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業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その521 私のゲーム遍歴回顧編

2012-06-21 09:17:00 | 私のゲーム遍歴
私がゲームをし始めたのが1981年頃からなので、ゲーム歴はかれこれ30年以上となる。 

80年代前半のゲームには、現在から見ると信じられないようなトンデモゲームが数多くある。 技術的(ハートソフト共に)未熟だからということだけではない。 常識的に考えてトンデモとしか言いようのないゲームがあるのだ。

その一例として80年代の中頃だったかと思うが、ビクター音楽産業の「デイドリーム」というのがあった。 異星人の来訪をテーマとしたアドベンチャーゲームなのだが、ストーリー的にムチャクチャトンデモの連発で、支離滅裂ナニを見せたいのだか最後迄まるでわからんというものだった。

それだけではない。 このゲーム、ゲーム開始まで20分以上待たされる。 20分以上というのはテープをロードする時間ではない。 さすがにこの頃はテープは廃れてフロッピーの時代に入っていたからだ。

起動するとまずフルグラフィックの描画が始まる。 お断りしておくがこの頃には他のソフトハウスでは「「瞬間描画」などという技術も開発され、1枚の描画が1秒というものもあった。

ところがこの「デイドリーム」では延々とBASICによる線の描画が行われる。 ひゅるひゅると線が1本画面の端から延びて行き、反対側の画面まで行くと次の線の描画が始まる。

この調子で1枚のグラフィックの完成まで5分以上かかる。 描画が終わって、「さて、いよいよゲームの開始ですか」と期待すると、今度は次のグラフィックの描画が始まる。 5分以上経ってそれが終わると又次のグラフィックが・・・ 計4枚のグラフィック描画が終わる頃には、こちらは居眠りどころか爆睡中という有様。 

80年代初めにはどのマシンでも「グラフィック1枚描く間にはコーヒーが一杯飲める」という言葉があった位だが、同じ80年代でも半ばとなると最早そんな時代ではなくなってきていた。

しかもこのゲーム、テキストをグラフィックに乗せるというテクさえ知らないのか、コマンドを入力するとテキストを含めて全画面を描き変えてしまう。 つまり、1つのテキストを表示するのに5分以上待たされるのだ。 到底まともにプレイできるようなシロモノではないので、こちらでBASICを書き換えて強引に進めた記憶が残っている。

この異常な遅さは技術的に未熟である上にゲーム作りのセンスが悪く、言語が総BASICということもあるが、当時のビクター音産のプロテクトのせいもあっただろう。

たしかオーバーセクターとかいう、セクターの数をやたら詰め込んで増やすというものだったと記憶している。 そのためFDドライブの読み込みが至って遅く、オールBASICと相まってこの天国的悠長さになっていたのだろう。

シナリオ・グラフィック・プログラムとどれを取っても良いところが一つもないという、クソゲーの見本みたいなゲームだが、この時代にはこんなゲームも大手から売られていたのだ。 恐らくはしゃっちょのボンとかが「パパ、ボクのゲームも出してよぉ」とかいうことで発売されたのかも知れない。 それにしてもまずは良い時代でしたなう・・・