OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

2020年の旅行データ

2020年12月31日 | 旅行

 今年も最後の日となった。今年の旅行をまとめておこう。
 今年はCOVID-19のためにほとんど旅行をできなかった。宿泊を伴う旅行はたった1回、7月名古屋(家族との話)だけ。コースは新幹線で往復しただけだから、いつも作る地図は省略。
 年間JR乗車距離は779.9km(2019年は5,762.7km)、私鉄乗車距離は181.6km(2019年は255.1km)。記録的に少ない。この数字は、生活的に乗車したものをふくまない。JR乗車距離は積算42万kmに僅かに届かなかった。積算距離には、退職前の通勤(少なくとも12万km)が含まれていないし、古いところに記録の無い期間が相当ある。空路移動もない。

2003年からの年間移動距離の変化 赤JR 紫AL航空機 緑PL私鉄

 年間移動距離が1,000kmを下回ったのは今世紀初めて。がん治療でほとんど動かなかった2016年ですらJRに2,800kmほど乗車した。航空機利用の数は近年外国に旅行していないから激減していた。パスポートも10年を過ぎて失効していたが、2020年春に身分証明のために取得した。私は運転免許証を保持していないし、マイナンバーカードはお役所のプライバシー漏洩を予想してまだ作らないでいる。だからパスポートを作ったのだが...本来の目的である出入国にはまだ一度も使っていない。
 年初めに全鉄道乗車は残り5線だった。北から順に、相模鉄道・JR連絡線(2線として計上 11.5km)・横浜シーサイドライン延伸部(0.2km)・福井鉄道駅前延伸部(0.1km)・沖縄モノレール延伸部(4.1km)であった。3月に富山駅地上階の富山地鉄市内線-富山ラートレール連絡線(0.1km)が開通したので6線に増えた。合計16.0kmで、乗りに行く行程は簡単だがコスパが悪いし、何といっても不要不急の旅行だから行っていない。そんなわけで、JR線の未乗車率は0.04%、私鉄は0.09%ほど。
 旅行で県境を越えた回数は18回、訪問9県。名古屋の旅行以外は県境を越えていなし、それどころか北九州市を出たのも、お隣の芦屋町に一度だけ。積算で県境越え4,615回。

都道府県ごとの最終訪問年 

 長い間行っていない県は1位山形県で、2005年1月以来。2位・3位は山陰2県(2006)、次いで愛媛県・山梨県・和歌山県(以上2007)秋田県(2008)沖縄県(2009)と続き、これも昨年と変わりない。

 うざったいデータの羅列に2020年もおつきあい頂きありがとうございました。来年もめげずに掲載を続けます。日ごろ起った出来事を記して行きますが、何ごともない平和な日々にそなえて、昔のことを記した原稿が5月末くらいまでの分書いてあります。来訪の方の「コメント」をお寄せ頂ければ幸いです。皆様に読んでいただいていることを信じていますが、コメントを戴くと確認できます。
 なお、投稿日は1日 4日 7日... と[3の倍数+1]日の計画で進めます。事情によっては間隔を変更します。
 2021年こそは、皆様にとって、また私にもよい年になることを願っております。

2020年に読んだ本

2020年12月28日 | 今日このごろ

 今年はCOVID-19のために外出を減らしたから、書店に立ち寄ることも少なくて、購入した本が例年より少ない。どのくらい少ないかというと次の通り。
2018年  購入冊数:19 購入金額:23,440円 総ページ数:約3,000ページ
2019年  購入冊数:28 購入金額:40,732円 総ページ数:約6,500ページ
2020年  購入冊数:13 購入金額:20,811円 総ページ数:約2,400ページ
 上の表で、時刻表や旅行案内書、天文年鑑、雑誌はページ数をカウントしていない。昨年の半分だが、一昨年とはあまり違わない。13冊の内訳は、旅行書・時刻表:3、伝記:2、数学:2 登山:2 鉄道:2 地名:1 自然史:1 で、昨年のように個人的評価をしたが高得点の本はなかった。最高点は「アラン・オーストンの標本ラベル」で、なかなか面白かった。余計な心配だが、需要があるのだろうか。

アラン・オーストンの標本ラベル

 この本は2020.11.30発行,ブックマン社、著者は川田伸一郎。まだじっくり読んでないが、私が調べている脊椎動物化石の古い文献中に共通する人物が登場するので、後で見直すつもり。
 旅行書は、次の海外旅行に備えて勉強中の国の案内書。ご時勢で当分実行できそうにない。数学関連ではABC問題に関する本を購入したが理解できなかった。久しぶりに「天文年鑑2021」を購入したがまだ読んでいない。前回買ったのは2016年。

2020歳末の旦過

2020年12月25日 | 今日このごろ

 毎年年末に旦過市場に行く。今年はCOVID-19を恐れて、大晦日ではなく一週間早く訪問した。
 旦過市場は、紫川支流の神獄川ぞいにある古くからの商店街で、生鮮食料品、とくに魚介類の店が並ぶ。

1 旦過市場を神獄川の方から見る 2020.12.22

 写真は市場北端の小文字通りの旦過橋から見た景色。川の上に張り出した建物は古くて何度も建て替えの記事を見るが実現しない。写真を撮った旦過橋は老朽化のため架替が始まっている。

2 旦過橋の工事 2020.12.22

 手前の青い橋は臨時の歩道となっている仮橋。旦過市場は写真正面の白いスーパーからむこう(南)に続く。旦過橋は橋の上に交差点(旦過交番前)のある複雑な構造だから、交通を遮断しないで架け替えるには何年もかかるだろう。二枚の写真は22日(火)に撮したもので、この日に商店街のお餅やさんに注文したのが平餅。小倉では通常丸餅しか手に入らないから毎年ここに注文して大晦日に受け取る。今年は24日(木)午後に出向いた。

3 寂しい商店街 2020.12.24

 人は少なかった。お餅やさんに行くとこちらの顔を見て女店員の方が平餅を出してくれた。毎年のことだから覚えてくれているらしい。ご主人に聞くと、私以外にも平餅をお願いする客がいるという。お正月用の買い物を今年は省略。ちょっと早すぎるから。それに商店街のおなじみの店が開いていないのが残念。お餅やさんの向かいの漬物屋さんは開いていない。魚屋さんに聞くと閉店したという。そこから伸びる脇道の魚屋さんにも閉じたところが多い。お餅を受け取ったらすぐに帰宅(おもちかえり)。

4 モノレールから見た日没 2020.12.13

 この日は雨模様だったが日没ごろのモノレールからの景色は山並みが重なり合って美しい。帰宅後机の上に置いた平餅は真夜中ごろに切り餅にして冷凍庫へ。今年のお餅は伸ばしすぎて薄っぺらいのが不満。来年は少し注文をつけよう。小倉では平餅の文化は成熟していないのだ。

古い本 その38 恐竜展

2020年12月22日 | 化石
 次に紹介するのは恐竜展に関係して発行されたアサヒグラフ。

49 アサヒグラフ 1973.5.18 表紙

 上野の国立科学博物館で開催された「ソビエト恐竜展」に展示されたゴビのタルボサウルス骨格の写真が表紙を飾っている。サイズは34cm×26センチ。
 表紙に取り上げられている割には恐竜などに関する記事は短い。31ページから36ページが三つ折りの写真ページになっていて、その後の3ページが標本写真になっている。写っている化石は、三つ折りの表がタルボサウルスの側面観、裏がステラー海牛とアナンクス(長鼻類)、37ページ:サウロロフスの脚、38ページ:プロトケラトプス(二枚)39ページ:恐竜の卵とピアルモスクス(哺乳類型爬虫類)。表紙の宣伝「一億年前に生きた巨獣たち」は笑うしかない。「獣」は「毛もの」であって哺乳類であるから、恐竜を形容するのには不適当。本文中にある写真のステラー海牛やアナンクスは一億年経っていないし(タルボサウルスもそうだが白亜紀後期だからまだましかな)。
 この恐竜展は、1973年に東京で開催された初期の恐竜展で、図録を出さなかった。その代わりに、会期後に学研から単行本「ユーラシアの古動物界」と題する本を出版した。B5版、硬い表紙で、函に入った本格的な本で、後の恐竜展図録とは一線を画する。A. K. Rozhdestvensky 著・堀江 豊 訳、鹿間時夫・朝比奈正二郎・上野輝彌・浜田隆士 という著名な学者たちの監修。

50-1 ユーラシアの古動物界 1973 函

50-2 ユーラシアの古動物界 1973 表紙

 著者Anatoly Konstantinovich Rozhdestvensky (1920-1983)は、当時ソ連科学アカデミー古生物学研究所中生代動物研究部長。古生物学探検隊を率いて多くの調査を行った。他に日本語に翻訳された一般向けの本「ゴビに恐竜をもとめて」(訳者は同じ堀江 豊)が知られている。Rozhdestvensky は、モンゴルの調査で発掘したSaurolophus angustirostris (1952年の新種)、Probactrosaurus gobiense, P. alashanicus (1966年の新属・新種)、Aralosaurus tuberiferus (1968年の新属・新種)(いずれも鳥盤類)などの命名者として知られる。ロジェストヴェンスキーと聞いて、音楽の指揮者を思い出すか、日本海会戦を思う方もおられるだろうが、私はゴビの恐竜を連想する。この3人に血縁があるのかどうかは知らない。

50-3 Saurolophus angustirostris 骨格

 上の写真はサウロロフスの骨格で、ソビエトの展示では前肢がもう少し垂れ下がった感じだった。日本で作ったレプリカだが、2001年に現代風の姿勢に変更した。ずいぶんお金がかかった。

50-4 サウロロフスの姿勢変更作業 骨盤の角度を変える 2001.11.8

 私がこの本を入手した日付の記入がないが、たぶん1973年12月21日。この日の朝、私は名古屋を出て東京で何かの研究集会に出席、その後H先生と堀江氏との3人で夕食をとって、その席で堀江氏からこの本をいただいたと思う。定価は4500円だから金銭的にも大きいが、まだ駆け出しの私は思いもよらない厚遇とご指導をいただいたわけだ。この日、私は逗子のH先生のご自宅に泊めていただいた。
 恐竜展の図録が1978年の「大恐竜展 失われた生物たち」のときから発行されるが、その編集方針は「ユーラシアの古動物界」を踏襲したものとも言える。

セルリー(臨時投稿)

2020年12月20日 | 今日このごろ
 台所にあった野菜のラベルに「セルリー」と書いてあった。私たちは「セロリー」と思っていたが、最近TVなどで「セルリー」または「セルリ」(伸ばし棒は気にしないことにしようか)と呼んでいるのを聞いた。

セルリー 2020.12.19

 ちょっと調べたら、英語(celery)起源が「セロリー」、フランス語(céleri)起源が「セルリー」だというが。英語の発音は「セルリー」に近く、米語ではその中の「ル」にあたる部分の母音がないようだ。どっちにしても日本語に取り込んだ時点で表記がむつかしくなる。
 なお農水省の統計などでは「セルリー」のようだ。出荷量は長野・静岡・福岡・愛知あたりが多く、とくに6月から10月の夏季は長野の独壇場。それ以外の時期は静岡が多い(ちょっと古い統計を見たから現在は違うかもしれない)。写真のものは福岡県産。
 私はセルリーの香りを好まない。小学生の頃キアゲハの幼虫を飼っていた頃からセリなどの香りのものをあまり食べない。