OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

4月の藍島 2

2018年04月16日 | 今日このごろ
4月の藍島 2

 4月12日に藍島へ行った報告の2回目。
 キリガイダマシ化石の採集を試みたが、成果がないので引き返す。来る途中で見た漂着物の写真を撮ろうと思っていた。それは打ち上げられたタツナミガイである。50メートルほどの砂浜の「海藻ベルト」に十個以上打ち上げられ、乾燥したもので、長さ約10センチ、幅が7センチくらい、厚さが4センチほど(いずれも目測)の上下に潰れた楕円体のもので、背側?は黒く、腹側はやや白っぽいもの。どれも背側の前後三分の一ぐらいのところに表皮が破れたところがあって、内部に白い硬そうなものが見えている。前後は不明で、目立つ形の違いもないし、尖ったところはない。
 その浜は、2011年9月24日にタツナミガイの殻を8個採集したところだから、その付近だけにこのウミウシ類がたくさんいるのだろうか。

2011年9月24日に採集したタツナミガイ(再録)

 「殻」といっても体内に包まれたもの。打ち上げられたものに見られた白いのが殻だったと思う。写真を撮ろうと探したがあんなにたくさんあったのが一つもない! 誰かが拾っていったのだろうか。先ほどキリガイダマシの所で海岸を散歩する一人の男性と会ったがその方だろうか?あれを拾って帰ったら悪臭も出るだろうし、カラスなどが食べるとも考えにくい。往復して探したがやはり一個もない。ひとつだけ、軟体部のない殻を見つけて拾うことができた。見たときに写真を撮るべきだったのだ。一期一会と思わねば。
 数日前に強風が吹いたから打ち上げられ、乾いたものだろうか。いずれにしてもなんどもここに来たが初めて見たもの。なお、この浜は1995年5月13日に私がオウムガイの漂着殻を見つけた所である。
 転石をたくさん割ったが良い化石には出会わない。一つだけ珪化木の風化模様が良かったのでお持ち帰り。

珪化木 2018.4.12 藍島

 表面にゴカイの棲管が付いているのでそれを取るのが面倒かもしれない。どうしても困ったら塩酸で溶かせば良いかな。
 帰りの道で先ほどの海岸を散歩していた男性に出会った。道に迷っておられたので、港までご一緒した。タツナミガイを拾われたかどうか伺ったが、ちがうとのことで、ビーチコーミングなどのご趣味ではなく、景色や植物などを見に来られたそうだ。今日拾ったタツナミガイの貝殻を進呈したから、記憶だけのタツナミガイになってしまった。

藍島港に入るこくら丸 2018.4.12

 15時30分の船で帰る。快適な1日だった。一期一会の機会を逃したことだけが残念。次の大潮はヒジキの口開け。その日にも来てみようか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿