とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2017金沢マラソンツアー:3日目金沢市内観光

2017-11-02 07:12:41 | 観光
マラソン完走後の翌日、せっかく金沢まで来たので半日くらいは観光していく事にした。有名な兼六園は行ったことがあるので、それ以外の場所でいいところがないかと調べたところ、妙立寺というお寺が特にお勧めだということだったので、まずそこに行ってみる事にした。妙立寺は別名:忍者寺といわれているそうで、何だか面白そうな寺なので興味が沸いた。寺のHPを見ると、拝観するには事前に予約をしなければならないという事だった。朝8時過ぎに電話をしてみると、朝一からの拝観は、既に予約が一杯だという事で、10時半からの予約が取れた。

8時半過ぎにホテルを出て、妙立寺近くのにし茶屋街の駐車場に車を止める。にし茶屋街は、金沢三大茶屋街のひとつに数えられており、伝統的な出格子の茶屋様式の家並みが続いている。まだ、9時になったばかりで店も開店してないので、妙立寺周辺の寺町寺院群と呼ばれる地域を回って行くことにした。


寺町は町の名前が表すようにお寺が多く集まった町で、残したい日本の音風景100選にも選ばれている。寺町寺院群は江戸時代に一向一揆の対策として、犀川流域にあたるこの地に寺院が集められたそうだ。寺町を散策すると、本当に寺院が多い。70近くもあるというが、とてもすべてを見て回ることはできないので、妙立寺周辺の寺院を幾つか見て回る。

願念寺。松尾芭蕉の弟子、小杉一笑の菩提寺として知られ、一笑塚が残る。




西方寺。前田利家の六女である菊姫の菩提寺として知られ、藩政時代より金沢城下町に伝わるすべての霊場に指定されている。


金剛寺。本堂には「観世音菩薩像」が安置されている。


三光寺。大久保利通を暗殺した藩士の活動拠点であったそうだ。


本長寺。中庭に、松尾芭蕉の「春もやや けしき調ふ 月と梅」の句碑がたっている。


寺の境内には、落ち葉の絨毯が敷き詰められている。


寺カフェ。寺院の喫茶点だが、あいにくこの日は閉店中だった。


妙立寺拝観の時間が近くなってきたので、境内に入っていく。既に境内には大勢の観光客が待っていた。30分ごとに50人くらいが説明を聞きながら拝観できるようだ。


グループごとに名前が呼ばれ、拝観料を払って本堂に入る。本堂で拝観に当たっての注意事項や寺の歴史などの説明などを聞く。注意事項として寺院内の撮影は禁止なので、驚きの仕掛けなどを掲載できないのは残念だ。いろんな仕掛けを見せてくれるのだが、ガイドから離れて勝手に違うところに行ったり戸を開けたりしてはいけないという。勝手に戸を開けて中に入ってしまうと、元に戻れないかもしれないというのだ。一応、文章だけだが、その驚きの仕掛けの一部を紹介する。

【賽銭箱(落とし穴)】
本堂正面入り口に埋め込まれている。細工が仕掛けられ落とし穴として利用できた。

【隠し階段】
物置の戸を開いて、床板をまくると階段が現れる。巧妙に階下への通路が隠されている。

【落とし穴階段】
本堂階段郡に存在する廊下部分の床板をはずすと落とし穴となる。

【明かりとり階段】
蹴込みの所に障子を張り明かりを採り、また外敵の足影を見て槍などで攻撃することも可能

【謁見の間・主茶室】
最も格式の高い部屋で歴代藩主が専ら用いた。五畳半大名茶室が附属する。

【井戸】
深さ約25mで茶水に利用され、水面上には横穴があり金沢城へ続く抜け穴があると言われている。

その他にも、引き戸を閉める事で「自動ロック」が掛かり開かない仕組みになっている戸のある部屋、刀や槍が使えないように天井を低くしてある茶室、掛け軸の後ろに入り口がある部屋、どんでん返しになっている部屋、入ったら内側からは開かない部屋など、驚く事ばかりの仕掛けに感心する。まさに、忍者寺という別名があるのもうなずける。ただし、忍者が住んでいたわけではなく、建物の構造が忍者屋敷みたいというだけで忍者とは一切関係がない。あくまでも、歴代加賀藩主の祈願所として建立された寺院である。

拝観を終わって、外から妙立寺の望楼を見る。本堂屋根の突端部分に位置し、金沢城はもとより遠く加賀平野を遠望することが可能だという。


妙立寺の裏口。


にし茶屋街に戻り、しばらく散策する。にし茶屋街は観光客も多くなく静かで、ゆったり散策できる。こじんまりしているが、有名なお菓子屋(甘納豆、らくがん等)やカフェなどがあり、お土産を探すのもよさそうな場所だ。




お昼も回ったところで、そろそろ帰路につくことにした。太平洋岸に近づくにつれ、好天となり台風一過の秋晴れとなっていた。天気が今一つだったが、おもてなしが素晴らしい金沢マラソンに参加できたことと、驚きの忍者寺を見ることができたのが今回のツアーの一番の収穫だった。