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業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その111 グイン・サガ最終巻編

2009-12-12 09:27:00 | ノンジャンル

グイン・サガ130 最終巻

いかに長大な物語であろうとも、それは必ず終極に至る。 作者が巻末に「了」と記さなくとも、作者が不在となればその物語は終わる。

グイン・サガは130巻にして終わった。 未完である。

100巻あたりから、恐らくは未完のまま終わるのだろうな、という予感はしていたが、果たしてその通りとなった。 

作者本人も最終巻の後書きを書いている人も、個人的にはあまり好きになれない部類の人たちではある。 しかしそれをさておいてもグイン・サガはやはり凄い作品だとしみじみ思う。

前に「もう少しこの世界に浸っていたい・・・」という、去りがたい雰囲気を醸し出す作品(ゲームでも小説でも)は傑作だと書いたが、グイン・サガは正にその典型であると思う。 ストーリーテリングはうまいが、文章的には決して美しいとも優れているとも思わないし、鼻につく点も数々ある。 とはいえ、その世界から去りがたい思いを抱かせるという点では、希有の作品と言っても良い。


個性が強い(有り体に言えば自己チューの見本みたいな)作者のことだから、もし自身が書き継げなくなった場合は、他の作家による書き継ぎ(アジモフのファウンデーションシリーズのような)など当然拒否しているのだろうと考えていたが、どうやらそれは違ったらしい。

作者は「誰かがこの物語を書き継いでくれたらよい。 どこか遠い国の神話のように」と新装版の後書きに書いていたそうだ。

長大が上にも長大な物語は、時にあえかな脇道に迷い込み、時には谷間の激流に迄Mされ、何時果てるとも知れぬ大河の流れとなって続く。 この大河に新たな一つの流れを、誰かが書き継いでいくのだろうか。