OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

古い本 その121 古典的論文 ヒッチコックの鳥

2022年09月29日 | 化石

 ここから足跡関連の属について記す。幾つかの困難があって、属のリストはできなかった。何人かの業績を調べたにすぎない。足跡の分類ではIchunogenusとかIchnospecies という分類単位を使う。翻訳すると生痕属・生痕種ということである。足跡で認識される種は、骨で認識される種との対応が確認されることは非常にまれだし、不明確な種類を科など上位の分類に含めていくと混乱の元となるから、別系統の学名を用いるということ。同じ種類に二つの学名ができることを承知でつけることになる。
 ここでは、「中生代の爬虫類の足跡」に限定して調べたいが、実はまとめてある本は少なくて、学名表を作ることも難しい。
 最初の論文がわからないが、1830年代にアメリカの足跡化石を多数研究して巨大な鳥の化石と考えた研究者がいた。現在これらの足跡は恐竜が残したものと考えられるようになったが、Owenが「恐竜」という概念を発表したのが1842年のことだから、解らないのもしかたがないとも言える。その研究者Edward Hitchcock (1793-1864)は、古生物学者でAmherst Collegeの学長を務めた人。同時に牧師であって宗教と科学の調和を求めたという。後で引用する論文の肩書きも、名前の前に「Rev.」としてあるのがあるが、これはReverend:牧師のこと。Hitchcockは1836年に足跡の研究を発表した。これが私が見つけた科学的文献のうち最も古い。
⚪︎ Hitchcock, Edward, 1836. Ornithoichnology. Descriptions of the Foot marks of Birds, (Ornithoichnites) on new Red Sndstone in Massachusetts. The American Journal of Science and Arts, vol. 29, 307-340, with 3 Plates.(鳥類生痕学.  Massachusetts州のNew Red Sandstoneの鳥類足跡の記載)
 1836年までに記載された(そして現在も有効な)中生代陸生爬虫類属はMegalosaurusIguanodon、それにPterodactylusだけだから、足跡の研究がいかに早かったかが分かる。ここに「陸生」と入れたのは、海生のIchthyosaurus, Plesiosaurus, Mosasaurusの3属は恐竜よりも前に記録されているから。この論文で、Hitchcockは鳥の足跡と決めかかっているが、後には鳥らしくない足跡の追加があったせいか、もう少し控えめな表現に変わったように見える。もう一つ不幸なことに、彼は学名の形式の名称をつけたのだが、はっきりと「属」と書かなかったようだ。そのために新属名として認められることが少ない。種の方はそう書いてあるから現在も有効名になっているものがいくつかある。

437  Hitchcock, 1936. p. 317(部分)

 上のコピーはOrnithichnites giganteusの記載の最初のところで、名称にイタリックを使うなど、記載方法に違和感はない。当然のことだが鳥に分類したという「誤り」は命名規約上の有効性に関係しない。
 巻末に3枚の図版がついている。Plate番号はなくFigs.21,22が1枚目、Figs. 1-20が2枚目、3枚目に「Proportional View of the Ornithichnites」というそれぞれ折り込みのページである。

438  Hitchcock, 1936. 巻末の図版

 彼は5年後にもう一度足跡化石について述べた。内容は一部前のものと重複する。
⚪︎ Hitchcock, Edward, 1841. Fossil Footmarks. In Final Report of the Geology of Massachusetts. Vol. 1. Part 3. Scientific Geology. New Red Sandstone, 464-525, figs. 30-50.J. H. Butler, Northampton. (化石足跡)
 この書籍はジャーナルではなくてMassachusetts州の地質について非常に広範囲の調査をまとめたもの。中には初歩的な解説も含まれているが、もっとも重視されているのは、鉱物資源などの経済活動に対する基礎データの収集のようだ。Hitchcockは、この報告書全体の著者となっている。足跡化石に関する本文は62ページ、21図版で、他に図版解説や標本リストを伴う大作である。

439 Hitchcock, 1841. Final Report of the Geology of Massachusetts. Title

 足跡の部分に関しては、27種の新属(?)新種を記している。これらすべてを鳥類の足跡と考えているわけではなさそう。476ページに分類表がある。足跡をIchnolites綱にまとめ、目としてDiplodichtinitesを置いた後、Sauroidichnites Ornithoidichnitesの二つの分類群にわけ、前者にS. Barrattii など10種を、後者(さらに二つに分けた:この分類群は階層がわからない)にO. giganteusなど17種を記載した。この分類には指・趾の特徴を重視しているようだ。付けてある種小名はラテン語をもとにした特徴を用いているが、5種S. Barrattii・S. Jacksoni・S. Emmonsii・S. Bailleyi・O. Deaniiだけが大文字になっていて献名されていることがわかる。最後のDeane博士は、1836年の論文でも触れた人で、後でまた登場する。

440 Hitchcock,1841.Plate 30. Sauroidichnites Barrattii (右端)・他

441 Hitchcock,1841.Plate 36. Ornithoidichnites giganteus

 種類ごとに幾つかのスケッチがあって、21図版を伴っている。ちょっとぼけたようになっているのはディジタル化の技術の関係だろうか。
 この論文で注目されるのは足跡化石について詳細な研究がされていること。時代を考えるとずいぶんしっかりしている。足跡について「footmarks」を用い、行跡については「Tracks」と区別している。足跡のついた地層面よりも下の面のへこみについても言及し、大きなものは深く(下位にまで)影響し、小さな足跡は浅いところにまでしか影響していないという観察も述べている。現在の「underprint」の概念である。非常に鋭い指摘だが、下の方では形態が変わることをもっと強く言って欲しかった。

442 Hitchcock,1841.Figs.105,104 underprintの説明

 また、彼はイギリスの研究についても知っていて、Bridgwater Treatise (vol. 1)をたびたび引用している。この本はイギリスの地質学の教科書的な本で、著者はMegalosaurusを記載したBucklandであり、従って中生代に大型の陸生爬虫類がいたことをHitchcockは知っていた。残念なことに本の正しい題名はBridgewater Treatises で、単語が二つとも間違っている。

古い本 その120 古典的論文 中生代鳥類7

2022年09月25日 | 化石

 1923年まではだいぶん年数があるが、「The Dinosauria」によると、そこまでに記載された鳥類の属は以上の7属。MeyerのArchaeopteryxとSeeleyのEnaliornisを除く5属がMarshの命名である。Marshは、彼の報告した属が鳥類の起源に近い一群をなすと考え、そのすべてに歯があることから爬虫類の形を残したOdontornithesという亜綱を考えた。しかし2000年ごろから多くの白亜紀鳥類が発見されると。この分類群は使われなくなってしまった。「歯がある」という形質は、元の爬虫類に備わっていたことだから、共有されているが派生的ではない。従って現代の分岐分類学的な考え方での分類群の特徴としては不適当なのだろう。

435 近年の中生代鳥類の分岐図 Chiappe, 2001を大幅に簡略化

 上の分岐図で、赤い印のところの標本と現代の鳥が、19世紀末に知られていた種類。このころまでの種類では進化の概念がまるで違うのも無理はない。というか分岐図もなかった。なお、Chiappeの元の図には上の地質年代の枠は書かれていない。分岐図に年代を入れるとなにかと誤解の元となる。線が分かれる前の部分はそういう種類があったという意味ではなく、「ここでまとめられる」という意味だから。それにしても、こういった図でいつまでも始祖鳥が重要な場所に置かれるのも興味ぶかい。なぜか一番要(かなめ)の種類が最初に見つかったわけだ。
 ところが、Marshが記載した中生代鳥類化石は歯のある種類だけではない。1873年に次の論文があって、そこにはその頃までに知られていたアメリカの中生代鳥類のリストが示されている。The Dinosauria では真の鳥に含まれる属が入っていないようだ。
⚪︎ Marsh, Othniel Charles, 1873. Fossil Birds from the Cretaceous of North America. American Journal of Science and Arts, Ser. 3, vol. 5: 229-231.(北アメリカの白亜系からの化石鳥類)
 リストをまとめて記す。種名の後に「既」の印をつけたものはこのブログで掲載済み。
Granatores
Telmatornis priscus Marsh. 1870
Telmatornis affinis Marsh. 1870
Palaeotringa littralis Marsh. 1870
Palaeotringa vagans Marsh 1872
Natatores
Graculavus velox Marsh. 1872
Graculavus pumiliis Marsh. 1873
Graculavus anceps Marsh. 1872
Graculavus agilis Marsh, 1873 n. sp.
Hespeornis regalis Marsh. 1872 既
Laornis Edvardsianus Marsh. 1870
Ichthyornises
Ichthyornis disper Marsh. 1872 既
Apatornis celer (Marsh) 1873 既
 7属12種。あまり聞いたことのない種類が多い。ご覧のように、これらのうち既に記した種類3属3種を除いた4属9種は、文献的には1870年、1872年、1873年の3本の論文に記されている。そのうち新種(n. sp. )の記述はこのリストの論文であるが、地質年代・産地・地層・保管場所の記述があるだけで、種の特徴が記してないから有効名かどうか疑問。まず1870年の論文が下記のもの。
⚪︎ Marsh, Othniel Charles, 1870. Notice of some fossil birds, from the Cretaceous and Tertiary formations of the United States. American Journal of Science and Arts, series 2 49(145):205-217.(合衆国の白亜紀と第三紀の地層からのいくつかの化石鳥類に関する通知)

436 Marsh, 1870 論文タイトル

 この論文には白亜紀の種類として次のものが順に挙げられている。
Laornis Edvardsianus Marsh, gen. et sp. nov.
Palaeotringa littralis Marsh, gen. et sp. nov.
Palaeotringa vetus Marsh, sp. nov.
Telmatornis priscus Marsh, gen. et sp. nov.
Telmatornis affinis Marsh, sp. nov.
 これら3属は現在も使われているようだ。一部の種類は第三紀にまで分布していたと思われる。
 この後、第三紀の4種類の化石鳥類(いずれも新種であるが、新属ではない)がリストアップされている。
 もうひとつの1872年の論文が次のもの。
⚪︎ Marsh, Othniel Charles, 1872. Preliminary Description of Hespeornis regalis, with Notices of four other new Species of Cretaceous Birds. American Journal of Science and Arts, Ser. 3, vol. 4: 360-365. (Hespeornis regalisの予備的な記載。付:白亜紀の他の4種について)
 これが、Hespeornisの項で「後で記す」とした1872年の二つ目の論文。まずHespeornis regalisの記載がある。前に記したようにgen. et sp. nov. と書いてあるがこれが初出ではなく早く発行された別の論文が初出。これに4ページほどを費やした後、他の4種が記載されている。
Graculavus verox, gen et sp. nov.
G. pumilus, sp. nov.
G. anceps, sp. vov.
Palaeotringa vagans, sp. nov.
 この調査では、属の命名について調べているから、ここで問題になるのは次のこと。Genus Graculavusは今も使われているか? またGenus Palaeotringa は1870年の論文に新属としてあるからつじつまが合う。
 結局、属レベルでは次のようになる。
Laornis Marsh, 1870:模式種Laornis edvardsianus Marsh, 1870
Palaeotringa Marsh, 1870:模式種Palaeotringa littralis Marsh, 1870
Telmatornis Marsh, 1870:模式種Telmatornis priscus Marsh, 1870
Graculavus Marsh, 1872:模式種Graculavus verox, Marsh, 1872)
 いずれもCharadriiformesチドリ目に入れられている。現生のチドリ類、カモメ類、アジサシ類などが含まれている目である。これらの化石属は現生鳥類の表ではほとんど出てこない。
 中生代の鳥類の命名史はこれでおしまい。次回、ちょっと寄り道してから翼竜に進む予定。

名古屋で購入した化石 下

2022年09月21日 | 化石

 前回の方解石化した?アンモナイトについて。
 標本をみた所、表面に丸い模様がある。まず一番大きな標本の拡大写真を。

5 モロッコ産アンモナイトaの表面

 一体これはなんだ? 縫合線には見えない。沈着・析出した鉱物の表面のように見える。ではセプタが残っていないかというと、そうでもない。

6 モロッコ産アンモナイトbの殻口側

 この写真で下半分に見えているのは確かにセプタの形である。おそらく最後のセプタで、それより前のセプタが残っているようには見えない。3個の標本すべてが、セプタのところで終わっていて、住房部は保存されていない。

7 モロッコ産アンモナイトb 写真3の裏側

 赤い矢印︎のところにある隆起は、外にあった住房の内側の線である。通常アンモナイトの住房は一回りの60%から80%ぐらいだからこの線はちょっと短いかもしれない。住房部とその前の巻きの接合のラインは、最後のところで緩んでいるのだろうか? この標本の口側が最後の縫合線としても矛盾がない。
 では透過光で見てみよう。


8・9 モロッコ産アンモナイトcを透過光で見たところ 

 標本の周りを厚紙で隠し、バックから小さなライトを当てて撮影。これらの写真の標本より外の灰色〜褐色の部分は私が画像上で塗った人工的なバックである。標本の内部は粒状の沈着物が集まっているように見える。粒のサイズは1mmから数ミリ程度。たくさんの黒い線が見えるが、その場所で閉曲線を描いているから、縫合線ではない。縫合線のようなアンモナイトの成長方向の周期性もない。

10 モロッコ産アンモナイトcを透過光で見たところ 拡大。アンモナイトの中心部はまぶしいので灰色に塗った。

 閉曲線の中には同心円状に何重にもなっているのがある。その間隔は一定である。この写真を見ると、内部のセプタが残っているとは思えない。周りから沈着したというよりは、多数の中心から広がって沈着したように見える。また、方解石の劈開にあたる平行な直線は見えないから、一つ一つの区画が単結晶になっているというようなことはない。
 ではどのような過程でこの産状ができたのだろうか? アンモナイトの周りや住房の中の堆積物が固化した後、最後のセプタよりも内側が空洞化する。殻とセプタも溶けた後で、内部に方解石の微結晶が沈着する。沈着の時に何かの周期的な環境のサイクルがあって、等間隔の成長線ができる。
 殻とセプタが同時に溶けたかどうかはわからない。セプタだけ溶けたのなら、この標本は内形雌型であるが、殻も溶けたのなら外形の自然置換雄型ということになる。・・・と考えたのだが、あまり自信がない。
 なお、地質についての論文というのが下記のもの。
⚪︎ Algouti, Ahmed, Abdellah Algouti, Fatiha Hadach, Abdelouhed Farah and Ali Aydda, 2022. Upper Cretaceous deposits on the Northern side of the High Atlas Range of Marrakesh (Morocco): tectonics, sequence stratigraphy and paleogeographic evolution. Boletín de la Sociedad Geológica Mexicana / 74 (1):1-19.(Marrakesh (Morocco) のHigh Atlas山脈の北側にある上部白亜系の堆積物: テクトニクス、シーケンス層序、および古地理的進化)(インターネットでダウンロードできる)
 4ページにAnou-Nfeg Formationのアンモナイトについて、次の記述がある。「This formation contains Coniacian ammonites: Barroisiceras n. sp., Hemitissotia tursoi Karr. and Plesiotissotia dullai Karr.」この後に他の生物群について記されている。方解石化については書いてないようだ。上のカッコ内の3種類を(一部修正して)書くと次のようになる。
 属Barroisiceras de Grossouvre, 1894 
 種Hemitissotia turzoi Karrenberg, 1935 (つづりはこちらが正しい)
 種Plesiotissotia dullaiHemitissotia 属に移されたので、現在はHemitissotia dullai (Karrenberg, 1935) として扱われる。
 参考にした論文は次のもの。
⚪︎ Barroso-Barcenilla, Fernando, Pedro Miguel Callapez and Manuel Segura 2013. Revision and new data on the Coniacian ammonite genus Hemitissotia in the Iberian Peninsula (Spain and Portugal). Paläontol. Z (2013) 87:201–217. (イベリア半島 (スペインとポルトガル) のConiacianアンモナイト属 Hemitissotia に関するレビジョンと新しいデータ)(インターネットで入手可)
 この論文には、Hemitissotia dullai がモロッコから記録されている(El-Asa’ad, 1991)としているが、図示はされていない。El-Asa’adという人の次の論文を見つけたが、モロッコについては言及されていなかった。
⚪︎  El-Asa’ad, Ghalib M. A., 1991. Cretaceous Ammonites from Central Saudi Arabia. J. King Saud Univ., Vol. 3, Science (2): 135-158. (中部Saudi Arabiaからの白亜紀アンモナイト)(インターネットで入手可)
 この論文にはHemitissotia dullaiの記載はないが、Hemitissotia turzoiが記載されている。残念なことに写真のデジタル化がうまくいっていないので、標本の比較はできそうにない。

女王陛下の肖像 (臨時投稿)

2022年09月19日 | 今日このごろ
 お亡くなりになったエリザベス女王のご葬儀に際して、私の所蔵品の中に女王の肖像があるものを探してみた。
1 イギリスの通常切手
 私は昔は切手を集めていたから、多少はイギリスのものも持っている。まず古い女王の肖像の描かれている通常切手。大きさは縦2.1cm、横1.7cm。入手した後、袋に入れたままだったから、今回出してみて種類の多いのに驚いた。

肖像切手 1 古いタイプ
 これらは、多分一番古いグループで、写真を元にした肖像画である。右端のだけデザインが異なる。何かの記念発行だろうか。左下のXに王冠を重ねたものを考えると在位10年記念かもしれない。

肖像切手 2 2分の1pennyから5.5pence
 一番普通に使われているもの。ただし左上に獅子の紋章のあるシリーズもある(例えば上段右端)。このあたりは2分の1penny刻みで、全て発売されているようだ。

肖像切手 3 6pennyから12pence
 このあたりは全部揃っていないのだろう。その代わり色違いもあるようだ。

肖像切手 4 12.5pennyから17pence

肖像切手 5 18pennyから25pence
 20penceに至って、初めて異なるデザインのものが出てきた。下段左端の切手で、お二人の横顔がある。手前はエリザベス女王であろうが、むこうの人物はどなただろう?拡大してみるとその部分はスクライブ技法などの銅板印刷のような縞模様があるから、古い原画に基づいて描かれていることがわかる。同等に描かれているからビクトリア女王だろうか??
 このほかに、額面の異なる、または1st と2ndの額面(郵便制度のひとつ)のものなどがあるが省略した。また、記念切手などには横顔のシルエットが入っているものが多数あるようだ。すべて家族が切手商で私へのおみやげとして購入したもの。
2 ニュージーランドの硬貨
 「大英帝国」のひとつニュージーランドの硬貨には女王の横顔のレリーフが刻まれている。

ニュージーランドの硬貨
 左から50 c(裏面のデザインは、Mt. Taranakiをバックに帆船Endevour号)、20 c(Tree FernとKiwi)、2 dollers (Kotuku <サギ類>)、10 c(マオリの彫刻Koruru)、1 doller(Tree FernとKiwi)、5 c(Tuatara<ムカシトカゲ類>)。
 上の事柄について一応説明しておくと、Mt. Taranaki は北島の西端にある火山で、かつてMt. Egmontと呼ばれた。Endevour号は西欧人で初めてニュージーランドを訪れたCookが乗ってきた船、TuataraはSphenodon属のトカゲに似た爬虫類。コインはすべて私が旅行中につり銭の中から集めたもの。
 ところで、切手では女王肖像はすべて左横顔だったがこのコインではすべて右横顔となっている。何か理由があるのだろうか?
 女王陛下のご冥福をお祈りいたします。