。

5 トリガイ 2018.6.25
Fulvia mutica

 帰途小倉のいつもの喫茶店FFに立ち寄る。ユニフォーム姿を見て「若いね」と言われた。

 決勝トーナメント進出おめでとう!

「AB志井」記録 その4

2018年06月28日 | 化石
「AB志井」記録 その4

 この記録は、連続講座「AB志井」に出てきた標本を順に並べたものである。なお、未公表の標本については、画像のサイズないし解像度を下げたものにした。あしからず。

第三回「ペンギンモドキ」 2017年12月12日(前回からの続き)

標本3-4 貝島の脛骨 (Paratype)
産地 小倉北区貝島
時代 漸新世
文献 Olson and Hasegawa, 1996
発見 博物館O 1980

3-4 Copepteyx hexeris
3-4 One of Paratypes of Copepteryx hexeris from a small Island, Kaijima, Kokurakita. Oligocene

標本3-5 プロトプテルム頭骨
産地 八幡西区塔野
時代 漸新世
発見 池内・亀井氏 1988
文献 なし

3-5 Copepteyx hexeris
3-5 Unreported skull of Copepteryx hexeris from Tohno, Yahatanishi. Oligocene

標本3-6 プロトプテルム胸骨
産地 佐賀県多久市藤川内
時代 漸新世
発見 岸川氏 1980ごろ
文献 なし

3-6 Copepteyx hexeris
3-6 Unreported sternum of Copepteryx hexeris from Taku City, Saga Prefecture. Oligocene.

標本3-7 プロトプテルム尾端骨
産地 小倉北区藍島
時代 漸新世
発見 博物館O 1980ごろ
文献 なし

3-7 Copepteyx hexeris?
3-7 Unreported pygostyle of Copepteryx from Ainoshima, Kokurakita. Oligocene.


標本3−8 プロトプテルム骨盤
産地 小倉北区藍島
時代 漸新世
発見 加島氏 
文献 なし

3-8 Plotopteridae
3-8 Unreported pelvis of plotopterid bird from Ainoshima, Kokurakita. Oligocene.

椅子のキャスターの修理(臨時投稿)

2018年06月26日 | 今日このごろ
椅子のキャスターの修理(臨時投稿)

 長く使っている書斎の回転椅子のキャスターが壊れた。実は3月末に一個壊れていたのを、応急処置で使っていたのだが、先週2個目が壊れたので安全を考えて修理することにした。そこで通販会社のOA椅子用キャスターというのを注文した。今日届いたので早速交換した。サイズが合うかどうか心配だったが結果的には適合した。

もとの姿

壊れたキャスター

 キャスターは軸の通る穴から縦に割れた。写真では仮接着してあるが、もちろん力のかかるところだから接着では持たない。そこで、ドリルで小さな穴を開けて針金で縛って使っていた。若干の危険があるので、ネットで調べた。

キャスターが割れて軸が残っている

 まず残っている軸をペンチで引き抜く。かなり力が要る。次に購入したキャスターを差し込む。

新しいキャスターを差し込む。

 差し込むにはもっと力が要る。これでおしまい。ねじ止めなどはない。道具は抜くためのペンチぐらい。
 購入したのは5つのキャスターのセットで、手数料や税など3,121円。ちょっと高かったかな。3個残っているから今後割れてもすぐに交換できる。
 この椅子はすでに座面の張り替え(上から張っただけだが)、肘掛の張り替え(こちらはちゃんと前のを外して張った。2017年7月19日の本ブログに記した。)など手を加えている。安物だからあまりお金をかけるのも変だが、修理は面白い。

1998年のニュージーランド研究旅行 その31 ドメイン

2018年06月25日 | 昔の旅行
1998年のニュージーランド研究旅行 その31 ドメイン
Research Visit to New Zealand, 1998. Part 31 The Domain

 2月24日起床。オークランドの安いホテルであまり安眠できなかった。ホテルに「2泊の予定だったが、今日友人と会うから今夜は別の所に泊るかも。」と言い置いて街に出て、中心街のインフォーメーションに入る。もうすこしちゃんとしたホテルが欲しい。ところが、昨日の停電は今日も続いていてコンピュータが動かないから、手間取る。こちらも言葉が流暢でないから責任があるのかも。やっとのことで電話を使って近くの中級のホテルが予約できた。ほっとしてカウンターの隣の窓口をみると、日本人の女性が座ってこちらを見てニコニコしている。最初からその人に頼めば良かった。この季節、ニュージーランドにはワーキングホリデーの日本人がどこにもいて、特に観光関連の所に多い。荷物を移動してやっと今日の調査に出る。オークランドの街の中心には高い「スカイタワー」があるから、良い目印となっていて、地図を持っていれば迷うこともない。

31-1 スカイタワー 1998.2.24.
Sky Tower

31-2 オークランド博物館のアクセス
Access to the Auckland Museum

 上の地図で、右上から反時計周りに、Sオークランド駅、Tスカイタワー,
H二泊目のホテルアルビオン、Cホテル前の教会、B植物園、M博物館。赤線は鉄道。BとMのある緑地がドメイン。現在は市内に高速道路があるが、当時は無かったので記入していない。それに伴って、道路に変更があると思われる。ホテルから博物館まで約1.2km。
 博物館(Auckland War Memorial Museum)は、市街中心から東約1kmのところの、丘陵地の「ドメイン(The Domain)」という古い公園にある。昨日に続いて雨模様で、時々ザッと降ってくる。バスの便もあって便利だが、街を知るために歩いていくことにする。

31-3 スカイタワーを目印にしてドメインへ 1998.2.24.
Walk to the Domain by the Sky Tower as a landmark

31-4 ドメインに入る 1998.2.24.
Trees in the Domain

 坂を登ってドメインに入りついに博物館が見えてくるが、思ったよりも高い所にある。ドメインに入る頃には陽が照っていたが、今度は小雨に煙っている。

31-5 下から見た博物館 1998.2.24.
The Museum from hillside

 やっとのことで、博物館に到着。
31 Key words Auckland Power-cut Working-Holiday Sky-Tower Auckland-Station Albion Botanical-Garden War-Memorial-Museum Domain オークランド 停電 ワーキングホリデイ スカイタワー オークランド駅 アルビオン 植物園 戦争記念博物館 ドメイン

「AB志井」記録 その3

2018年06月22日 | 化石
「AB志井」記録 その3

 この記録は、連続講座「AB志井」に出てきた標本を順に並べたものである。なお、未公表の標本については、画像のサイズないし解像度を下げたものにした。あしからず。

第二回「日本の恐竜」 2017年10月10日 (前回からの続き)

標本2-10 小倉南区の淡水サメ類
産地 小倉南区高津尾
時代 白亜紀前期
樋口氏 2016
文献 岡崎 2016

2-10 Heteroptychodus steinmanni.
2-10 A tooth of Heteroptychodus steinmanni from Takatsuo, Kokoraminami. Early Cretaceous

標本2-11 千石峡の淡水サメ類
産地 宮若市千石峡
時代 白亜紀前期
発見 黒河氏 2009
文献 岡崎 2016

2-11 Heteroptychodus steinmanni.
2-11 Two teeth of Heteroptychodun steinmanni from Sengokukyo, Miyawaka. Early Gretaceous.

標本2-12 下関市の恐竜卵
産地 下関市
時代 白亜紀前期
発見 清水氏 1960
文献 新聞記事 写真不掲載

第三回「ペンギンモドキ」 2017年12月12日

標本3-1 水巻標本
産地 水巻町宮ノ尾
時代 漸新世
発見 用沢氏 1964
文献 長谷川 他, 1979, Olson and Hasegawa, 1996
Copepteryx hexeris のParatype であるが、別種の可能性が高い。

3-1 Copepteyx sp. 水巻標本
3-1 Mizumaki Specimen of Copepteryx sp. From Mizumaki. Oligocene.

標本3-2 藍島標本 (Holotype)
産地 小倉北区藍島
時代 漸新世
発見 長谷川氏 1977 
文献 長谷川 他, 1979 Olson and Hasegawa, 1996

3-2 Copepteyx hexeris 藍島のHolotype
3-2 Ainoshima Specimen (Holotype) of Copepteryx hexeris. From Ainoshima Island, Kokurakita. Oligocene.


標本3-3 藍島の上腕骨
産地 小倉北区藍島
時代 漸新世
発見 石川氏 1981 
文献 未公表

3-3 Copepteyx hexeris
3-3 An unreported humerus of Copepteryx hexeris. From Ainoshima Island, Kokurakita. Oligocene.