さて、サロン・デュ・ショコラ(東京)最終日の1月25日に会場のメインステージで行なわれた、
「オテル・デュ・キャップ エデン・ロック」 の シェフパティシエ、リリアン・ボンヌフォワ さんによるプレゼンテーションを紹介します。
※「オテル・デュ・キャップ エデン・ロック」については 昨日のリポート を参照ください
エスプーマ仕立てのムースショコラ クレミュー・キャラメルとフレッシュマンゴー添え
賽の目にカットしたフレッシュマンゴーの上にマンゴーピュレをかけ、さらにその上にチョコレートムースを絞り出したデザートです。
リリアンさんは、家庭でも簡単に作ることができる、と言います。
【手順】
1)チョコレートムースを作って冷蔵庫で冷やしておく
2)マンゴピューレを作って冷蔵庫で冷やしておく
3)フレッシュマンゴーをカットする
4)フレッシュマンゴー、マンゴピューレ、チョコレートムースの順に重ねる
1)チョコレートムースの作成
1)3種類のクーベルチュールチョコレートを用意する
ジバララクテ(カカオ40%) 500g
マンジャリ(カカオ64%のブラックチョコ) 100g
タナリバラクテ(カカオ33%のミルクチョコ) 200g
「複数のチョコを混ぜることで、自分が思い描く一番いいハーモニーが作れる」とリリアンさん。
2)牛乳1リットルを温め、沸騰させ、チョコレートのボウルに注ぐ。
牛乳は2回ほどに分けて加え、チョコレートをしっかり溶かして乳化させる(水分と脂肪分をつなぐ)ことがポイント。
温めた牛乳の熱で自然にチョコが溶けるが、ハンドミキサーを使うとしっかり混ざります。
3)よく溶かして粗熱をとったムース生地は冷蔵庫で12時間以上冷やしておきます。
2)マンゴーピューレの作成
1)マンゴーは皮をむいて賽の目にカットしたものを1リットル分用意します。
このとき、必ずよく熟したマンゴーを使うのがポイントです。
2)マンゴーの果肉1リットルを加熱し、潰しながらピューレ状にします。
この時、沸騰させる必要はありません。
3)卵黄300g、全卵375g、グラニュー糖120g、バター375g、板ゼラチン10枚を用意します。
卵を白っぽくなるまで新しいボウルで混ぜ、砂糖を加えます。
板ゼラチンは冷たい水でふやかしておきます。
バターはまだ使いません。
4)温めたマンゴーピューレの鍋を火にかけ、3)をかきまぜながら混ぜ込んでいきます。
鍋底が焦げ付かないよう、よくかきまぜながら加熱し、沸騰させていきます。
沸騰したら10秒くらい待ちます。
5)ピューレが熱いうちに、ふやかしておいた板ゼラチンを加え、溶かします。
6)ピューレをこし器で濾し、なめらかにします。
7)ピューレが35~40℃に冷めてきたら、バターを加えます。
この時、バターは室温に戻しておくだけにしてください。
溶かしバターにしてしまうと、バターのクリーミーさが出てこないからです。
このマンゴークリームも冷蔵庫でよく冷やしておきます。
3)フレッシュマンゴーのカット
1)完熟マンゴーを賽の目にカットします
2)冷蔵庫で冷やしておいたマンゴークリームを少しボウルに入れ、カットしたフレッシュマンゴーをクリームにからめます。
3)バニラビーンズの種をペティナイフでこそぎ取り、マンゴーに加えます。
ゴムベラでよく混ぜて、しばらく置いておくと、ピューレとバニラビーンズとフレッシュマンゴーがよくなじんで、よりおいしさがアップします。
4)盛り付け
1)フレッシュマンゴーをカップの底に入れます。
2)冷蔵庫で冷やしておいたマンゴークリームを絞り袋に入れ、フレッシュマンゴーの上に絞り出していきます。
3)冷蔵庫で一晩寝かしておいたチョコレートムースをサイフォンの中に注ぎます。
サイフォンは、液体状のものをムース状に絞り出すための器具です。
4)チョコレートムースは、提供する直前に一番上に絞り出します。
完成!
試食すると、ムースが超クリーミー!
フレッシュマンゴーの酸味が爽やかで、チョコレートともよくマッチしています。
間にマンゴークリームを挟んでいるのが功を奏していますね。
なお、今回の分量は家庭では多いので、適宜加減をしてください。
今回はマンゴーを使いましたが、パッションフルーツをブレンドしたり(比率を好みで変えてOK)、出来上がりのトッピングに、軽くローストしかココナッツや、ココナッツ味のサブレを砕いたものを載せたりすると、バリエーションが楽しめるとのことでした。
ムースを絞り出すサイフォンは、通常の家庭では持っていないと思うので、これはひと工夫が必要ですが、基本は理解できました。
私は、家でこうした手をかけたデザートを作る機会はほとんどないですが、いつか作って、驚かせたいと思います(笑)
今回のチョコレートデザートは、ホテルで提供しているものではなく、サロン・デュ・ショコラのイベントのために考えたオリジナルだそうです。
ホテルではどんなデザートを出しているのか尋ねたところ、パートフィロという薄いパイシートのようなものとレモンやオレンジなどの柑橘を重ねたデザートが人気だとか。
柑橘類はホテルのある地元南仏の産物です。
「デザートの原材料にはできる限り地元のものを使うようにしている」と、リリアンさん。
また、イタリアも地理的に近いので、イタリアの農産物も使うようです。
ホテルでは、ソムリエと相談し、このデザートにこのワイン、といった組み合わせの提案メニューも用意しているとか。
それは嬉しいですね!
じゃあ、このチョコレートムースとマンゴーのデザートには何がいいかしら?と尋ねると、
スペインのアンダルシア地方のペドロ・ヒメネスの甘口シェリーを勧められました。
デザートがふわっとしているので、合わせるワインはキャラクターの濃いものがいいのでは?と、リリアンさん。
仏ロワール地方のコトー・ド・レイヨンの甘口ワインもお勧めだそうです。
いつか私がこのデザートを作る日が来たら、これらのワインを用意することにしましょう
余談ですが、リリアンさんがデモンストレーション中、パティシェ仲間なのでしょうか、段ボールで作った応援メッセージが掲げられ、会場を沸かせました。
仲間に愛されているんですね、リリアンさん
東京の後は、1月28日からの京都のサロン・デュ・ショコラに移動するそうです。
その後のスケジュールはわかりませんが、一部のチョコレートを購入するだけなら、伊勢丹のWEBサイト(2月3日まで)や、新宿店地下1階の売り場(1月27日~2月14日)、「スウィーツコレクションイベント」(新宿本館7階催事場、2月4日~16日)でも手に入ります。
気になる方は、伊勢丹のHPなどでご確認ください。
「オテル・デュ・キャップ エデン・ロック」 の シェフパティシエ、リリアン・ボンヌフォワ さんによるプレゼンテーションを紹介します。
※「オテル・デュ・キャップ エデン・ロック」については 昨日のリポート を参照ください
エスプーマ仕立てのムースショコラ クレミュー・キャラメルとフレッシュマンゴー添え
賽の目にカットしたフレッシュマンゴーの上にマンゴーピュレをかけ、さらにその上にチョコレートムースを絞り出したデザートです。
リリアンさんは、家庭でも簡単に作ることができる、と言います。
【手順】
1)チョコレートムースを作って冷蔵庫で冷やしておく
2)マンゴピューレを作って冷蔵庫で冷やしておく
3)フレッシュマンゴーをカットする
4)フレッシュマンゴー、マンゴピューレ、チョコレートムースの順に重ねる
1)チョコレートムースの作成
1)3種類のクーベルチュールチョコレートを用意する
ジバララクテ(カカオ40%) 500g
マンジャリ(カカオ64%のブラックチョコ) 100g
タナリバラクテ(カカオ33%のミルクチョコ) 200g
「複数のチョコを混ぜることで、自分が思い描く一番いいハーモニーが作れる」とリリアンさん。
2)牛乳1リットルを温め、沸騰させ、チョコレートのボウルに注ぐ。
牛乳は2回ほどに分けて加え、チョコレートをしっかり溶かして乳化させる(水分と脂肪分をつなぐ)ことがポイント。
温めた牛乳の熱で自然にチョコが溶けるが、ハンドミキサーを使うとしっかり混ざります。
3)よく溶かして粗熱をとったムース生地は冷蔵庫で12時間以上冷やしておきます。
2)マンゴーピューレの作成
1)マンゴーは皮をむいて賽の目にカットしたものを1リットル分用意します。
このとき、必ずよく熟したマンゴーを使うのがポイントです。
2)マンゴーの果肉1リットルを加熱し、潰しながらピューレ状にします。
この時、沸騰させる必要はありません。
3)卵黄300g、全卵375g、グラニュー糖120g、バター375g、板ゼラチン10枚を用意します。
卵を白っぽくなるまで新しいボウルで混ぜ、砂糖を加えます。
板ゼラチンは冷たい水でふやかしておきます。
バターはまだ使いません。
4)温めたマンゴーピューレの鍋を火にかけ、3)をかきまぜながら混ぜ込んでいきます。
鍋底が焦げ付かないよう、よくかきまぜながら加熱し、沸騰させていきます。
沸騰したら10秒くらい待ちます。
5)ピューレが熱いうちに、ふやかしておいた板ゼラチンを加え、溶かします。
6)ピューレをこし器で濾し、なめらかにします。
7)ピューレが35~40℃に冷めてきたら、バターを加えます。
この時、バターは室温に戻しておくだけにしてください。
溶かしバターにしてしまうと、バターのクリーミーさが出てこないからです。
このマンゴークリームも冷蔵庫でよく冷やしておきます。
3)フレッシュマンゴーのカット
1)完熟マンゴーを賽の目にカットします
2)冷蔵庫で冷やしておいたマンゴークリームを少しボウルに入れ、カットしたフレッシュマンゴーをクリームにからめます。
3)バニラビーンズの種をペティナイフでこそぎ取り、マンゴーに加えます。
ゴムベラでよく混ぜて、しばらく置いておくと、ピューレとバニラビーンズとフレッシュマンゴーがよくなじんで、よりおいしさがアップします。
4)盛り付け
1)フレッシュマンゴーをカップの底に入れます。
2)冷蔵庫で冷やしておいたマンゴークリームを絞り袋に入れ、フレッシュマンゴーの上に絞り出していきます。
3)冷蔵庫で一晩寝かしておいたチョコレートムースをサイフォンの中に注ぎます。
サイフォンは、液体状のものをムース状に絞り出すための器具です。
4)チョコレートムースは、提供する直前に一番上に絞り出します。
完成!
試食すると、ムースが超クリーミー!
フレッシュマンゴーの酸味が爽やかで、チョコレートともよくマッチしています。
間にマンゴークリームを挟んでいるのが功を奏していますね。
なお、今回の分量は家庭では多いので、適宜加減をしてください。
今回はマンゴーを使いましたが、パッションフルーツをブレンドしたり(比率を好みで変えてOK)、出来上がりのトッピングに、軽くローストしかココナッツや、ココナッツ味のサブレを砕いたものを載せたりすると、バリエーションが楽しめるとのことでした。
ムースを絞り出すサイフォンは、通常の家庭では持っていないと思うので、これはひと工夫が必要ですが、基本は理解できました。
私は、家でこうした手をかけたデザートを作る機会はほとんどないですが、いつか作って、驚かせたいと思います(笑)
今回のチョコレートデザートは、ホテルで提供しているものではなく、サロン・デュ・ショコラのイベントのために考えたオリジナルだそうです。
ホテルではどんなデザートを出しているのか尋ねたところ、パートフィロという薄いパイシートのようなものとレモンやオレンジなどの柑橘を重ねたデザートが人気だとか。
柑橘類はホテルのある地元南仏の産物です。
「デザートの原材料にはできる限り地元のものを使うようにしている」と、リリアンさん。
また、イタリアも地理的に近いので、イタリアの農産物も使うようです。
ホテルでは、ソムリエと相談し、このデザートにこのワイン、といった組み合わせの提案メニューも用意しているとか。
それは嬉しいですね!
じゃあ、このチョコレートムースとマンゴーのデザートには何がいいかしら?と尋ねると、
スペインのアンダルシア地方のペドロ・ヒメネスの甘口シェリーを勧められました。
デザートがふわっとしているので、合わせるワインはキャラクターの濃いものがいいのでは?と、リリアンさん。
仏ロワール地方のコトー・ド・レイヨンの甘口ワインもお勧めだそうです。
いつか私がこのデザートを作る日が来たら、これらのワインを用意することにしましょう
余談ですが、リリアンさんがデモンストレーション中、パティシェ仲間なのでしょうか、段ボールで作った応援メッセージが掲げられ、会場を沸かせました。
仲間に愛されているんですね、リリアンさん
東京の後は、1月28日からの京都のサロン・デュ・ショコラに移動するそうです。
その後のスケジュールはわかりませんが、一部のチョコレートを購入するだけなら、伊勢丹のWEBサイト(2月3日まで)や、新宿店地下1階の売り場(1月27日~2月14日)、「スウィーツコレクションイベント」(新宿本館7階催事場、2月4日~16日)でも手に入ります。
気になる方は、伊勢丹のHPなどでご確認ください。