僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

五輪資格 猫ひろしの場合

2012年04月17日 | ランニング

   

 今年2月に行われた別府大分毎日マラソンで自己記録を7分縮め、
2時間30分26秒で50位に入ったタレントの猫ひろしが、今、話題になっている。

カンボジアの国籍を取得し、同国代表として、
ロンドン五輪の男子マラソンに出場するという。

いや、そのことが話題になったのは、もう過去の話である。

今は、そんなセコイことはやめろ、という声が湧き起こっているのである。

マスコミの、特にテレビ局がそもそも悪い。
2月の別府大分マラソン中継で、テレビ局は猫ひろしばかり映していた。
たとえ自己記録を縮めても、タイムは2時間30分台で、順位は50位だ。

タレントが走るからと言って、すぐに大げさに騒ぎたて、
主客が転倒するテレビ中継には、腹立たしい思いがした。

とにかく…
猫ひろしが、その程度の記録で五輪に出られるというのが解せない。
おまけに、国際陸連の規則では国籍取得後1年以上経ないと、
五輪に出場できない、となっているそうである。

猫ひろしがカンボジア籍を取得したのは昨年10月で、1年未満だ。

現地に1年以上継続して住んでいる場合にも、
例外として認められることもあるそうだけど、
猫ひろしはカンボジアにはよく行っているが、継続して住んでいない。

あとの可能性といえば、例外中の例外として、
国際陸連に申請して、特別に認めてもらった場合、のみである。

が、これも先日、あるカンボジア選手がパリマラソンで2時間23分29秒と、
猫の記録より7分も早い記録を出したことで、さらに立場が苦しくなった。
カンボジアから五輪マラソンに出場できるのは1人だけだもんね。

週刊誌などには、猫サイドがカンボジアを金銭で買収した、とも書かれている。
アジア最貧国と言われるカンボジアの、弱みに付け込んでいるかのようである。

ともかく、努力が花開く…というような明快でおめでたい話ではなく、
猫ひろしを「日本人の恥だ」と非難する声が日々大きくなっているのだ。
当然の反応だろう。

僕の好きな作家の曽野綾子さんも、早い段階から、週刊誌で、
「常識的な人間だったら考えられない行為」 と書かれていた。

確かに2時間30分という記録は、素人ランナーとしては破格のタイムである。
自分のことを引き合いに出してナンだが、僕の自己最高記録は3時間27分だ。
わが友、自称でこひろし君も、僕など足元にも及ばぬ歴戦の勇士だが、
それでも3時間を切るのにあと数秒と迫りながら破ることが出来なかった。

猫ひろしの努力は、元市民ランナーの端くれとしては、賞賛したい。

しかし、本人が現在住んでおらず、将来もたぶん住む気のない国の籍を取得し、
所属会社ぐるみで、恥も外聞もなく五輪出場を画策する行為は、いやらしい。

明らかにスポーツマンシップに反するのではないか。

おそらく、カンボジア代表の資格はない…ということで、
国際陸連は猫ひろしの五輪出場は認めないものと思われる。

 「ロンドン目指してネコまっしぐら~」 な~んてギャグで五輪に出られては、
五輪への出場を夢見て、努力を重ねながらも涙を飲んで果たせなかった、
各競技種目の数えきれないほどの多くの選手たちは、たまらないだろう。

オリンピックは、その国を背負って参加するものである。

日本人として恥ずかしい真似は、今すぐにでもやめてほしい。

 

 

 

 

 

 

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