音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■私の作品「 チェロ三重奏曲集 」が、ドイツで出版されました■

2010-05-15 23:54:59 | ■私の作品について■
■私の作品「 チェロ三重奏曲集 」が、ドイツで出版されました■
                   2010.5.15 中村洋子


★本年2月に、ベルリンのリース&エルラー社から、

私の「 無伴奏チェロ組曲第1番 」が、出版されましたが、

このほど、「 チェロ三重奏曲集 」≪ Regenbogen-Cellotrios ≫

~ 7 Trios für 3 junge Cellisten ~ が、

ドイツ・ドルトムントの音楽出版社 

〈 Musikverlag Hauke Huck 〉から、出版されました。


★曲名は、直訳しますと、「 虹のチェロトリオ集 」

~ 3人の若いチェリストのための、7つの三重奏曲集 ~


★この曲集は、「 若いチェリストのために、

質の高い合奏曲が欲しい 」という声に応え、

当初は、演奏上で、技術的な難しさを伴わず、若いチェリストが

容易に弾くことができる曲として、作曲いたしました。


★しかし、ベッチャー先生のお孫さんが、

コンクールで、この曲を弾かれたり、

プロのチェリストにも演奏され、

「 その楽譜が欲しい 」 という要望も、出てきましたため、

作曲後、1年足らずで、出版となりました。


★作曲家が、子供や若い人ための曲として創作した後で、

それが、プロの演奏家により、コンサートのプログラムとして、

取り上げられる、という例は、よくあります。


★フォーレのピアノ連弾曲集 「 ドリー 」 や、

ラヴェルの 「 マ メール ロワ 」

などが、いい例です。


★子供向きではなく、アマチュアを想定して書かれたものが、

コンサート・プログラムになったものとしては、

チャイコフスキーのピアノ独奏曲 「 中級程度の 12の小品 」 Op.40や、

「 四季 」 Op.37b も、そうでしょう。


★子供やアマチュアなど、音楽を無垢な気持ちで、

心から愛する人たちに向けて、書かれた作品が、実は、最高度の

芸術作品であった、という究極の例は、

バッハの 「 インヴェンションとシンフォニア 」 や、

「 平均律クラヴィーア曲集 」 ということが、いえます。


★なにか、変わったことをしてみたい、あるいは、

奇抜なアイデアで驚かしたい、などの「 現代音楽 」 の発想とは、

最も、遠いところにあります。


★この ≪ Regenbogen-Cellotrios ≫ を、弾いてくださった、

ドイツ人の音楽家から、早速、感想が寄せられました。


★ご家族で、演奏されたそうで、

It sounds really like in a forest of fairy tale.

We had fun and all liked them very much.

などと、書かれていました。


★生活の中に、本当の音楽が自然に、根付いているご家庭ですね。

バッハの家庭も、きっと、こうだったのでしょう。

機会がございましたら、是非、皆さまも演奏をお楽しみください。


★出版社のホームページ : www.hauke-hack.de

Regenbogen-Cellotrios von Yôko Nakamura
1. Marsch der drei Bärenjungen
2. Im Märchenwald
3. Marienkäfer-Menuett
4. Fanfare
5. Siciliano
6. Sarabande vom Froschkönig mit seiner goldenen Krone
7. Segel setzen


( Regenbogen-Cellotriosの表紙 )
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