ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

興味深いモロッコのワイン「Tandem」

2015-04-10 13:57:54 | ワイン&酒
こちらも試飲会で出合ったワイン。
産地は北アフリカのモロッコ


Tandem Syrah du Maroc 2010 Thalvin - Domaine des Ouled Thaleb (Morocco)
参考上代 3200円(税抜)

“タンデム” シラー・デュ・マロックシラー100%の赤ワインで、アルコール度数は14.6%。
なめらかでまろやかな質感で、ほどよい飲みごたえがあり、ワイン初心者から上級者まで楽しめると思います。

モロッコという話題性もあるので、持ち寄りパーティーに持参するのも面白いのでは?



この「タンデム」は、フランスの北ローヌのクローズ・エルミタージュの生産者Alain Graillot(アラン・グライヨ)と、モロッコ北部のワイナリーThalvin -Domaine des Ouled Thalebの醸造家Jacques Poulain(ジャック・プーラン)のパートナーシップで誕生したワインです。

2004年、アラン・グライヨがモロッコを自転車で走っていた時に、素晴らしいシラーを生み出す場所を見つけたことが、このプロジェクトのきっかけでした。

“自転車”、“ふたりのパートナーシップ”ということから、“二人乗り”を意味する“TANDEM”(タンデム)というワイン名になったわけですね。



モロッコ北部の大西洋に近い地域は、海の影響で涼しい気候となり、また、標高も500mと高かったことから、Thalvinの醸造家ジャック・プーランとともに、フランスの北ローヌスタイルのシラーのワインを一緒につくろう ということになりました。

ジャックは、モロッコに住む、仏ボルドー出身のフランス人。
サン=テミリオンのChateaux Beau Sejourなどをはじめ、ボルドーのいくつものトップシャトーを経て、Thalvinの醸造家となりました。

モロッコは かつてフランスの植民地 であったことから、今もフランスの影響がいたるところで見られます。ワインもしかり。

ワイン産地としてのモロッコは、まだ日本人には耳慣れないですが、実はフランスの大手ワイン企業や欧州の金融グループなどによる資本投下が行なわれています。

Thalvinもそうした外資グループ傘下のワイン会社であり、モロッコ最古のワイナリーのひとつDomaine des Ouled Thaleb(1927年創業)をベースに、1968年に創業しました。

モロッコワインのことを調べていくと、奥が深い!
いつかまた、モロッコワインについて紹介できればと思っています。

(輸入元:株式会社ヴィノラム)


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