prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「哀しみの街かど」

2019年01月25日 | 映画
この映画の公開前の古い映画雑誌を見ると「期待の新人アル・パキノ」なんて表記されている。
解説の町山智浩氏はアル・パシーノと発音していたが、「狼たちの午後」「ボビー・ディアフィールド」あたりまではパシーノだったのだったのだね。それらを見た学生の頃の癖が残っているのだろう。

キティ・ウィンはこの1971年作でカンヌ映画祭女優賞を受賞、2006年のプレミア誌が選んだ史上最高の演技100のうち76位にランクされている。
ところが「エクソシスト」「エクソシスト2」の後、ぷっつりと出演作が途絶えてしまう。舞台で活動していたというが、まったく映画に出ていないというのも不思議。

冒頭のウィンのアップにだけピントが合って周囲の人物がボケている映像だけで一発で孤立感が出る。その後も随所にそういった監督シャッツバーグのカメラマン出身としての目が感じられる撮り方をしている。

いかにもリアルなオーバードーズの場面だけでなく、ドラッグをやって何にもしないでぼけっとしているだけみたいな二人の(だけでなく周囲の役者全員の)リアリズム演技がすごい。



1月24日(木)のつぶやき

2019年01月25日 | Weblog