ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

豪州ワインの最新トレンド!「ニュー・オーストラリア」 マスタークラス by 大橋健一MW

2017-06-15 16:54:56 | ワイン&酒
日本で活動している初の日本人MW(マスター・オブ・ワイン)大橋健一さんによるオーストラリアワインのマスタークラスセミナーが、2017年5月23日、都内で開催され、私も参加してきました。



大橋健一さんは、栃木県宇都宮市で酒販店を経営されています。
そのため、私も10年以上前にお店に取材に行ったことを記憶しています。
その当時は、まさかMWを取得されるとは思いもよりませんでした。
MWの道は厳しいと聞いていますので、かなりの努力をされたのでしょう。

MWの試験は世界3カ所(ロンドン、カリフォルニア、シドニー)で行なわれます。
大橋さんが選んだ試験会場は、シドニーだそうです。

また、大橋さんは“オーストラリアワイン名誉スペシャリスト”にも就任されていますので、オーストラリアとのつながりが非常に強い人物といえるわけです。



2016年12月、大橋MWは、ワインオーストラリアの招きでオーストラリアを1週間にわたって訪問し、ワイン産地や生産者を巡るだけでなく、影響力のある料飲店や小売店の取材のほか、マスターソムリエ、MW、ジャーナリスト等と会い、現在のオーストラリアで起きている変化を調査されたそうです。



その調査内容を、今回のセミナーで語ってくれました。




大橋さんによると、日本市場でのオーストラリアワインは、ほぼ安定状態にあり、横ばいが続いているといいます。
世界のワインの中では、オーストラリアワインは一応、日本では勝ち組に入ります。
しかし、世界の他の国際都市と比べると(ロンドン、シドニー、ニューヨーク)、日本はフランスワインに偏っています。

日本の出生率は低く、その一方で、海外からの観光客は年々増加しています。
外国人観光客の出身国を見ると、オーストラリアは6位で、日本市場でのワイン輸入量も第6位。
オーストラリアは対外輸出に力を入れている国でもあります。

先日、“オージービーフ・ラム及び ワインを使用したセールスプロモーション”の表彰式で、オーストラリア駐日大使が日豪EPA関税協定の段階的撤廃に触れていらっしゃいました。

2011年には、日豪間のワインとビーフの関税はゼロになります。
これまでも、オーストラリアワインは価格以上の品質が望めるバリューなワインが多くありましたが、それがさらに魅力を増してきます。
しかも、高いワインほど、よりバリュー度が高くなります。

紙パック入りの安い“カスクワイン”はオーストラリアにもあります。
しかし、チリ、フランスのラングドック、南アなどの国の方が価格面で強いため、「オーストラリアでは、カスクワインでは勝負しない。とっくに終わっている」と大橋MWは言います。

オーストラリアは安いワインで勝負をする方向ではなく、価格帯の高いワインにシフトし、アピールしていこう、という方向に変化しているといいます。

これまでは、安いお手頃ワインをオーストラリアに求めてきた人も多いかと思いますが、そういうワインなら他の国で探せばいい、ということです。



では、オーストラリアワインの特徴は?

 ― The oldest but new!

オーストラリアの土壌は世界で最も古いといわれています。
しかし、生産者の世代交代が進み、若い消費者も成長しています。
つまり、古いだけじゃなく、新しいものが育ってきている、ということです。



若い世代は色々な国を廻り、グローバルな視点から、色々なワインを生み出してます。
若い消費者が好むデザインやテイストのワインが発信され、普通なら行なわれないブレンドや、奇妙なラベル、といったものが当然のように出てきています。



もちろん、オーセンティックなワインも素晴らしいものがあります。


 ― Lighter in style

アルコールが高く、濃厚でガッツリしたワインから、より軽やかなスタイルへのシフトは、世界的な傾向です。

特にオーストラリアでは、pHをかなり低くしたワインが見られるようになりました。
地球温暖化を受け、ハングタイムを短くし、早く収穫する傾向もあります。

“ヌーヴォー”と呼ばれる、フレッシュで新鮮な味わいのワインが好まれるようになり、ボジョレ・ヌーヴォーで知られるブドウ品種“ガメイ”は、今やオーストラリアでは最もクールなブドウのひとつになっています。

“Pet Nat”(ペット・ナット、ペティアン・ナチュレル”の略)と呼ばれるガス圧の弱い発泡ワインもトレンドです。特にビオのもの。
たしかに、ほわほわ~っとしたゆるいガス圧の軽~い豪州ワイン、よく見ます。



セミナーでは大橋MW厳選の12アイテムの豪州ワインを試飲しました



左端のワインがペットナット

「どんなワインでもある、という懐の深さが、オーストラリアにはある」と、大橋MWが言っていましたが、昔なら、“オーストラリアといえばシラーズだよね?”で語られていたのが、今はとんでもないことになっています。


オーセンティックな素晴らしいワインの間に興味を惹かれるラベルのワインあり

オーストラリアは“輸出”をプッシュしている国であり、日豪ではEPA関税協定の優位性もありますので、昔とは違う“現在進行形のオーストラリアワイン”に注目しない手はありません。




セミナーには非常に多くの人が参加していました。

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7/7公開決勝!「Wines of Portugal Japanese Sommelier of the Year 2017」

2017-06-14 12:28:20 | ワイン&酒
Wines of Portugal 主催による 「Wines of Portugal Japanese Sommelier of the Year 2017」が今年も開催され、7月7日(金)に準決勝(非公開)、決勝(公開)がホテル雅叙園東京(目黒雅叙園)で行なわれます。

ポルトガルワインに特化したコンクールで、今回は80名のソムリエがエントリーしました。

すでに5月11日にコンクール予選が全国6会場(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、博多)で開催され、11名の選手が準決勝に進んでいます。

準決勝進出者 11名
瀧田 昌孝(パレスホテル)
野坂 昭彦(ホテルニューオータニ)
谷川 雄作((株)ティエリー・マルクス・ジャパン)
森本 美雪(コンラッド東京)
森上 久生(HAL PINOT)
佐々木 健太(L'AS)
柳原 亮(サントリーワインインターナショナル(株))
鹿子木 達郎(ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭)
定兼 弘(ホテルニューオータニ大阪)
野村 大智(GRAND HOURS)
吉原 隆行(レストラン 花の木)

よく見る名前もいますね!

準決勝は非公開ですが、決勝は公開ですので、興味のある方は観戦に行きましょう!

私も応援に行きますよ~



Wines of Portugal Japanese Sommelier of the Year 2017

日程:2017年7月7日(金)
10:00-12:00 準決勝(11名)筆記、テイスティング、サービス <非公開>
14:30-16:45 決勝(5名)テイスティング・サービス <公開>
17:00-17:30 発表・表彰式

会場:ホテル雅叙園東京(目黒雅叙園)

※決勝進出者5名にはポルトガル研修旅行が授与されます



2016年度優勝 井黒選手






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お代わりしたくなる!スロバキアの土着品種ブレンドの白ワイン

2017-06-13 09:15:54 | ワイン&酒
先日出かけた試飲会で、スロバキアのワインが紹介されていました。


Deviner 2013 SLOBODNE VINARSTVO (Slovakia)

スロバキアのワインというと、なかなか聞かないかもしれません。
そもそも、スロバキアの位置さえもおぼろげでは?

昔は“チェコ=スロバキア”でしたが、1992年に連邦制を解消し、チェコとスロバキアに分かれました。
地理的には、オーストリアの東側、ハンガリーの北側に位置しています。

オーストリアもハンガリーもワイン生産がさかんですから、両国に隣接するスロバキアでワインづくりが行なわれているのは、驚くことでもありません。



スロボドネ・ヴィナルストヴォは1912年まで遡る生産者ですが、第二次大戦後に社会主義に変わったことで畑が没収され、畑は荒廃していったようです。
1992年の連邦解消後、徐々に畑の再興を行ない、自身のワインを初めてリリースしたのは2010年のこと。


ちょっとシュールなイラストのエチケット(笑)

「デヴィネール」は2013年ヴィンテージ。アルコール度数13%。
白ワインで、ブドウ品種は、デヴィン40%、ソーヴィニヨン40%、フェルトリン(グリュナー・フェルトリーナー)20%。

デヴィン”はスロバキアの交配品種で、親はトラミナーとフェルトリナーです。

だからなのか、このワインを飲んだ時に、グリュナー・フェルトリーナーのニュアンスを感じました。



フルーツがとても豊かで、コク、ツヤがあります。
味わいは甘くはないですが、果実味が豊かなので甘さがあるように感じ、余韻にスイートポテトのような風味も感じました。


野生酵母で品種ごとに発酵させ、大樽で18カ月熟成させた後にブレンド。
ノンフィルターで瓶詰めしています。

うまみがあり、余韻まで引っ張り、「はあ~、おいしい~」という声が、思わず出ました。
これは私が好きなタイプですわ

輸入元希望小売価格は 3000円(税抜)

普段飲み、という価格ではありませんが、少人数でじっくり飲みたい、という時にオススメのワインです。
なんたって、1杯飲んだら、次のもう1杯が飲みたくなりますからね(笑)

時間の経過による変化も見られますので、じっくり、ゆっくり飲むのがいいと思います。



今回は「デヴィネール」を紹介しましたが、この生産者の他のワインも輸入されていますので、興味を持たれた方は、色々と試してみてはいかがでしょうか?

聞いたことのないスロバキアの品種を使ったワインが色々あるようです。

※輸入元:ラヴニール


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世界の空港ラウンジ[05]JAZZビジネスラウンジ & BLUESビジネスラウンジ@モスクワ(ロシア)

2017-06-12 10:00:00 | 空港ラウンジ
&GP「世界の空港ラウンジ[05]JAZZビジネスラウンジ & BLUESビジネスラウンジ@モスクワ(ロシア)がアップされました。

遅延のためモスクワに1泊をせざるえなかった顛末を前回のリポートでお届けしましたが、その続きとなるリポートです。

世界の空港ラウンジ[05]JAZZビジネスラウンジ & BLUESビジネスラウンジ@モスクワ(ロシア)





利用できるラウンジが3つありましたが、まずはそのうちの2つを紹介します。



記事リンク
https://www.goodspress.jp/reports/102619/

&GP
https://www.goodspress.jp/


[参考]

世界の空港ラウンジ[番外編]ビザ無しモスクワホテル滞在記(ロシア)


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9年熟成のスペインワイン@スーパー

2017-06-11 18:03:41 | ワイン&酒
久しぶりのスーパーワインです。
“スーパー”といっても、“スーパーマーケット”で買ったワインです(笑)


El Cabron Digno Reserva 2008 Bodegas Rasgon
(Spain, DO Valdepenas)

2008年ヴィンテージのスペインワインを、スーパーで1000円以下で発見!
これなら試してもいいと思いますよね?



「エル・カブロン・ディグノ レゼルヴァ」は、テンプラニーリョ100%
アルコール度数13%。

DOバルデペーニャスは、ラ・マンチャの南に位置する産地になります。

飲んでみると、しっかりとした凝縮感があります。
9年という熟成の年数を重ねているので、カドが取れてなめらかさがあり、ちゃんと酸も残り、バランスよく、飲みごたえもあります。
これはいいじゃないですか!
3日かけて飲みましたが、変質することなく、最後までおいしく飲めました。




コンクールでも色々な賞を受賞しているんですね

※輸入元:ダイセイワールド(希望小売価格は1500円のようです)

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「オージービーフ・ラム & オーストラリアンワイン セールスプロモーション2017」結果発表&表彰式

2017-06-10 15:57:06 | レストラン&店
オーストラリア大使館商務部とMLA豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)が企画した、
オージービーフ・ラム及び ワインを使用したセールスプロモーション の結果発表、および優秀レストランの授賞式が、2017年6月6日に、在日オーストラリア大使館にて開催され、取材してきました。



このプロモーションは今年初めて企画されたもので、オージービーフ・ラム、およびワインの認知を上げ、実際にレストランで販売することを目的とした販売促進プロモーションになります。

実施期間は、2017年3月~5月の3か月間(店舗毎に期間を決定、最短2か月、最長3か月)で、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県の143店が対象レストランとしてエントリーしました。

レストランは、オーストラリア産ビーフかラムのいずれか、もしくは両方を用いてメニューを開発し、指定された10種のワインの中から選んだアイテムと合わせて提供する、という内容です。

同時に、指定10ワインの販売量を競うワインのセールスコンテストも開催され、参加店は、各ワイナリー賞10本、最優秀レストラン賞、優秀レストラン賞を目指し、熱戦が繰り広げられました。



【指定ワイン10アイテム】※ワイン名、産地、価格、輸入元

ローズマウント ダイヤモンドラベル シャルドネ 2015(南オーストラリア州/ ニューサウスウェールズ州)¥2,100(国分グループ本社㈱)

ブラウン・ブラザーズ1889 ソーヴィニヨン・ブラン 2015(タスマニア州)¥2,000(日本リカー㈱)

デヴィルス・コーナー ピノ・ノワール 2016(タスマニア州)¥2,650(ヴィレッジ・セラーズ㈱)

ウッドストック オクトジェネリアン グルナッシュ・テンプラニーリョ 2013(南オーストラリア州)¥3,300(GRN㈱)

ケープ メンテル カベルネ メルロー2013(西オーストラリア州)¥3,050(MHD モエ ヘネシー ディアジオ㈱)

ハーディーズ ティンタラ カベルネ・ソーヴィニヨン 2014(南オーストラリア州)¥2,700(アコレード・ワインズ・ ジャパン㈱)

パーカークナワラ エステイト・ フェーバレットサン カベルネ・ソーヴィニヨン 2014(南オーストラリア州)¥2,100(ファームストン㈱)

セント・ハレットフェイス シラーズ 2015(南オーストラリア州)¥2,400(メルシャン㈱)

カトヌック・エステート シラーズ2012(南オーストラリア州)¥4,340(アサヒビール㈱)

アンゴーヴメディック・シラーズ 2014(南オーストラリア州)¥4,630(東亜商事㈱)



この企画には「株式会社河内屋」が協力を行ない、同社からの販売本数結果報告をもとに、オーストラリア大使館商務部が規定の計算方法で獲得点数を計算し、審査をしています。



参加143レストランの中からトップ20レストランが大使館での表彰式に参加

厳正な審査の結果、最優秀レストラン賞、優秀レストラン賞、各ワイナリー賞のほか、トップワインセールス賞、消費者プロモーション賞が、各受賞店舗に贈られました。

※トップワインセールス賞:最も多くワインを発注したレストラン
※消費者プロモーション賞:消費者プロモーション(カンタス航空往復航空券申し込み用紙配布)を最も多く回収したレストラン


アンゴーヴメディックからは生産者が来日


■最優秀賞
ヴィ・マエストロ (東京都八王子市)



副賞)
アカデミー・デュ・ヴァン青山校オーストラリアワイン基礎講座の受講券
参加ワイナリーから特別ワイン各1本合計10本



最優秀店の副賞は素晴らしい豪州ワイン10本!


■優秀賞
Meet Meats 5バル 高田馬場 (東京都新宿区)



副賞)
アカデミー・デュ・ヴァン青山校オーストラリアワイン基礎講座の受講券


■ワイナリー賞:各ワイナリーから特別ワイン1本が贈呈

ワイナリー賞 ローズマウント:Sumiza炭味坐
ワイナリー賞 ブラウン・ブラザーズ:ハハハ八王子
ワイナリー賞 デビルズ・コーナー:羊サンライズ
ワイナリー賞 ウッドストック:極- goku- Bistro Masa 橋本店
ワイナリー賞 ケープメンテル:希須林 青山
ワイナリー賞 ハーディーズ:シェ フルール 横濱
ワイナリー賞 パーカークナワラエステート:ルードキッチン
ワイナリー賞 セント・ハレット:Sumiza 炭味坐
ワイナリー賞 カトヌック・エステート:羊サンライズ
ワイナリー賞 アンゴーヴ・ファミリー・ワインメーカーズ:極- goku- Bistro Masa 橋本店

■トップワインセールス賞:Living Room Café by eplus

■消費者プロモーション賞:ビストロ イル・ド・レ

※上記2賞の店舗にはプレミアムオーストラリアワイン各2本が贈呈

※受賞以外のTOP 20 レストラン
Encuentro、葛西バル VOICE、Latte Graphic 自由が丘店、UMINECO ebisu、
八王子大衆ビストロ ぐりぐり、bar boga、晩酌や、
バル エスパニョール ピンチョス チキテオ、エフパレードライフ

入賞店はじめ、TOP 20のレストランの概要は1店ずつ紹介されましたが、どこも行ってみたくなるようなお店ばかりでした。
要チェックです。



特別功労賞(トップセールスマン):株式会社河内屋 千野 裕馬 さん



※シドニー発のイタリアンレストラン「Fratelli Paradiso」(表参道)へ2名様ご招待




在日オーストラリア大使 リチャード・コート氏

「日本と豪州の間には関税を段階的に撤廃するEPA協定(日豪EPA)が発効しており、2021年には、ビーフとワインはゼロになる。東京のようなインターナショナルな都市に、オーストラリアワインは最適。ぜひたくさんの人に楽しんでほしい」、と大使。




この表彰式の帰り道、立ち寄ったスーパーでオージーラムを見つけたので、思わず買ってしまいました(笑)

今回の指定ワイン10種も、手頃な価格帯のものが揃っているので、ぜひこちらも一緒に楽しんでみたいですね。

このプロモーションは今回が初でしたが、また来年以降も引き続き行われるそうです。


オージービーフ・ラム&オーストラリアワイン セールスプロモーション2017

主催:オーストラリア大使館、MLA豪州食肉家畜生産者事業団
協力:株式会社河内屋
協賛:カンタス航空、
   Village Cellars/Plumm Wine Glass (オーストラリアのワイングラス)

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スーツケースの計量にお役立ちのグッズ

2017-06-09 18:24:27 | お出かけ&旅行
私にはある特技があります。
それは、スーツケースの重さを制限重量ピッタリに収めること(笑)

荷物自体もいつもコンパクトで軽く、1週間の海外出張でも、行きは10kgちょっと。
スーツケースはハードハードケースのフレームタイプにもかかわらず、です。

帰りは、この中に10本前後のワインが入ります。
制限重量30kgのエアラインなら、これでほぼピッタリ。
23kgのエアラインなら、ワインの重量が10kg以内になるように調整します。

これを今までは勘でやっていました。
それでも、空港のチェックインカウンターで、ほぼピタリで、その場で出し入れしたことは一度もありません。

が、それでも、パッキングの際は神経を使うので、3カ月ほど前から計量グッズを活用することにしました。



色々なメーカーがあり、外国製が多いようですが、1000円前後で買え、使い方もカンタン。
ネットのコメントをみると、個体により当たり外れがあるようですが、幸い、私が買ったものは問題なく動いています。

最終パッキングしてこれで計量すると、ほぼピッタリの数字になり、空港カウンターでの計量も、誤差はほとんどありません。

自分の勘で量っても外しませんが、これで計量しておくと、安心感が違います

これ自体の重さは100gほどですし、値段もそれほど高くないので、1個持っておくと安心のトラベルグッズです。

宅配便の重さを量る人もいるようです(笑)

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フランス最旬ヴァン・ナチュールを楽しむ

2017-06-08 17:42:11 | ワイン&酒
昨年から今年にかけて、フランスで生産者から入手したワインを飲む会を、仲間内でこじんまりと開催しました。
すべてオーガニックの認証を取得しているので、題して、
「フランス最旬ヴァン・ナチュール会」




左から)
Cremant d'Alsace Brut NV Domaine Engel Frères
(Alsace, AOC Cremant d'Alsace) ※Alsace mix

Anjou Blanc 2015 Domaine Cady(Loire, AOC Anjou Blanc)
※Chenin Blanc 100%

BELLET Rosé 2016 Domaine de Toasc (Provence, AOC Bellet Rosé)
※Braquet 70%、Grenache 30%

Chateau Les Vieux Moulins Vin Biologique 2015 - Sans Sulfites Ajoutes-
(Bordeaux, AOC Blaye Cotes de Bordeaux) ※Bordeaux blend

LE GEAI Abouriou 2013 Vignobles Boissonneau
(Sud-Ouest, AOC Côtes du Marmandais) ※Abouriou 85%、Merlot15%

Domaine du Clos Roca SymBiose 2010
(Languedoc, AOC Coteaux du Languedoc – Pezenas)
※Vieilles vignes de Syrah 50%、 Carignan 35%、 Mourvèdre 15%




オーガニック認証のマークがついています





フード類もオーガニック製品を用意したかったのですが、なかなか準備できず、イオンで買ったドライ黒イチジクのみ。


惣菜を中心に



チーズは、エメンタール、マンステール(ウオッシュ)、ゴルドンゾーラ(青カビ)を用意しました。




差し入れの「ミナスチーズ」は、日本製のブラジルチーズ(群馬県産)。



焼いて食べるとおいしいということで、横半分にカットし、さらにカット。



フライパンで焼きます



焼いたチーズは、見た目が“ハンペン”そっくり(笑)
パスタフィラータタイプのチーズなので、食べるとキュッキュとした歯ごたえです。
Nさん、ありがとうございました!



クラッカーとチョコをMさんから差し入れでいただきましたが、お腹いっぱいで開けられず、私がもらってきました。家でワイン飲む時のお供にします。
ありがとう、Mさん





今回のワインはすべて“当たり”で、どれもおいしくいただきました。

アルザスのクレマンは泡がやさしく、ほわほわ~っとして、滋味です。
アンジュの白もやさしくジューシー。エメンタールチーズに合います。
小さなAOCベレのロゼはピュアで繊細。レンコンの煮物に合う~

Blaye Cotes de Bordeauxはマイナーですが、スーッと入り、とてもナチュラル。
Côtes du Marmandaisもマイナーですが、酸がしっかりあり、洗練されています。
Clos Roca 2010は、さすがになめらかで、滋味深く、本当にうまい!


Côtes du MarmandaisのVignobles Boissonneauはボルドーの生産者ですが、昨年訪問した際に、コート・デュ・マルマンデでもワインをつくっていると言い、ワインも見せてもらいましたが、見ただけで飲めなかったので、買ってきました。


Vignobles BoissonneauのPascalさん




トラクターの後方の方向を指し、「あっちがコート・デュ・マルマンデ」と、パスカルさん。コート・デュ・マルマンデとボルドーはすぐ隣です。



6本のワインは、ひとつを除き、すべて生産者から直で入手したものです。
オーガニック、ビオのものを、と思って探しました。

ワインを探す際、私は“人”も見ます。
話を聞き、彼らのワインを飲むと、おいしい。
名前はあまり気にしません。

今回のワインはマイナーなアペラシオンが多いので、名前だけではなかなか買おうと思わないかもしれません。
中には、特別な時に開けたいワインも含まれていますが、フランスでは、こうしたワインが普通に選ばれています。

とかく名前やブランドに目が行きがちですが、ローカルなマイナー産地に目を向けると、思いもかけない素晴らしいワインとの出合いがあるかもしれません。




よく飲み、食べました(笑)
ご参加の皆さん、ありがとうございました

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「ル・グルニエ・ア・パン」の雑穀入りバゲット

2017-06-07 16:31:54 | パン
先日、恵比寿のアトレ西館にある「ル・グルニエ・ア・パン」で、ちょっと変わったものを、と、雑穀入りのバゲットを買ってみました。


バゲット シリアル  Le Grenier à Pain - ル・グルニエ・ア・パン

プレーンのバゲットは324円ですが、こちらは少しお高く、410円(税込)。



生地の中に、雑穀類が混ぜ込まれています。
プレーンタイプよりも、生地の塩気が強めのような?

食感はプチプチと楽しいです。
雑穀好きなので嬉しいですが、パンの生地の味が負けてしまい、バゲットではなく、なにか別のものを食べているような感じがしました。

バゲットが食べたい時は、私はやはりプレーンタイプがいいかなぁ~


[参考]

「ル・グルニエ・ア・パン」のバゲット紹介記事 → コチラ

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「第14回ヨーロッパ&アフリカ・ベストソムリエコンクール」掲載@Winart

2017-06-06 11:01:37 | ワイン&酒
先月、「第14回ヨーロッパ&アフリカ・ベストソムリエコンクール」の取材でオーストリアのウィーンに行ってきました。

すでに、「The best Sommelier of Europe 2017」の結果速報として現場からお送りしましたが、もう少し詳細なリポートを、6/5発売の「Winart」誌に掲載しています。



掲載ページは「ワイナート」87号の133ページになります(モノクロ)

メイン写真の中央が優勝したラトビアのライモンズ・トムソン選手(36歳)です。
お隣は、国際ソムリエ協会会長の田崎眞也氏と、モエのプレゼンターの方です。

誌面ではスペースの制限があるため、文字も画像も絞り込んでいますが、画像については、後日、差支えのない程度で紹介したいと思います。
しばしお待ちください



Winart 87号

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土地とクローンにこだわる「melville」のワインづくり

2017-06-05 16:13:38 | ワイン&酒
4カ月も前の話になりますが、1年で最も寒い時季に、アメリカはカリフォルニア州サンタ・バーバラのワイン生産者 melville- メルヴィル」からチャド・メルヴィル氏が来日し、セミナーを行ないました。


Chad Melville   from Santa Rita Hills

今でこそ、メルヴィルはサンタ・バーバラのサンタ・リタ・ヒルズを拠点とする優秀なワイン生産者としてよく知られていますが、チャドさんの父Ronさんがブドウ栽培を始めた土地は、ナパ・ヴァレーのカリストガでした。

同じカリフォルニア州とはいえ、カリストガからサンタ・リタ・ヒルズまでは、車で6時間もかかるそうです。

当然、気候も異なり、カリストガは昼は暑く、夜は寒く、ボルドー品種に最適な土地ですが、サンタ・リタ・ヒルズでは、夏の日中でも21度ほどで、夜は12、13℃まで下がります。

ナパ・ヴァレーと比べると、サンタ・リタ・ヒルズは、夏は昼も夜も涼しいのです。
涼しい気候は、ピノ・ノワールとシャルドネに適しているため、メルヴィルではシャルドネとピノ・ノワールを中心に栽培しています。

父はナパでカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シャルドネを栽培し、35年。
チャドさんはそんな環境で育ちましたが、最初は家業を継ぐ気はなかったそうです。

ところが、チャドさんが大学を卒業して数年後、家族がサンタ・バーバラのサンタ・リタ・ヒルズに畑を購入したことで、チャドさんの人生が変わりました。

畑といっても、何もないところだったので、チャドさんも穴を掘り、ブドウの苗木を植えました。

「自分の土地でワインをつくるのは思い入れ深いこと」とチャドさんは言います。

だから、メルヴィルではどこからもブドウを買わず、100%自社ブドウでワインをつくっています。

現在、ワイナリーの代表者は、創設者である父のロンさんで、チャドさんは次期の代表者(二代目)になります。

「父がボス。自分はワインを育てるから“Wine grower”(ワイングローワー)。栽培家の血が流れているからね。そこにあるものはすべてワインに使うよ」と、チャドさん。



サンタ・リタ・ヒルズは冷涼な土地ですが、その理由はロケーションにあります。
アラスカからの海水が流れ込み、海岸近くに深い海溝があるため、冷たい海水が溜まり、1年中ずっと涼しくなります。

また、サンタ・リタ・ヒルズは、アメリカで唯一、東西に山脈が走っている場所です。
この山脈が、海からの冷たい風を西から東(内陸)に流します。
1マイル(1.6km)内陸に入ると、気温が0.5℃上がるので、20マイルで10℃も気温が違ってきます。

土壌は貧しくカバークロップとして、豆類や麦、クローバーをブドウ畑に植えています。それらは夏になると自然に枯れます。
豆類は空気中から窒素を取り込み、地上に放出する特性があるため、地上の植物が枯れると、根は地上のバクテリアにいい影響を及ぼします。
また、こうしたカバークロップはブドウのストレスを和らげてくれるため、周りのワイナリーも積極的にカバークロップを植えているそうです。




どんなところかを見ていただくために、以前、私がサンタ・バーバラから101号線を北上し、サンタ・リタ・ヒルズ付近を通った時に撮影した画像を紹介します。
想像していたよりもかなり山がちな場所でした。



とても乾燥して、土壌が貧しい様子でした。



サンタバーバラの海岸から北の方向を見ると、東西に山脈が走っているのがわかります。



この画像の左手奥の方向がサンタ・リタ・ヒルズになります。
海岸線からメルヴィルまでは20分少々、距離にして約30km程度でしょうか。

この時はメルヴィルを訪問しませんでしたが、近所のワイナリーにサンタ・バーバラ地区のワイナリーが集まってワインを紹介してくれた中に、メルヴィルのワインもありました。



8年前なりますが、ラベルデザインはほとんど変わっていないですね。



さて、チャドさんの話に戻しましょう。



チャドさんのセミナーでは、テイスティングがありました。
2016年ヴィンテージのバレルサンプルで、完成品のワインとは違うものですが、クローンの比較があり、非常に興味深い内容でした。

メルヴィルでは、シャルドネは7つのクローンを植え分けています。



画像を見てわかるように、まずはブドウの房の大きさが違います。
ブドウの性質も違い、出来上がるワインも違ってきます。

上の4つを左から見ると、

Clone 76 は房が小さく、熟成された酸と低い糖度が得られるクローンで、ディジョンクローンのひとつであり、寒い気候に適している、
メルヴィルセレクションはウェンテクローンが元になるクローンで、より熟成感を感じ、ソフトな雰囲気を出せる、
ハンゼルセレクションは酸が熟成しにくいクローン、
Clone 4のように大きな房は、3、4倍のエネルギーをブドウ樹が要する、

といった特徴があるといいます。

「どのクローンがいい、悪いはない。違いを表現したくて使っている」とチャドさん。



シャルドネは、クローンごとのバレルサンプル2016年の3つを試飲しました。
いずれのバレルサンプルもMLFをしておらず、SO2は少量添加するのみ。



Inox clone 76 Chardonnay
フランスのシャブリのキンメリジャン土壌に似た土壌とのこと。通常は3つのキュヴェをブレンドするところ 、ひとつのキュヴェのバレルサンプルです。カボスのような爽やかな酸があり、レモンの花 、とても繊細な海の香りがあり、酸が高い。

melville selection Chardonnay
秘密の畑から手に入れたクローンだそうです。
エステートシャルドネに入れるものを抜いてきた、と言っていました。
アロマが甘く、アタックはソフトですが、酸がしっかりありました。

Hanzell selection Chardonnay
カリフォルニアで最も古い歴史のあるソノマの畑でカットした枝をナーサリーで接木したものだそうです。
酸がキュッと引き締まり、果皮のタンニンを感じます。
3つの中では、骨格の太さを感じました。

7つのクローンすべてを使う「melville Estate Chardonnay 2013」も試飲しました。
MLFは行なわず、10~20年の古い樽のみを使って発酵、熟成されています。

「土地そのものをいかに表現するか?どうやって栽培されたか?を表現したい」のだそうです。




メルヴィルでは赤ワインも生産しています。

赤ワインで重要なことは 全房発酵 だとチャドさんは言います。
茎はユニークな風味、タンニンをワインに与え、ワインのアロマとテクスチャーを引き出します。

茎を取り除かないので、茎がしっかり成熟することが大事です。低収量です。
ただし、全房発酵気候条件次第で、茎が熟していない房は実だけを使います。

もう一つ大事なのはleafin-手で葉を落とすことで、風通しが良くなり、太陽がよく当たるようになります。


セミナーでは、2つのピノ・ノワールを試飲しました。



左)melville Estate Pinot Noir 2013
右)melville Block M Pinot Noir 2015

エステート・ピノ・ノワールはメルヴィル最大の生産量を誇るワインだそうです(6000ケース)。
冷涼で貧しい土壌の土地ですが、全房発酵を行なうことで、茎がフルーツを取り込み、紅茶、ドライハーブ、醬油、海苔といった、フルーツ以外の風味を与えるとか。
また、茎までよく熟しているため、全房発酵を行なうことで、ストラクチャーやタンニンを加えます。

熟した茎が、ワインのアロマとテクスチャーを引き出します。
「そこにあるものをすべて使う」という、チャドさんの言葉の通り。

飲んでみると、まず、色は薄めです。果皮から来ていると思われるニュアンスがあり、塩味、海苔といった風味もあります。果実味はキレイで、上品ですが、まだまだ若い状態にあると思いました。


ブロックM・ピノ・ノワールは、丘のトップにある5エーカーの畑で、粘土が多く、石灰が少ない土壌です。
2つのクローン(114、115)を植えています。
2015年は80%を全房発酵です。他の醸造工程はエステート・ピノ・ノワールと同様ですが、味やテクスチャーがまったく違うワインになるといいます。

味わいの違いの理由は、土壌と標高の高さにあります。
標高が高く、ブドウ樹にストレスがかかるため、房の大きさが1/2になり、ベリーの味がより凝縮するのだそうです。

飲んでみると、アロマが濃密で深みがあり、茎からと思われるスパイシーなニュアンスが味わいにもあります。
こちらの生産量は800~900ケース。



メルヴィルでは、ピノ・ノワールの収穫は夜の12時からスタートします。
収穫は約8週間続き、色が濃く、バラのアロマが高く、ザクロやダークチェリーのニュアンスがあり、酸が高いブドウが得られるといいます。

最後に収穫したブドウは茎を使います。
比率は、だいたい40%前後だそうです。

別々に収穫したブドウは別々に仕込まれ(178の発酵タンク)、10カ月の間に、ひとつずつ試飲しながら、オーケストラのようにまとめていくのだそうです。

数が多いので、大変なのでは?と思いきや、
「20年の経験で学んだので、個々の香り、味、畑の特性を感じることができるようになった」

「ワイングローイングは、土地やクローンを理解することが大事」とチャドさん。

クローンについては、プロはともかく、一般消費者ともなると、チンプンカンプンなことかもしれません。
クローンの種類や個性を覚えるなんて、なかなかできないですしね。

詳しくわからなくても、“つくり手が土地の適正に合ったクローンを選び抜き、そのブドウでつくったワイン”ですから、我々はただ安心して飲めばいいわけです(笑)



メルヴィルは以前からずっと好きな生産者でしたが、チャドさんに会い、話を聞き、ますます好きになりました。

次にサンタ・バーバラに行く機会があれば、ぜひともメルヴィルを訪問したいものです。

(輸入元:アイコニックワイン・ジャパン株式会社)


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アマリリスと父

2017-06-04 17:31:38 | 雑記
ここ数年、この時節に“アマリリス”が見事な花を咲かせます。



ちょうど先週、ひとつ花が咲き、あと2つある蕾はいつ咲くかしら…と待っていたら、2つとも早々にパッと咲きました

あまりにも見事なので、そして、今日は父の三回忌の法要もあったので、数日前から早々に切り、父の前に供えさせていただきました。



切ったらすぐ萎んでしまうかと思いましたが、2つは今日までなんとか持っています。



このアマリリスは、ワイン仲間のTさんから鉢で分けていただいたのですが、この花がやってきて1年が経ち、家で初めて咲かせた1週間後に父が亡くなりました。

大輪で豪奢なアマリリスは、父とはまったく違いますが(笑)、父を思い出す花なんです。

現実的には、昨年は一周忌、今年は三回忌と、法要の準備を色々としなければならなかったので、あまり感傷に浸っている暇はありませんでしたが


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不思議とおいしい!ロゼワインと梅干しのマリアージュ

2017-06-03 15:50:45 | ワイン&酒
普段からロゼワインをよく飲んでいるという某社の“ロゼ王子”Hさんから、
「ロゼワインのお供にぜひ梅干しを!」というオススメ情報をいただきました。

ふむふむ、梅干しですか…

いぶりがっこや野沢菜漬けといった漬物類をワインと合わせることはありますが、そういえば、ワインを飲む時に梅干しはテーブルの上に載せないですね。



ちょうどロゼワインが開いているので、梅干しと合わせてみましょう!

自家製の何年物だかわからない梅干しがあったので、それを出してみました。



ロゼワインは、しっかりとした色合いで、コクのある味わいの南仏の「Tavel」。
梅干しは、酸っぱく、塩気もあり、赤紫蘇の風味もありますが、甘みもほんのり。

この梅干しが、不思議とロゼワインと合いました

“梅干し”と考えず、“甘じょっぱい&甘酸っぱい+シソ風味のある食べ物”と捉えると、甘酢を使った中華料理に近いかも?




意外にもおいしい組み合わせだったので、これからロゼワインを飲む時は、梅干しを用意してもいいかもしれません(笑)


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山梨のワイン「グレイス 茅ヶ岳 2016」

2017-06-02 16:28:44 | ワイン&酒
今年の4月中旬、出向いた試飲会で、山梨県の中央葡萄酒のFさんに遭遇。

「ちょうど“グレイス 茅ヶ岳”白の2016年ヴィンテージを瓶詰めしたばかりだから、飲んでみて」と言われ、試飲してみました。



グレイス 茅ヶ岳 白 2016 中央葡萄酒 (GI Yamanashi)750ml

山梨県北西部に位置する茅ヶ岳(かやがたけ)山麓で栽培された甲州種100%でつくられた、辛口タイプの甲州ワインです。

ほわ~っとした甲州らしいアロマがやさしく広がり、口にすると、タッチがふわふわっとソフトで、春の木の芽のようなニュアンスをほんのりと感じさせながら、やはり甲州らしい味わいがしっかりとあります。
生まれたばかりの、初々しい和毛(にこげ)の印象があり、ほっこり。

スクリューキャップで扱いやすく、アルコール11.5%と低いのもマル。
手頃な価格なので、家で気軽に開けてもいいですし、気心知れた友人とのワイン持ち寄りパーティーにもオススメです。

※希望小売価格 2200円(税抜) 2016年ヴィンテージから




右)グレイス 茅ヶ岳 赤 2015 中央葡萄酒 (GI Yamanashi)750ml

グレイス 茅ヶ岳は赤ワインもあり、茅ヶ岳山麓のマスカット・ベリーA、カベルネ・ソーヴィニヨン、明野町のメルロのブレンド。
こちらはコルク栓で、アルコール度数は12.5%。

ヴィンテージは、白よりも1年古い2015年になります。
赤系ベリーの果実味のニュアンスたっぷりで、やさしい果肉感がいい感じです。
少し落ち着きも出て、うま味が増し、しっとりとにじむようなテクスチャーは、出汁を使った和食などによく合いそうです。

※希望小売価格 2000円(税抜)




中央葡萄酒は、もはや日本を代表するワイナリーのひとつとして有名すぎるほどですが、「グレイス茅ヶ岳」のようなクラスのワインは色々なシーンで使いやすいので、覚えておいて損はありません。

ちなみに、茅ヶ岳山麓は、日照量に恵まれ、昼夜の寒暖差が大きく、水はけが良いため、ブドウ栽培に最適な土地だそうです。


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さらに進化した南ア「シャノン・ヴィンヤーズ」のワイン

2017-06-01 16:48:49 | ワイン&酒
6月に入ったのに、2月の取材の話ですみませんが、これだけは書いておきたいので、今さらですが取り上げたいと思います。

南アフリカの「シャノン・ヴィンヤーズ(Shannon Vineyards)」から
スチュアート・ダウンズ氏が再来日し、改めてシャノンのワインを紹介しました。

※以前に詳しく書いた記事があります → コチラ



Mr. Stuart Downes  Shannon Vineyards(South Africa)

シャノン・ヴィンヤーズは、スチュアート・ダウンズと弟のジェームズ・ダウンズが南アのウエスタン・ケープ州エルギン・ヴァレーに立ち上げたワイナリーです。

ダウンズ兄弟の実家はリンゴや梨の栽培農家でした。
兄のスチュアートはチリの「コノ・スル」で輸出マネージャーとして10年勤め、弟のジェームスは、南アのワイナリーだけでなく、仏ブルゴーニュ、米ナパ、チリなどでも栽培、醸造の経験を積み、兄弟のふるさとである南アでワインをつくろう!と、2000年にブドウの植樹を開始

南アの銘醸にブドウを供給する栽培家としても有名になりましたが、2007年に初ヴィンテージのワインを瓶詰めし、2008年9月に初リリースすると、すぐに評判となりました。

日本には輸出マネージャーのスチュアートが2009年11月に来日し、初めて紹介してくれました。
その当時のシャノンのワインの印象ですが、ピノ・ノワールは南ア独特のスモーキーなニュアンスがあり、少々粗削りな点も感じましたし、南アのワインにしては価格がちょっとお高い、と思いました。

しかし、久しぶりに飲んでみたところ、ずいぶんと変化を遂げているようです。




Shannon Sanctuary Peak Sauvignon Blanc 2014 (W.O. Elgin)

シャノンではクローン研究に力を入れています。

ソーヴィニヨン・ブランのクローンについては、2009年の来日の時には5つのクローンを栽培しているとスチュワートは言っていましたが、現在は3つに絞ったようです。
自社畑100%。畑の標高は260~300mで、冷涼な地域になります。

このワインは、口いっぱいにその魅力が溢れ、よりボルドースタイルに近くなるよう、11%のセミヨン(100%新樽発酵)をブレンドしています。セミヨンのクローンは1つだそうです。ソーヴィニヨンはステンレスタンク発酵です。

飲んでみると、ソーヴィニヨンらしいハツラツとしたシトラス系、ほのかなトロピカル系のアロマがあり、クリスピーでスパイシーで、少し塩っぽい感じもあります。
このワインなら、魚卵の“イクラ”もいけます。
スチュアートのオススメは、牡蠣。

このソーヴィニヨンは、南アではハイエンドレストランなどでオンリストされているそうですが、価格を見て、意外にも手を出しやすくてビックリ!これはコスパいいです。しかも、以前の価格よりもお安い!アルコール度数13.5%。
(輸入元希望小売価格:2200円、税抜)


Shannon Semillon 2015 (W.O. Elgin)

自社畑100%のセミヨン100%。畑はソーヴィニヨン・ブランと同じ標高260~300mにあり、面積はわずか0.5ha。
冷涼な気候に向くオーストラリアクローンを植えています。
野生酵母で発酵させ(土地の個性が出る、とスチュアートは言います)(フレンチオーク樽100%)、12月に500L樽に移し、10~11カ月熟成させています。オーストラリアクローンは、樽熟により深みが出るとか。2015年は800ケースのみ。

独特のスパイシー感、スモーキーさがあり、フルーツも豊かで凝縮感がありますが、酸の厚みもあり、味わいはかなり辛口です。
ソーヴィニヨンはフレッシュなテイストの料理に合いますが、このセミヨンは、より複雑な料理、まろやかな料理に合わせるといいと思います。アルコール度数は13~13.5%。
(輸入元希望小売価格:3800円、税抜)





Shannon Rockview Ridge Pinot Noir 2014 (W.O. Elgin)

ピノ・ノワールは6ha、自社畑100%。12の区画があり、区画の特性に合わせた4つのフレンチクローンを植え分けています。
収量は、それぞれ19~26hl/haと、かなりの低収量。
手作業で選別後、除梗し、コールドマセラシオン(3~6日)を経て、自然酵母と培養酵母で発酵させます。その後、228Lのフレンチオークバリック樽でMLF後、12カ月熟成(新樽30%)。

このピノ・ノワールは、最良の樽を選別して瓶詰めしており、スチュアートは「色合いは薄く、アルコール度数も低く(13~13.5%)、美しいフルーティーさがあり、よりデリケートでフェミニンなスタイルを好んで選別している」と言います。

なるほど!たしかに色合いがとっても淡いです。
カスタードの甘いアロマがあり、海苔を思わせるニュアンスも感じました。
とても繊細な美しいフルーツがあり、ほわっとやさしいタッチです。
2009年にシャノンのピノ・ノワール2007(ファーストヴィンテージ)を飲んだ時には、力強いスタイルで、まだ若さもあり、まとまりに欠ける感じでしたが、このワインはまったく別物です。価格も手頃になり、いい方向に変わっていると思います。
(輸入元希望小売価格:4500円、税抜)


Shannon Mount Bullet 2011 / 2008(MG)  (W.O. Elgin)

マウント・バレットメルロ100%、3haの単一畑になります。
表土は砂で、その下が粘土層であり、メルロに適している土壌です。
区画は5つあり、5つのクローンを植えています。クローンによっては、収穫時期が10~14日も違ってくるそうです。
2つのフレンチクローンはトラディショナルなスタイルを、3つのイタリアンクローンはセイボリーなキャラクターを与えるとか。
手で選別後、自然酵母で発酵させ、225Lのフレンチオークバリック樽でMLF、20カ月熟成(新樽40%)させています。
アルコール度数は14.5%にもなりますが、酸度が高く、ワインにフレッシュ感を与えるため、バランスの取れたワインになります。

今回は、2011年のレギュラーボトル、2008年のマグナムボトルを試飲しました。

2011年でも6年が経過しているので、いい感じの熟成のニュアンスが出てきています。
スパイシーで、独特のスモーキーさもあり、最初はクセを感じますが、飲んでいるうちに、だんだんとなめらかさ、複雑味が出てきます。
タンニンのキメは細かく、シルクのようなテクスチャーがある一方で、背骨がしっかりとした骨格がキチンとあり、長熟型のワインだということがわかります。

2008年は年数がさらに経過していますが、マグナムボトルですので、熟成の進み方も少しゆっくりです。しかし、伸びやかなボディに包み込まれるような心地よさがあり、長い余韻も楽しめます。
2008年は南アの当たり年だそうですから、セラーキープには最適ですね。

2013年ヴィンテージも同様だそうです。
(輸入元希望小売価格:2011年-4500円、税抜) ※2008年は参考商品




シャノン・ヴィンヤーズのあるエルギンは南アの南西部に位置し、海に近い地域です。
地域全体のブドウ栽培面積は約80haで、18のワイナリーがあるそうです。
ブドウ品種は、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ノワールが主体で、セミヨンやメルロも、シャノンのおかげで?増えているとか?

冷涼気候なので、自然な酸があり、アルコールが低く、フレッシュでキレイな、クオリティの高いワインが生まれる土地だと言います。

シャノンでは、「ワインは、セラーではなく、畑が一番大事と考え、地球温暖化に向かう今、この冷涼な気候を尊重したワインづくりに取り組んでいる」と、スチュアート。

シャノンが所有する畑は15ha。コンパクトだから集中して畑に力を注げる そうです。



近年、南アのワインは日本でもずいぶんと輸入されるようになり、あちこちで見かけるようになりました。

1000円以下の超お手頃ワインもありますが、シャノン・ヴィンヤーズのワインは、南アのワインガイド『ジョン・プラッターズガイド』で高く評価されているばかりではなく、英国やアメリカのレビューでも、最もエキサイティングな南アワインと評されているクオリティワインです。

南アのワインを探す時、「シャノン・ヴィンヤーズ」は覚えておきたい名前のひとつです。



スチュアートさん、ありがとうございました!
8年前とあまり変わっていないような?若いです(笑)

[参考]
南アの超プレミアムワイン「シャノン・ヴィンヤーズ」(2009年11月)
http://blog.goo.ne.jp/may_w/e/09ee1d2fbb003f8c7a95fe0a1163504b

(輸入元:スマイル)



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