この映画にスマートフォンって出てきたかな。
自分の箱に閉じこもる性向のアナロジーとしては、現にスマホが登場しているのだから超えられてしまっているのではないか。
いったん撮影中止になって27年ぶりに再開するまでの間に追い抜かれた感もある。
冒頭で70年代の匂いをちょっと出してはいたが。
段ボールハウス=浮浪者という連想に続いてか、段ボール箱自体がすごく汚い。
「天地無用」と正しく読める方向にラベルが貼られているのがなんとなく可笑しい。
覗き窓から眺める四角く切り取られた外界はかなりの程度映画館のスクリーンの暗喩だろう。
段ボールのキャラクターがちょこちょこ歩きまわる格好が昔のロボットみたいで可愛い。
原作がすでにそうなのだが、お話あるいは構成が、どうにもとりとめない。