音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■第16回平均律・アナリーゼ講座は、9月29日 ( 木 )です■

2011-08-31 22:11:24 | ■私のアナリーゼ講座■

■平均律 1巻第 16番・アナリーゼ講座は、9月 29日( 木 )です■ 
                 2011.8.31  中村洋子

 

 

 

★ 平均律 第1巻16番 前奏曲の抒情性と、緊密なフーガ  
      ~ ベートーヴェン  「エリーゼのために 」 に与えた影響 ~

★平均律クラヴィーア曲集 第 1巻 「16番 ト短調 」 のプレリュードは、

Violin のトレモロのような、繊細なトリルから始まり、

綿々と、抒情的に歌い上げます

溜息の出る美しさ。

このさざ波のようなトリルは、 3、 7、 11小節でも現れます。

保続音 ( オルガンポイント ) を、どのように装飾するかについての、

美しい解答が、ここにあります。

 


★一方、緊密に構成された 4声のフーガについて、

バルトーク版は、大譜表ではなく、カンタータの声楽パートのように、

「 4段譜 」 に、書き変えています。

その理由は、フーガのテーマが、バッハのカンタータ 106番

「 Gottes Zeit ist die allerbeste Zeit 神の時は、至上の時 」 の、
 
4声の声楽によるフーガのテーマに、極めて、似ている
いるからです。


ベートーヴェンは、 「 Klavierstuck  a moll  WoO 59 Fur Elise

エリーゼのために」を、何度もスケッチを重ね、1810年ごろに、

現在の形となったようです。推敲の過程で、

バッハの 「 平均律 16番 」 が、どのような影響を与えたか、

分かりやすくお話します。

 

日  時 :  2011 29日( 午前 10 ~ 12 30

会  場 :  カワイ表参道  2F コンサートサロン・パウゼ

                    受講料  3,000円 

            ( 要予約 )   Tel.03-3409-1958

 

■10月 21日 ( 金 ) 第 17回 平均律アナリーゼ講座 
    ~ 17番プレリュード&フーガ  と 
         ヘンデル「シャコンヌとヴァリエーション」との関係 ~

■ 講師:作曲家 中村 洋子

 

東京芸術大学作曲科卒。作曲を故池内友次郎氏などに師事。

日本作曲家協議会・会員。ピアノ、チェロ、室内楽など作品多数。

2003年~ 05年:アリオン音楽財団《東京の夏音楽祭》で新作を発表。

 

07年:自作品「無伴奏チェロ組曲第 1番」などをチェロの巨匠W.ベッチャー氏が演奏したCD『W.ベッチャー日本を弾く』を発表。
 

08年:CD「龍笛&ピアノのためのデュオ」、CD ソプラノとギターの「星の林に月の船」を発表。

 

0809年:「バッハのインヴェンション・アナリーゼ講座」全15回を開催。
 

0910月:「無伴奏チェロ組曲第 2番」が、W.ベッチャー氏によりドイツ・マンハイムで初演される。

10年:「 無伴奏チェロ組曲第 1 」が、ベルリンのリース&エルラー

        社    Ries &Erler Berlin から出版される。
CD 無伴奏チェロ組曲第3番、2 W.ベッチャー演奏を発表。
「レーゲンボーゲン・チェロトリオス( 虹のチェロ三重奏曲集 )」が、ドイツ・ドルトムントのハウケハック社 Musikverlag Hauke Hack 社から出版される。スイス、ドイツ、トルコの音楽祭で、自作品が演奏される。

 

114月:「10 Duette fur 2 Violoncelli  チェロ二重奏のための10の曲集 」が、 ドイツの「 Ries & Erler  Berlin 、リース&エアラー 」から出版される

 

  

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