評価 (3点/5点満点)
欧米のビジネスパーソンからは人間関係のストレスをあまり感じないその理由は、一緒に働く人同士のコミュニケーション法にあります。
もっと具体的に言えば、アメリカやイタリアの人は職場におけるリレーションシップ・マネジメント、すなわち同僚との関係構築を、日本人よりも上手にやっているのです。
個人が効率的に成果を出すためには、「自分の席から半径5メートル以内、つまり同じ部署で毎日顔を合わせる数名との関係づくり」がカギになります。本書ではこれを「半径5メートル最適化」と呼んでいます。
結局、同僚との良好な関係を構築することで、出す成果は最大限になると思います。
普段よりも少し多く話し、笑って、隣の同僚を深く知る。
日本人にありがちな「仕事はとにかく真面目に」「眉間にシワを寄せて働かなくては」という思い込みを捨て、笑顔で楽しい職場をめざしてみましょう。
【my pick-up】
◎1日数回は声を出して笑う
笑う人はいても、私のように「アハハハ!」と大声で笑う人は少数派。「あなたの笑い声が聞こえてくると明るい気分になったよ」「明るい声を聞くと楽しくなるんだよね」皆が黙って机に向かい、真面目なトーンで会話をするだけの職場は寂しく、ちょっと退屈ではないでしょうか。私のように大声である必要はありませんが、自然のまま声を出して笑えば、同僚も「どうしたの?」と集まってくるでしょう。皆で笑えば仲間意識が生まれ、さらに活気ある職場になるはずです。
◎「ここでやらなきゃ」なら、迷わずやる
私には「成功確率」以外にも大事にしている基準があります。それは「やらないことで後悔するかどうか」です。成功確率は低く、挑戦自体も評価されない。「それでも今挑戦しなければ絶対後悔する。後悔したくないからやってみよう」と判断します。いわば、「ここでやらなきゃどうする!」というチャンスですが、こうしたものは、長い仕事人生の中でも、そうそうめぐってくるわけではありません。
◎「おめでとう!」が飛びかうオフィスをつくる
誕生日や出産祝いの個人的なお祝いも、仲良しで声をかけ合うことはあっても、「オフィシャルに」「皆で」祝う機会は稀です。仕事時間を使って、皆で祝うほうが良いと思います。5分でも皆の気持ちを明るくするのです。そんな日々の小さい「おめでとう」がルーティンワークの停滞ムードを払拭します。