信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

奇妙な松ぼっくり

2016年02月06日 | 樹木

臼窪湿原を左手に見る烏帽子岳登山道の入口には、針葉樹の人工林があります。


何回となく通る道ですが、始めて松ぼっくりの存在に気がつきました。
幹や葉はトウヒの仲間のようですが、松ぼっくりが横向きにつくなど様子が違います。
???さてなんなんでしょう???、登山道の入口でつまずいてしまいました。


トウヒやモミの仲間はよく似ていますが、いつの季節でも葉での見分けが確実です。
葉の様子をデジカメに納め拡大してみますと、トウヒの仲間に間違いありません。
そして、葉が扁平なことから、「エゾマツ」かその変種といわれる「トウヒ」が有力です。
いずれにしてもトウヒ属ですので、この仲間は松ぼっくりを下向きにつけます。
画像のモミ属とツガ属は、湯の丸スキー場周辺のシラビソとコメツガの小枝と葉です。
トウヒは葉枕(ようちん)が発達、モミの葉基部は吸盤状、ツガは葉枕に葉柄がつきます。


奇妙な松ぼっくりを大きく写してみると、なかなかの造形美です。


失礼して1個を手に取り、指で表面を掻き取ると、簡単に中心部が見えてきました。
家に帰って画像をもとに調べてみたところ、なんと、アブラムシの虫こぶだったのです。
エゾマツカサアブラムシがつくる、エゾマツシントメカサガタフシにそっくりです。
エゾマツ【植物名】シン【植物の形成部位】トメ・カサガタ【虫えいの形状】フシ【虫えい】。
なんとも巧みに植物の組織をあやつり、虫に都合のよい形に変化させています。


だいぶ道草をして、ようやく烏帽子山頂に到着です。
『真田丸』で盛り上がる上田平一帯は雪景色です。

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