OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

私の使った切符 その75 ICカード類 領収書 1

2019年09月28日 | 今日このごろ
私の使った切符 その75
ICカード類 領収書 1

 ICカードを券売機で購入したり、チャージする時に、「領収書の発行」という選択肢がある。ずっと気にしないでいたが、最近は領収書をもらうことにした。鉄道会社によって違いがあっておもしろい。古いものは色褪せがあるが初期のマルスなどの発券機のチケットのようなことはないから保管はできそう。

 ここでは保管されている領収書を、古いものから並べる。この領収書は券売機が出してくるから、ICカードの会社ではなく、その駅の鉄道会社の様式で出てくる。カード番号が部分的に(または全部が)記載されるからどのカードにチャージしたかが判別できる。全部で100枚以上あるが、同一鉄道会社のカードは一番古いものだけを示す。旅行中になるべくいろいろな会社の券売機でチャージする、というような努力はしていない。一番多いのは北九州モノレール(北九州高速鉄道)の領収書で、全体の7割程度か。なお、初めの頃はここで示すような硬いカードではなく、レジで使われるような薄いロール紙が出てきた。こういうものはあまり保管していないし、あっても随分印字が薄くなっていて、ほとんど判読できない。

付録 ICカード番号の構成
 閲覧注意 この項目はいつも以上に「うざい」のでヒマと興味のある方だけお読みいただきたい。そうでない方は二枚目の写真まで飛ばすことをお勧めする。
 
 ICカードのうち、全国相互利用のできるカードの記号番号(以下では「カード番号」とする)は下の写真のように構成される。最初の2文字は鉄道会社名略号で、例えばJEがJR東北で、Suicaだけではなっく、モノレールSuica、りんかいSuicaにも使われる。後に着いた3桁の数字は最小がSUGOCA記念カードの301、最大が東京駅100年記念の338と揃っている。何だろう。次の文字は数字かAからFまでのローマ字だから16進法の数字と考えていいだろう。その後の3桁数字は、前の2桁が発行年の下二桁、後ろの1桁は0と1しかないから年の前後半かな?そしてその後の8桁が連番だろうか。一緒に買った記念カードの連続番号のものでは、発行年の直前の16進法桁が一つだけ変わっているから、何かのチェック桁だろう。8桁の数を16で割った剰余、8桁の数字の和を16で割った剰余、8桁の各数字に2から始まる素数を順にかけた数字の和の16に対する剰余、を試したがこれらいずれでもない。

60 カード番号の構成(推定)

 以上のように推定したがかなり怪しい。なお写真のカードは現在使っていない定期券である。

 では領収書の紹介を始める。なお、領収書にはカード番号が全て書いてあるものと、一部をXXXXで隠して最後の4桁を書いてあるものがある。ここで示した写真では一部を画像処理して隠した。

61 東京モノレール浜松町駅 2005.1.21

 最初の領収書は東京モノレールの古いもので、領収書ではなく「発売証明書」となっている。カード番号が全部書いてある。このカードは「りんかいSuica」である。5,000ものチャージをしている。現在モノレールSuicaは残額410円だからその後随分使っている。

62 SUGOCA購入 JR九州 小倉駅 2009.3.6

 紛失したSUGOCAの購入時の領収書。購入金額の内訳が書いてある。SFというのはStored Fareの略で、使うことのできる「残金」のこと。デポジットはカードの補償金。カード番号に「XXXX」で隠した部分がある。

63 JR西日本 三田駅 2009.3.18

 企画展に関する調査のために兵庫県博に行った時にチャージした。カード番号が全部書いてある。ここでは中間部分をぼかした。カードは、曲げてしまって解約した古い方のICOCAである。

2002年アメリカ その12 採集の帰途

2019年09月25日 | 昔の旅行
2002年アメリカ その12 採集の帰途
2002 USA trip: Part 12. Return from fossil collecting

We returned to the home of Jim. I observed collection of Jim, fossil and scientific papers on fossils. He has donated a fossil nautiloid to my Museum.

 2002年3月13日(水)、は、朝モーテルを出発して朝食後マットと別れ、ジムの家に向かう。天候は今までで一番良い。雪に覆われたオリンピック山地Olympic Mountainsがちらりと見えるが写真を撮るだけのいい景色にはならない。

12-2 オリンピック山地 2002.3.13
12-2 The Olympic Mountains. 2002.3.13

12-3 ポート・エンジェルスを通る 2002.3.13
12-3 Town of Port Angeles. 2002.3.13

12-3 ファンデフカ海峡沿いの採集・見学地点略図 右上にみえるのはカナダのバンクーバー島。
12-3 Location map along the Strait of Juan de Fuca. Right upper is Vancouver Island, Canada.

 2時間ほどでジムの家に着く。奥さんのジェイルの新車に何かトラブルがあって取りに行くというので、1時間ほど一人で留守番ということになる。訪問者が来て、家族の姿がなくて見知らぬ東洋人がいる、などと変な通報がされると面倒だろうと思うがそんなこともなくジム夫妻が帰ってくる。今日は私のおごりで夕食をということになり、少しタコマの方へ行ったところのメキシコ料理店にむかう。食べたのはタコスなどの料理で、メキシコ人のおじさんがそれらしい訛りの強い英語でいろいろと勧める。三人分で37.13ドルの支払い。
 ジムの家に帰って、もう一度ジムのコレクションを見せていただく。また、ガレージにある未整理の化石の中からアツリアAturiaなどの標本を寄贈して頂く。Aturiaはオウムガイの仲間で、芦屋層群からはまだ見つかっていないが、将来必ず見つかるだろうから北九州市立自然史・歴史博物館のために役立ちそう。

12-4 ニュージーランドのアツリア 1993.2.11 カンタベリー博物館(クライストチャーチ)

 ガレージには大量の化石が置いてあるが、ほとんどが転石で層準などは場所から判定しているとのこと。部屋に入って、ジムや他の研究者の論文の別刷りのダブりをたくさん頂く。これで私の荷物は大変に重くなった。採集した標本は、アメリカの法律では持ちだしに問題がないが、明後日にカナダに入り、次の日にカナダを出るときにはどうなるのだろうか。カナダでは大部分の化石が持ちだし禁止と聞いているので少し不安がある。

Key words: Seattle Olympic Plotopterum Fan-de-Fuca Fossil Vancouver Tacoma Aturia シアトル オリンピック山地 プロトプテルム ファンデフカ海峡 バンクーバー島 タコマ

私の使った切符 その74 ICカード類 南部九州

2019年09月22日 | 鉄道
私の使った切符 その74
ICカード類 南部九州


56 宮交バスカード

 2002年10月1日に運用を開始した宮崎交通のカードである。ICカードとしては早い時期で、ずいぶん普及していたが、2015年11月にnimocaが使われることになり2016年3月末に使用を終了した。
 私が入手したのは、2012年5月の旅行で。すでに使えなくなっているわけだが、払い戻しは2026年3月まで可能となっているから、私のカードも払い戻すことは可能だろう。残額がいくらあるのかはわからない。

57 宮交バスカに添えられていた説明カード

 使用法などを記した紙と一緒に渡された。サイズはICカードと同じ。

58 Rapica

 2005年4月に発売された「かごしま共通乗車カード」で、「いわさきICカードと相互利用できる。使用できるのは、鹿児島路面電車・市営バス・南国交通バス・JR九州バスの一部・桜島フェリーと、いわさき関連交通機関である。回数券扱いなので、入金した金額の110%がチャージされる。
 私が入手したのは、2012年5月の旅行。

59 Rapicaに添えられていた説明カード

 宮交バスカと同じように、使用法などを記した紙と一緒に渡された。サイズはICカードと同じ。

 私の持っているカードの紹介は、これで終わり。ご覧のように、自宅周辺以外は旅行の途中で買ったもの。例外は東京駅100年記念Suicaで、これはネット販売。各地の記念カードや、デザインなどの変更は、情報も少ないし、その度に発売場所に行くこともできないから入手を試みていない。
 次回から、ICカード関連の二つのものを紹介する。

葉に付いた綿

2019年09月20日 | 変なもの
葉に付いた綿(変なもの)

 散歩で見かけた落ち葉に、白い綿のようなものが付いていた。

葉の裏の綿毛 2019.9.19 志徳公団

 ご覧のように、桜(ソメイヨシノ)の葉の裏に付着している。何だろう? 長さ4センチくらいで高く盛り上がっている、葉にしっかり付いているから逆さまにしても落ちない。触ってみると、乾いていて脱脂綿のような柔らかい感触。写真で見えている側の葉っぱに近い所で、葉と平行に切れ目があるようだ。

綿毛に付いた小さな葉 2019.9.19 志徳公団

 向こうの側面に別の小さな葉がくっついている。台になっているサクラの葉は茶色く枯れているが、小さい葉には緑が残る。その葉の種類はわからない。ツツジかな? 「綿」をつまんで引き離してみても中には何も見えない。

「綿」を引き剥がしたところ 2019.9.19 志徳公団

 この日は快晴で、「綿」は乾燥した手触り。粘つかないから蜘蛛の糸やカビのようなものではない。人工のものではなさそう。印象としては蛾の繭のまわりの糸のような….。しかし、中に蛹はなく、その抜け殻もない。ひょっとしたらコマユバチの繭(よく知らないが)のまわりの糸だろうか? そうなら小さい繭がたくさん入っているか、羽化後なら繭の殻があるだろう。それにコマユバチが卵を産みつけた虫(蛾の幼虫かな?)が一部「綿」に巻かれているはず。
 落ちていた場所のまわりの落ち葉にも、また頭上の樹にも同じようなものは見つけられなかった。結局正体不明。どなたかご教示をいただければ。

2002年アメリカ その11 スリップ・ポイント

2019年09月19日 | 昔の旅行
2002年アメリカ その11 スリップ・ポイント
2002 USA trip: Part 11. Slip Point

We visited a fossil location of the Miocene. Several fossil bones of cetacean were found.

 2002年3月12日(火)、岬から戻ってきて、昼食はいつものレストラン。今回はマットのおごり。最後の採集地に向かう。第六地点スリップ・ポイントSlip Pointは、いくつかの鯨類のタイプ標本の産出地である。沿岸警備隊の事務所の前の道路 に車を停めて身支度をしてから海岸に向かう。スリップ・ポイントには灯台があったが近年活動を止めたらしい。海岸に出ると小さな小石の急傾斜の浜で、非常に歩きにくい。

11-1 スリップ・ポイントの浜 2002.3.12
11-1 Pebble Beach of Slip Point. 2002.3.12

 200メートルほど歩いて岩石の磯に出てほっとする。灯台までの連絡橋があったらしく、その橋脚の残骸がいくつか並んでいる。

11-2 橋脚の跡 2002.3.12
11-2 Remnant of bridge. 2002.3.12

 ここの海岸は、これまで見てきた地層よりやや新しく、中新世の前期(Culallum Fm.)というのだが芦屋層群の地層に似ていて親しみやすい。鯨類とクマ類の種類が記載されているという。大分歩いてからジムが鯨の脊椎を見つけ、続いて私も鯨の頚椎を見つける。貝類の化石も他と比べると多くて、やる気が起こる。

11-3 ペクテン類の化石 2002.3.12
11-3 Fossil of a pectinid. 2002.3.12

11-4 第6地点の地層 2002.3.12
11-4 Exposure of Culallum Fm. at Stop 5. 2002.3.12

 雨が強くてしばしば岩陰で休む。10センチ以上もあるヒザラガイの死んでいるのを見つける。オオバンヒザラガイCryptochiton stelleriだと思う。腐ってしまっていれば、殻(ほとんど体内に埋まっているので殻という感じではない。)を洗い出すのだが、まだ固くしっかりした肉に埋まっているので取りようもない。結局いくつかの鯨類の化石をもらって持ち帰ることにして、今回の採集を終える。

Key words: Seattle Olympic Plotopterum Fan-de-Fuca Fossil Culallum Cryptochiton  シアトル オリンピック山地 プロトプテルム ファンデフカ海峡 化石 クラルム層 オオバンヒザラガイ