今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

かもめ食堂 7

2006-03-29 23:34:23 | 逆転サヨナラHR
「ほっこり」この4文字がこの映画の全てを表している。

フィンランドで「かもめ食堂」という定食屋をはじめたおばさん(小林聡美)の周りに集まってきた他の日本人、そしてお客さんたちの「何と言うことはない」日々の話だ。

俺が映画を評価するポイントに「それぞれの登場人物のキャラクター、設定がきちんと描かれているか?」というものがあるが、この映画に限ってはそんなものどうでもよくなってしまった。なんでだろう?人々と雰囲気が抜群に心地いい。それだけでおなか一杯なのだ。

オール・フィンランドロケだけど「海外っ!」て感じの力の入った自然描写もなく、食堂もどこやねん!といった普通のロケーション。美男美女は一切登場しないし、色恋の話もゼロ。メニューにあるのもわけの分からんカタカナ料理でなく、おにぎりにから揚げ、トンカツ、シャケの塩焼き・・・。

映画やドラマに出てくる登場人物って、すごく美人でモテたり賢かったり、↓前項みたいに力強かったり、現実ではなかなか難しい「すごい」女性のケースが多い。でもその反対であんなユルユルだけどシンプルな生活ってのも憧れてしまうんだろうなぁ。忙しい日本人にとっちゃ、ある意味ファンタジーだよな…。

朝一なのに立ち見の劇場で、9割以上を占めた女性客を見ながらそんなことを思いつつ、頭の中で彼らの歌がリフレインしていた。

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