とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020雨乞岳

2020-11-16 21:14:55 | 山登り
鈴鹿セブンマウンテン全山踏破を目指して、最近は鈴鹿山系の山もいくつか登りだしている。今回は、6座目となる雨乞岳(あまごいだけ)を登る事にした。鈴鹿山脈第2の高峰で、滋賀県東近江市と同県甲賀市の境にある山だ。

事前の調査情報では、登山口となる鈴鹿スカイラインの武平トンネル駐車場が、朝早くから満車になってしまうという事で、できるだけ早く行くことにした。東口駐車場には7時半過ぎくらいに着いたが、既に満車になってしまっていた。しかし、すぐ手前に4~5台ほど止めることが出来る場所があり、なんとか駐車することが出来た。途中にもたくさん駐車場があったのだが、いずれも満車になっており、紅葉の時期の土日は登山者であふれていた。我々は、雨乞岳が目的だったが、この辺りには、メジャーな御在所岳や鎌ヶ岳の登山口にも近く、いろんなルートを目指す登山者が集中してしまうようだ。

大阪からマイカーで来るUさんが到着したところで、メンバー5人となり、たまたま行先が同じだった名古屋から来た女性たちと一緒に、武平トンネル東口の登山口に向かう。


登山口から武平トンネルの上を歩き、30分ほどで武平峠に到着する。武平峠は、御在所岳、鎌ヶ岳、雨乞岳の分岐となる。名古屋の女性たちは、鎌ヶ岳に行くというのでここで別れる。


武平峠から一旦下っていくと武平トンネル西口駐車場に到着する。ここも既に満車だった。そして、ここが本来の雨乞岳登山口だ。案内板には①の番号が振られ、⑨が雨乞岳山頂になる。


①から登っていくが、登山道は踏み跡があまりはっきりしない場所が多く、赤いテープを探しながらなんとか進む。①から15分ほど歩くと、素晴らしい景色が目に飛び込んできた。


目の前には素晴らしい紅葉の森が広がっていた。行きは紅葉に目を奪われ気付かなかったが、この辺りが②の看板のある場所だ。


さらに30分ほどで③に到着する。119レスキューポイント1の看板もあり、ヘリで確認できる場所なのだろう。


その後は、沢沿いの道が続き、何度も渡渉する。




少し広い場所に着くと、日が当たり、目が覚めるような光景が広がっていた。


黄金色に輝く広葉樹の森が広がっている。


これほどまでに美しい黄色の色彩を見た事がない。この景色を見られただけで、もう十分だと言えるくらいだ。


⑦番に着くと、七人山と雨乞岳の分岐となる。七人山までは、10分ほどで行けるようなので寄り道して、急登を登る。頑張って歩いていくと5分ほどで1073mの山頂に到着する。なだらかな山頂で、山頂を示すプレートはなく、大きなブナの幹に七人山と彫られている。


ブナの木が林立し、意外といい感じの山だ。テント泊などするにはいいかもしれない。


再び⑦番まで戻り、東雨乞岳の急登に入る。笹原の中を一気に登っていく。


東雨乞岳1225mに到着する。周囲には樹木がなく、360度の展望が広がる見晴らしのいい山頂だ。


東雨乞岳から続く雨乞岳への登山道。笹原の気持ちいい稜線が続いている。


山頂までもう一息だ。


11:37。雨乞岳1238mに到着する。鈴鹿セブンマウンテン6座目達成だ。東雨乞岳と違い、笹原で囲まれ山頂は狭く、展望は今一だ。


ちょうどお昼にもなるので、山頂の裏側に回ると、小さな池(大峠ノ沢)があり、池の手前で昼食休憩することにした。池は、古くから雨乞信仰の対象とされ、下流域の農民がこの池に登拝していたことが山名の由来となっているそうだ。

下山は元来た道を戻ることになる。下山方向には、御在所岳や“鈴鹿のマッターホルン”こと鎌ヶ岳が見える。


東雨乞岳へと続く尾根道。東雨乞岳の山頂にも多くの登山者の姿が見える。


⑦、⑥、⑤と順調に下山して④まで下ってきた。そして、ここからが遭難の一歩手前になったかもしれない道迷いに嵌ってしまっていた。クラ谷分岐は、道迷いの遭難が多発している場所だったのだ。赤いテープを見ながら進んで行った先頭メンバーたちが、反対側から降りてきた登山者から間違いを指摘され、引き返してきたのが見えた。私は、後方にいてうっかりコース確認を怠り、何の疑問も持たずに前の人の後を付いていってしまっていた。GPSマップを慌てて確認すると、完全に間違っていたのがわかった。幸い、まだ引き返すには問題ないほど余裕のある時間だったので、事なきを得た。雨乞山は、道迷いの遭難が多い山としても有名だったらしい。


見覚えのある場所に出た。


あとは問題なく下山し、武平トンネル西口駐車場に到着する。


帰りは、武平峠を通らず、武平トンネルの中を歩いていく。


武平トンネルの中間は、三重県と滋賀県の県境だ。


武平トンネルを出ると、武平トンネル東口登山口が目の前に見える。


車道を進んで行く。


トイレのある武平トンネル東口駐車場も半分くらいに車が減っていた。


我々の車もすぐ近くに止めてあり、15時過ぎに無事到着する。約7時間の山行であったが、紅葉、沢歩き、山頂からの展望、笹原歩き等、変化に富んだコースで一日楽しむことが出来た。鈴鹿山系の山は、個性的で面白い山が多く、多くの登山者が引き付けられるのがよくわかる。

下山後の温泉は、湯の山温泉の湯元グリーンホテルの日帰り温泉に入っていく。三つの湯元からこんこんと湧き出る豊富な湯量は湯の山随一という事でいい温泉だった。

参考1.雨乞岳のコースマップ


参考2.雨乞岳の高低図&コースタイム