OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

北陸新幹線に乗ってきました その1 上信電鉄

2015年04月29日 | 鉄道
北陸新幹線に乗ってきました その1 上信電鉄
 開通してから1か月ほど経ったので、北陸新幹線に乗ってきた。この時期に行った理由は、京都で大学時代のクラブの創立50周年記念事業が行われたこと。京都まで行くのならついでに北陸新幹線で長野まで、と考えていたところで、急に高崎に用件ができた。普通なら経費を考えてメールで済ますところだが、長野に行くのならと足を伸ばした。径路は東京で新幹線を乗り換えて高崎へ、そこに一日滞在して化石関連の作業をして、富山で鉄道を楽しみ、京都に回って記念事業に出席という多彩な旅行となった。今回から数回にわたって、報告をしていく。なお、十回以上の長い記事なので、「鮮度」が落ちるのを防ぐため、このシリーズが終るまでは2日に一度ブログ更新を行う。またブログのジャンルは「旅行」なのだが、鉄道部分だけを「鉄道」ジャンルに入れた。そんなわけで、「その1」はジャンル「鉄道」。

地図1 全径路

 23日(木)小倉を早朝の「のぞみ」で発ち、京都で下車。一端出場してすぐ後続の「のぞみ」に乗りかえる。こんな面倒なことはしたくないのだが、京都までのビジネスパック旅行で東京まで同じ列車で乗り越すのはできない(たとえ座席が変ってもできない。)というのだ。全く不合理なルールである。旅行会社で手配した切符は、北九州市内から京都往復のビジネスと、京都から東京・高崎・長野・富山・金沢経由の京都行き乗車券、それに各所の特急券である。
 京都で13分の乗継ぎ。東京でも9分と、短い時間であるが、さすが日本の鉄道で1分も狂いがないから、問題なく移動。ただ、高崎までの上越新幹線は「Max」型の車両で、総二階建て、座席が左右とも3列であり、少々乗り心地は悪かった。高崎で上信電鉄に乗り換え。
 上信電鉄の高崎駅にちょっと古い電気機関車が置いてある。しかし、別の客車と、客車を利用した待合室の向う側にあって、全身が見えない。そこで入線してきた電車の運転士が横を通ったのを幸いとしてお願いしたら、こころよく「関係者以外立入禁止」のエリアに入れてくれたので、撮影。

1 電車型待合室 2015.4.23 上信電鉄高崎駅


2 高崎駅のED316 2015.4.23 上信電鉄高崎駅

 伊那電鉄から移動してきた機関車で、もとは凸型だったのを箱形に変えたのだそうだ。運転士さんの話では「動けますよ」とのこと。
 急いで乗車して上州富岡へ。

3 上信電鉄の電車 2015.4.23 上信電鉄高崎駅

 上信電鉄は2000年7月26日に下仁田まで全部乗車済み。高崎から市街地をぬけたあとずっと高低差の無い所を走り、最後だけ渓谷沿いになる鉄道である。
(つづく)


孔子鳥化石産出地をたずねて その28 SAPEセッション

2015年04月25日 | 昔の旅行
孔子鳥化石産出地をたずねて その28 SAPEセッション
Visit to the Locality of Confuciusornis: Part 28. Session at IVPP.

2000年6月1日の午後は、古脊椎・古人類研究所に場所を変えて、討論が続く。


68 古動物館入口 2000.6.1 IVPP
68 Entrance to exhibition of IVPP.

 この研究所は展示施設を伴い、玄関に「中国古動物館」という例の金色の切り文字が見える。入ったところに恐竜の模型が並んでいて、右側にいくと展示館があり、1階から3階まで多くの脊椎動物の骨格が立ち並んでいる。1階の奥に会議場があり、そこで個人講演が続く。


69 個人講演 2000.6.1 IVPP
69 Symposium session at IVPP

 午後の講演では鳥類の前脚の指と恐竜のそれの関係など、初期の鳥類と他のものとの部分的な比較が目立つ。もちろん中国の中生代鳥類がよく取り上げられている。この日の夕食は、初めての自由行動での食事で、日本人5人そろって中国しゃぶしゃぶを食べに行くことになる。金子さんの紹介するレストランに行き、注文すると大量の皿がテーブルに並ぶ。この中で気に入ったものだけを取り、残りは返すのだそうだ。肉類はしゃぶしゃぶだから料理というほどではなく、日本と変りはない。隣の女性客が料金のことで店員に怒鳴りつけていたのが面白かった。満腹して少し街を歩く。6月2日午前の討論は、主に羽の起源と発生に関する分野で、初めて聞く話が多く、興味深かった。昼食は玄関前にリヤカーのような運搬車で持ち込まれた、サンドイッチとジュースが配られた。午後はセッションが二つに分かれ、一つは新生代の鳥類のいろいろな話題が討論され、もう一つが熱河生物群に関する討論であった。両方とも面白そうな講演があるので両方を出入りする。ゲダート氏のアメリカ西北部のプロトプテルムの報告は、北九州との関連が深い。見慣れた骨の写真が示される。このスライドは、終了後ゲダート氏からいただくことができた。一方熱河の方は鳥類以外の生物の概要を知る上で面白い。討論では熱河の地層がジュラ紀の部分を含むという研究者が、すべて白亜紀であるという意見におされ気味であった。


最後の蒸気機関車たち その99 2010年12月 函館本線

2015年04月21日 | 最後の蒸気機関車
最後の蒸気機関車たち その99 2010年12月 函館本線
The last steam locomotives in Japan. No. 99 (December, 2010), Hakodate Line, Hokkaido.

 2010年12月に函館に行った。主目的は夜行列車「北斗星」に乗ること。この旅行については、すでにこのブログで報告したが、蒸気機関車を見かけたので、書き直した上で再録することにした。
 以前の投稿は次の通り。「北斗星で函館へ」その1・その2(2011年3月4日付け)・その3・その4・その5(同5日付け)。このうちの「その2」に函館本線の蒸気機関車、「その5」に次回掲載する真岡鉄道の蒸気機関車に関する記述がある。
 函館本線のイベント列車「SLはこだてクリスマスファンタジー2号」が運転されていることを、当日朝北斗星を下車した函館駅で知った。すでに上りの列車が函館を出てから気づいたのだが、幸い大沼公園駅まで特急「北斗5号」で迎えに行くと、帰りの便に乗車できることがわかったので、切符を購入。ちょうど朝から小雪が舞っていて峠越えあたりでは北海道らしさを味わえた。


518N 函館本線の雪景色 2010.12.10
518 Snow fall at Hakodate Line

 蒸気機関車を撮りに来ていた頃以来久しぶり(35年ぶり)に大沼公園に着いた。駅前に出てみたが、現代風に整えられている。学生時代に何度も蒸気機関車の撮影に来たはずなのだが、記憶にない風景。


519 函館本線大沼公園駅 2010.12.10 
519 Onuma-koen Station

 しばらく待って、積雪のあるホームでイベント列車を待つ。やってきたのは、帰りの便なので先頭にはディーゼル機関車が付き、蒸気機関車は最後尾に逆向きに付くという情けない姿であった。


520 函館本線大沼公園駅 2010.12.10 到着するイベント列車
520 The Event train at Onuma-koen Station


521N 函館本線大沼公園駅 2010.12.10 到着するイベント列車後尾
521 The Event train at Onuma-koen Station from back

 まあ写真を撮るのには、最後尾に前向き(「顔」が見えない)よりはましかも知れない。イベントだから、縁飾りやイルミネーション?があるのはがまんすべきか。一番情けないのは形式がC11ということ。函館本線の蒸気機関車、それも客車列車であれば、理想的にはC62であるべきであろう。車内もアルミ枠が目についてどうも蒸気機関車とそぐわない。


522 函館本線 2010.12.10 イベント列車車内から。
522 Inside of the Event train

 でも、車窓からちょっとだけ見えた駒ヶ岳の稜線は40年前と同じだった。雪をいだく姿は初めてだったが。


523N 函館本線大沼駅付近 2010.12.10 駒ヶ岳
523 Mt. Komaga-take from Onuma

2020.6.24 写真を入れ替えた。番号の後に「N」が付いているのが改善した写真。

Trivial database of a retired curator, OK.

孔子鳥化石産出地をたずねて その27 SAPE基調講演

2015年04月17日 | 昔の旅行
孔子鳥化石産出地をたずねて その27 SAPE基調講演
Visit to the Locality of Confuciusornis: Part 27. Session on the evolution of early birds.

 2000年6月1日は、例によって一階での朝食から始まった。エレベーターの前にはいつでも案内の若い女性がにこやかに立っていてボタンを押してくれる。学会の初日午前はホテルの宴会場を使って鳥類の初期の進化に関する会議を行った。


65 基調講演 2000.6.1 西苑飯店
65 Opening session at Xiyuan Hotel.

 主催者側の挨拶に続いて、セレノ氏の鳥類の起源に関する講演、フェドゥシア(Alan Feduccia)氏=ノースカロライナ大学=の鳥類起源に残された問題、Zhou氏の尾羽鳥と飛行の起源、王氏の熱河生物群の概要、オルソン氏の燕雀類の進化と、有名研究者の講演が続く。セレノ氏は講演が魅力的で参加者を引きつけていたが、フェドゥシア氏は、「鳥類の時代」の著書で広く知られる割には参加者の反応が今一つであった。シンポジウム中に撮影された写真にもフェドゥシア氏は写っていない。参加者の中で少し離れた存在なのであろうか。


66 座席 2000.6.1 西苑飯店
66 The Opening session.


67 フェドゥシア氏 2000.6.1 西苑飯店
67 Dr. Alan Feduccia.

 ホテルの26階の回転レストランで昼食をとる。さすがに北京に来ると食事もおいしいものが多い。刺し身や果物もあり、種類が多い。これまでの食事はすべて参加料に含まれているので心配する必要がない。


最後の蒸気機関車たち その98 2007年6月 大井川鉄道3

2015年04月13日 | 最後の蒸気機関車
最後の蒸気機関車たち その98 2007年6月 大井川鉄道3
The last steam locomotives in Japan. No. 98 (June, 2007), Oigawa Railways.

 井川線には蒸気機関車が無いせいか、子供たちもいない。アプト部分の乗り心地は、急傾斜であること以外はどうということもない。その後は美しい山岳風景が続く。

514 大井川鉄道 2007.6.1 山深い沿線風景
514 Mountanious scenary of the Oigawa Railways

 終点の井川で少しだけ時間があるが、周りには何もない。気持の良い森がひろがっている。帰途の客車はほとんど乗客もない。蒸気機関車ねらいの観光客はここまで来ないのだ。


515 大井川鉄道 2007.6.1 終点井川駅
515 Ikawa Station, Oigawa Railways

 帰りの千頭で、9600型の機関車がいるのに気がついた。


516N 大井川鉄道 2007.6.1 千頭駅 49616
516 Stored 49616, Senzu Station of the Oigawa Railways

 後で調べてみると、残念ながら現役ではなく、「静態保存」とのこと。現役の線路とつながったところに止めてあるから、まだしも悲しさが少ない。大井川鉄道に現在在籍している蒸気機関車は、4両あって、この日の列車を牽いたC10-8のほか、C11-190(下の写真)、C11-227それにタイから帰って来たC56-44 ということである。また、私が訪れたときには、もう一両C12-312がいたが、この年の九月に引退した。


517N 大井川鉄道 2007.6.1 C11-190
517 C11-190 of the Oigawa Railways

 大井川鉄道では、国鉄時代に会うことのできなかったC10形式に出会った。この日は清水に泊って、翌日岳南鉄道などに乗車し、東京にかえった。

2020.6.24 写真を入れ替えた。番号の後に「N」が付いているのが改善した写真。

Trivial database of a retired curator, OK.