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千曲川に架かる橋の下の川原で、サイカチ探しです。
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30分ほど探して、ようやく2本のサイカチを見つけました。
サイカチはマメ科サイカチ属、漢字では“皂莢”、ちょっと難しい字です。
別名はカワラフジノキ(河原藤木)、河原に自生し、フジの葉に似ます。
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幹には鋭く長い刺、樹皮には皮目など特徴的で、あれば直ぐに分かります。
最初はなかなか見つからず、令和元年の台風19号で流されたかとも考えました。
株元を見ると、増水時の漂流物が刺に絡みついて残っていました。
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樹のまわりには果実が落ちており、見上げると枝先にわずかに残っていました。
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3本目に探したのは若い樹で、刺の数が多く、樹皮に皮目はまだ出ていません。
若い枝の刺の下には冬芽が1芽と葉痕がはっきりと見えます。
この鋭い刺、漢方では腫れ物やリウマチに効くとされているそうです。
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果実は莢果(豆果)で長さは30㎝ほど、多くはねじ曲がっています。
凸凹している部分に種子が入っていますが、この莢で20数個の膨らみがあります。
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莢を開いてみると、種子とともに幼虫と虫食いの種子が出てきました。
サイカチは硬実種子で、種皮に傷がつかないと水が吸えず発芽できません。
サイカチマメゾウムシが種子に食い入った際の雨の有無で運命が決まります。
食い入った後に大雨が降ると幼虫は溺れ死に、種子は水を得て発芽できます。
雨が降らなければ幼虫は種子を食い尽くして成虫に、種子は生を失います。
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種子は長さが1㎝ほどで、スイカの種に似た形をしています。
右は食入された穴あき種子ですが、偶然にも発芽中の種子もありました。
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サイカチの種子は、子供がおはじきなどにして遊んだのだそうです。
大人の手には小さめですが、幼児の手にはちょうど良さそうです。
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莢にはサポニン含み、かっては洗剤として利用されていたそうです。
試しに、莢を5cmほどに切り、一昼夜水に浸し、莢を割ってさらに浸しました。
茶色になった水をたわしにつけて玄関のタイルを磨いてみました。
処理や使い方は自己流ですが、泡がどんどん出てきました。
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