とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020富幕山(とんまくやま)

2020-05-09 21:37:44 | 山登り
大型連休の後半、天気が良かったので奥浜名湖の富幕山に登ってきた。コロナ禍で遠出するのも控えて近場の低山ハイクで気分転換しようと夫婦で出かけた。富幕山の登山ルートはいくつかあるが、いちばん一般的な奥山コースで行くことにした。ただ、最短ルートで行くとなると往復2時間で下山してしまうので、もう少し長めに歩ける方広寺奥山無料駐車場からのルートで行くことにした。近くには、有名な大あんまきの店もある。


例年であれば、無料駐車場には多くの車が止まっていたはずだが、この日はガラガラだった。多分ここから富幕山まで歩いていく人は、ほとんどいないだろう。


しばらくは、門前町の通りの舗装道路を歩き、徐々に高度を稼いでいく。方広寺の横を通り過ぎ、キジ亭も過ぎてさらに上に歩いていくと、カナメ神宮の看板が見えてきた。初めて知った名前だったので、どんな神宮だろうかと寄り道していくことにした。

中に入ってみると、コンクリートの鳥居があり、その奥が祭殿のようだが、ロープが張ってあり、先に入って行けないようになっている。何故だろうと思っていたが、ちょうど関係者の人が出てきて、カナメ神宮の謂れなどを教えてくれた。なんでも、御神刀により不運な悩み等の原因である悪因縁を断ち切り、神様の力と仏の慈悲の力で霊魂を救い災いを無くすという。御祈祷・祈願・供養の他、霊感運命透視による運命鑑定や相談を承っているらしい。ちょっと普通の神社とは趣が違うようだ。鳥居の先は、神の領域という事で、入ってはいけないという。


カナメ神宮が一番賑わうのは、3月中旬から4月上旬にかけてだという。敷地内の桜と枝垂れ花桃が咲き乱れ、桃源郷のような景色が見られるそうだ。この日は、桜も花桃も終わってしまっていたが、来年は、花の時期にぜひ来てみたいと思った。お花見の隠れた穴場ということで、ちょっと得した気分になった。新東名からも、カナメ神宮の大きな看板が見えるようだ。


駐車場から1時間ほどで奥山高原に到着する。ここもコロナ禍で休業中だ。


奥山高原から5分ほど歩くと、富幕山の登山口だ。ほとんどの人は、ここまで車で来て山頂まで往復して帰ってくる。


登山道は整備されており、子供や老人でも安全に歩くことが出来る。かなり昔に子供を連れて登ったことがあるはずだが、どんな道だったかは全く覚えていない。


登山口から30分ほどで、イノシシ(コンクリート製)のいる展望台に到着する。




展望台の上に登ってみると、三岳山や竜ヶ石山が見える。空気が澄んでいれば富士山も見えるらしいが、春霞で富士山までは見えなかった。


11:16。富幕山山頂563mに到着する。


富幕山にも展望台が設置されており、展望が良い。


展望台には、北区直虎ビューポイントの看板が掛かっていた。2020年2月19日指定とあり、まだ指定されたばかりだ。


ビューポイントというだけあって奥浜名湖の景色が良く見える。


富幕山山頂で昼食休憩をしてから、電波塔の横から陣座峠方向に向かう。ほとんどの人は富幕山山頂からは、元来た道を戻って下りてしまうが、我々は物足らないので大回りして帰ることにした。陣座峠へのルートは、木々に囲まれて展望はまったくなく、静かな山歩きを楽しむならうってつけだ。


富幕山山頂から30分ほどで陣座峠の広い駐車スペースに出る。


陣座峠からさらに林道を30分ほど歩くと、朝登り始めた富幕山登山口の駐車場に到着する。


我々の車は、まだまだ先に止めてあるので、奥山高原を経てさらに舗装道路を下っていく。キジ亭手前の分岐から、方広寺三重塔方面に向かう。


方広寺三重塔は、京都の篤志家山口玄洞氏が寄付し、建立したものだ。山口氏は、大阪でラシャ問屋を営み、第二次世界大戦中に財を成した。その後、山口氏は好景気のうちに商売を手控えたことが功を奏して、終戦と共にあちこちで倒産が相次ぐ中、倒産の難をまぬがれ、その後も社業が発展したという事から、この三重塔は、「倒産よけの塔」として、全国の財界人がよくお参りにくる場所になったという。


三重塔から方広寺本堂を眺める。奥深い山の中にあるお寺だというのがよくわかる。


下まで降りてくると、赤い屋根付きの橋が見える。「亀背橋(きはいきょう)」だ。亀背とは、亀の背のように湾曲した形のことで、境内の渓谷を跨ぐ屋根の付いた赤いアーチ橋の形を「亀背」に例えて付けられた。


亀背橋を渡ってみる。秋は、亀背橋と紅葉が映えて素敵な情景となるそうだ。


本堂の横を通り過ぎる。内部の拝観は、コロナ禍で拝観中止となっている。


方広寺の境内には「五百羅漢」と呼ばれる石像が点在している。釈迦入滅後、教典編纂の第一結集(けつじゅう)、第四結集に500名の仏弟子達が集まったことに由来する。




山門を出ると門前町だ。


門前町の入り口の石像には、マスクが付けられていた。時節柄、こんなところにも気を遣っているようだ。


13:57。駐車場に到着する。歩行時間は4時間ほどと、手軽な低山ハイクを楽しむことが出来た。

参考1.富幕山のコースマップ


参考2.富幕山の高低図とコースタイム

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