とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2018佐渡トレッキングツアー:4日目

2018-05-24 00:11:36 | 観光
4日目の朝7:30にホテルを出発する。


この日は、佐渡の北西部を中心に観光する。まず最初に向かったのが、七浦海岸だ。七浦海岸は相川地区の鹿伏から二見までの7つの集落をまたぐ10kmの海岸線である。典型的な隆起海岸で、珊瑚が散在していて変化に富み夕日が美しいそうだ。後方に二つの岩が仲睦まじく並んでいるのが夫婦岩だ。


夫婦岩から20分ほど車を走らせると尖閣湾揚島遊園に着いた。尖閣湾は、昭和28年の菊田一夫原作の映画 「君の名は」、同じく平成3年のNHK連続テレビ小説「君の名は」のロケ地になっているそうだ。尖閣湾の資料室や売店では当日の様子が写真パネルなどで紹介されている。もちろん、新海誠監督の「君の名は。」の聖地とは関係ない。


尖閣湾揚島遊園には、海中透視船(クラスボート)が運航しているので15分ほどの乗船を楽しむことにした。岩盤を掘りぬいたトンネルを下って桟橋に向かう。


海中透視船は15分ごとに出航するという。10分ほど待って乗船するが、客が途切れた時間だったので貸し切り状態となった。


橋の名は「遊仙橋(ユウセンキョウ)」だが、通称「まちこ橋」とも呼ばれている。由来は、松竹映画「君の名は」のロケでまちこが歩いたことらしい。ただ、その時は、吊り橋だったが、現在は立派な橋に架け替えられている。


海中透視船の底は透明になっているので海藻や魚が泳いでいるのが見える。


尖閣湾は、5つの小湾の総称で、ノルウェーの「ハルダンゲル・フィヨルド」の峡尖美に似ていることから、尖閣湾と名付けられた。30m級の尖塔状の断崖が連なる景観が凄い。


岩場には、多くのカモメが集まっている。




揚島の展望台からも、湾内を行き交う海中透視船が見える。


山形県酒田市の北西にある飛島と新潟県の佐渡島のみに分布するトビシマカンゾウが咲きだしていた。ニッコウキスゲの仲間だ。


水族館では、珍しいヤリイカやブリの遊泳を見る事ができた。




大佐渡スカイラインに入るとすぐに佐渡奉行所跡がある。金脈の発見により、佐渡は天領(幕府の直轄地)となり、1603年、相川に「佐渡奉行所」が置かれた。その後、何度か消失などしたが、現在は御役所部分を忠実に復元して、佐渡特有の奉行所の形態を知ることができるようになっている。


こちらは、時代劇などでよく見るお白州である。お奉行さまが一番高いところに座って裁きをする場所だ。


裁きを受ける罪人は、石の上にひかれた筵の上に座って裁きを受けるのだが、長く座っているのはとても苦痛だっただろうと思う。


「御役所」の裏は、お奉行さまの屋敷だったそうだが、こちらは復元されておらず、部屋の枠が記されているだけだ。


御役所の隣には、金銀を精製する「勝場(せりば)」という施設がある。採掘した鉱石を細かく砕いて金や銀を選鉱する工場だ。スタッフの方が懇切丁寧に説明してくれるのでいろいろ勉強になった。




採掘した鉱石は、金銀の純度によって“い”、“ろ”、“は”に分けた袋に入れられて運ばれたという。


佐渡奉行所の広大な敷地には、馬場や蔵、長屋などもあり、金銀で栄えた佐渡奉行所の権勢を大いに感じさせられた。

そして佐渡といったら、やはり佐渡金山に寄らずしては帰れない。最後は、佐渡金山に寄って行く。いくつか見学コースがあったが、帰りの時間も考えて、所要時間30分の宗太夫坑江戸金山絵巻コースに入る。


宗太夫坑は、江戸時代の手掘り坑道・採掘跡だ。地中深く堀り巡らされた坑道跡に、「佐渡金山絵巻」に描かれた採掘作業を忠実に再現している。リアルな人形の表情を見ると、いかに過酷な作業だったのだろうと苦労を思いやられた。




坑内見学を終えて資料館に入ると、6000万円の金塊取り出しゲームをできるボックスがあった。30秒以内に金塊を取り出すことが出来れば金箔カードを貰えるという。試しにやってみたが、穴は小さいし、金塊は重すぎてとても取り出すことはできない。既に2249名もできた人がいるらしいが、とても信じられない。




最後は、金箔入りソフトクリームを買って佐渡金山を出る。


その後、大佐渡スカイラインを縦断する。標高が高くなるにつれて雲の中に入り景色は全く見えなくなっていた。2日目に金北山から下山後立ち寄った白雲台交流センターの周りもまったく景色が見えない。


白雲台から下るにしたがって雲は晴れてきた。だいぶ下ってきたころ、驚いたことに道路を3頭の馬が走っているのに遭遇する。野生なのか牧場から逃げ出したのか良く分からないが、周りに人はいない。前を気ままにゆっくり走っているので、追い抜くこともできない。しばらく後を付いていき、広くなったところで追い抜いたが、いったいあの馬たちは何だったのだろうか?いまだに謎だ。




12:30。両津港のレンタカー会社に到着し、レンタカーを返却して帰路につくことにした。来た時と同じようにジェットホイル、上越新幹線、東海道新幹線を乗り継いで無事帰宅。3泊4日の佐渡トレッキングツアーは、前半二日間はほぼ快晴、後半二日間は小雨後曇りで傘を使う事はなかった。天気にはまずまず恵まれた良い旅であった。5月のゴールデンウィーク明けの大佐渡山脈は、まさに花が百花繚乱である。いい時期に行くことが出来て良い思い出になった。花好きの方には、大いにお勧めしたい山旅である。