車に乗せていただいて遠賀町を通過した時に、見たことのない構造の橋があったので、お願いして車を止めて撮影した。
遠賀バイパスの陸橋 2021.3.28
橋といっても、連続高架の道路の下部構造で、ここでは複数の高架橋が並行しているが、そのうちの南側の車線。ご覧のようにコンクリートの桁をT字型の橋脚が支えているが、その間に鉄パイプ(たぶん)で組んだアーチがあって、橋脚の真ん中で桁を支えている。道路延長方向の鉄パイプは4本あって、断面形は円形、それを横断方向の6本の少し細いパイプが繋いでいる。さらに頂部に長方形の断面を持つ鉄構造が道路の横断方向にあって縦桁を支えている。桁とアーチは、この頂部の横桁だけで接していて、縦構造はない。
遠賀バイパスの陸橋 2021.3.28
アーチの下部にはコンクリートが打設されていて、根元を押さえている。アーチ下の空間は駐車場として利用されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/58/93a7eb484428add9130de1a5eda8ed7a.jpg)
スケッチ 側面図 2021.3.29作成
写真から作ったスケッチが上の図。測ったわけではないから、長さのスケール・縦横比などはが示せないからあまり役には立たない。記号は次の通り。F 道路床 これより上には防音壁があるので床の上面の高さはわからない。W 防音壁(防音壁上端は示してない) L縦桁(たぶん9本) T 横桁 P 橋脚(円筒形) B 橋脚の基礎コンクリート S アーチの迫受 A アーチ 黒丸はアーチをつなぐ横パイプの位置。アーチの曲線は、写真に円を重ねるとかなり一致する。両側の迫受の角度を見るとだいたい45度ぐらいだから、円弧の8分の1(両側なら4分の1)ぐらいを使っているように見える。アーチの途中には縦の支柱はない。そうすると直線の方がよさそうに思えるが。
さて、この「橋」はどう分類したらいいのだろう。鉄パイプはアーチ型をしているが、アーチ橋ではない。橋の重量は主に橋脚が支えているようで、基本構造は桁橋だろう。橋脚の上に桁の継ぎ目が見えるから、連続桁ではない。橋脚中央の(鉄パイプによる)支えは補助的なものだろうか。パイプの組み上げは溶接のように見えるが、強度が出るのだろうか? 頂部のパイプと箱桁との接続もどうなっているのだろう? いろいろ疑問が湧く。鉄道橋では、上路アーチで、鋼管製のものがあった(読売ランド(現よみうりランド)のモノレール:1966−1967)が、途中に支柱があるし、左右のアーチが垂直面になっているのではなく、上に向かって中心方向に傾いているから大分違う。ただちょっと後の写真を見ると、モノレールの橋を利用したゴーカートコースが写っていて、その鉄桁の下に鉄パイプ?で1本のアーチがあり、中央部だけで桁と接触している点は似ているが、いずれも遠賀の橋とは荷重や幅などの点で関係ない。
遠賀の陸橋は、2019年2月に供用が開始された国道3号線遠賀バイパス。今古賀交差点あたりのグーグルのストリートビューでも側道からよく見えるので興味のある方はお調べをいただきたい。この橋の「型」をご教示いただければ幸いである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/7f/1a33169ad4d5f626dde10f312d910319.jpg)
遠賀バイパスの陸橋 2021.3.28
橋といっても、連続高架の道路の下部構造で、ここでは複数の高架橋が並行しているが、そのうちの南側の車線。ご覧のようにコンクリートの桁をT字型の橋脚が支えているが、その間に鉄パイプ(たぶん)で組んだアーチがあって、橋脚の真ん中で桁を支えている。道路延長方向の鉄パイプは4本あって、断面形は円形、それを横断方向の6本の少し細いパイプが繋いでいる。さらに頂部に長方形の断面を持つ鉄構造が道路の横断方向にあって縦桁を支えている。桁とアーチは、この頂部の横桁だけで接していて、縦構造はない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/4c/922f5637dabd59d423ebc90ec3a7594f.jpg)
遠賀バイパスの陸橋 2021.3.28
アーチの下部にはコンクリートが打設されていて、根元を押さえている。アーチ下の空間は駐車場として利用されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/58/93a7eb484428add9130de1a5eda8ed7a.jpg)
スケッチ 側面図 2021.3.29作成
写真から作ったスケッチが上の図。測ったわけではないから、長さのスケール・縦横比などはが示せないからあまり役には立たない。記号は次の通り。F 道路床 これより上には防音壁があるので床の上面の高さはわからない。W 防音壁(防音壁上端は示してない) L縦桁(たぶん9本) T 横桁 P 橋脚(円筒形) B 橋脚の基礎コンクリート S アーチの迫受 A アーチ 黒丸はアーチをつなぐ横パイプの位置。アーチの曲線は、写真に円を重ねるとかなり一致する。両側の迫受の角度を見るとだいたい45度ぐらいだから、円弧の8分の1(両側なら4分の1)ぐらいを使っているように見える。アーチの途中には縦の支柱はない。そうすると直線の方がよさそうに思えるが。
さて、この「橋」はどう分類したらいいのだろう。鉄パイプはアーチ型をしているが、アーチ橋ではない。橋の重量は主に橋脚が支えているようで、基本構造は桁橋だろう。橋脚の上に桁の継ぎ目が見えるから、連続桁ではない。橋脚中央の(鉄パイプによる)支えは補助的なものだろうか。パイプの組み上げは溶接のように見えるが、強度が出るのだろうか? 頂部のパイプと箱桁との接続もどうなっているのだろう? いろいろ疑問が湧く。鉄道橋では、上路アーチで、鋼管製のものがあった(読売ランド(現よみうりランド)のモノレール:1966−1967)が、途中に支柱があるし、左右のアーチが垂直面になっているのではなく、上に向かって中心方向に傾いているから大分違う。ただちょっと後の写真を見ると、モノレールの橋を利用したゴーカートコースが写っていて、その鉄桁の下に鉄パイプ?で1本のアーチがあり、中央部だけで桁と接触している点は似ているが、いずれも遠賀の橋とは荷重や幅などの点で関係ない。
遠賀の陸橋は、2019年2月に供用が開始された国道3号線遠賀バイパス。今古賀交差点あたりのグーグルのストリートビューでも側道からよく見えるので興味のある方はお調べをいただきたい。この橋の「型」をご教示いただければ幸いである。