柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

遺伝

2019-05-14 08:22:49 | Weblog
縄文人の人骨(礼文島で発掘されたものの臼歯を使ったそうです)からDNAを全分析して当時の姿を再現したとのニュースです。ゲノム治療なんてよく聞かれるでしょう、ゲノムも遺伝子もDNAもざっくり同じものです(医者がこんないい加減じゃいけないのですが、言葉遣いの、定義の差だけです)、人体設計図の大元に働きかけて何とかしようという手法です。その設計図を解析して、顔つき、髪の毛の質、耳垢の質、体格などを推定するわけです。あくまでそれは現代人のそれを参照してのことですから、この何千何万年のうちに表現型が違ってきた可能性はありましょうが、そんな前の骨からここまで復元(推定)できるという科学です。理屈捏ねずに単純に驚くことにして、その姿です。TVには女性の顔が出てました、ああ、こんな人いるなぁ、という第一印象でした。丁度NHKで二週続けて日曜の夜九時からiPS細胞の山中さんを呼んで遺伝子特集をしてました。具体的な情報(タンパク質を作る情報、つまり設計図)は全DNAのたった2%だ、残りの98%はクズだと言われていた(役に立ってない)が、そんなことはなくて、という話でした。で、顔つきや、髪の毛の質やらの違いはそれぞれの遺伝子がONになるか否かによっているんだ。そのスイッチを入れる入れぬは98%側に存在するとの話でした。親には全く似てなくて、爺さんにそっくりとか、母の弟にそっくりとかいう子がいますね、それはこういう仕組みで説明できるわけです。何世代も繋ぎ伝えられてきた遺伝子の、どの部分がONになるか、それで決まると(隣のオヤジに似てると、全く別の遺伝子グループに相似する極ごく稀な組み合わせの結果となって、そりゃ嘘だぞとなるのですね)。縄文時代の人のDNAの10%は現代人に受け継がれてるんだそうです。面白いと思われますか?全然、ですか。でもこんな精巧な仕組みがあなたにも私にも、そして体中全ての40兆個足らずの全細胞に備わっているという、これは驚きでしょう?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする