prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ワイルド・ストーム」

2019年01月09日 | 映画
原題THE HURRICANE HEIST(ハリケーン強盗)そのまんまに、物凄い嵐が接近する中の強盗計画を描くという一粒で二度おいしいを狙ったみたいな映画だが、アメリカではIMDbで50点、tomatesmeterで44点、auditence scoreで24%とひどい評判で、どんなものかと見に行ったら、前半悪くないじゃないと思いながら見たら後半どんどん崩壊してきて、それでもなんとか終わりまで持ったという感じ。

何が崩壊しているかというと色々あるが、ハリケーンの目に入ったところでカーチェイスになるのはいいけれど、ついさっきまで嵐で土砂降りだった地域を走るのに地面が乾いていて枯れ葉が舞うというのはいくらなんでもひどくないか。
嵐の中のカーチェイスを中盤で見せていて、こちらは普通に迫力があっただけに変さが目立つ。

悪者たちが初めのうち人を殺さず、先に殺すのが善玉側というのはどうもまずい。それから誰を殺して誰を殺すのかといった設定と順番がかなりムチャクチャ。意外性を狙ったのか、悪玉の凶悪さを描きたくてなのか、あっさり殺すところでハズしている。
殺した死体が次のカットでは床のどこにも写っていないなんて冗談みたいな繋ぎがあったりする。
善玉悪玉のどんでん返し的扱いも処理がまずくて混乱ぎみ。

古くなった紙幣を裁断する米連邦施設を襲うという趣向で、ヒロイン(「LOST」のマギー・グレース)の「古いお札なんかコカインとストリッパーの汗まみれ」というセリフが感じが出ている。

冒頭、1990年のハリケーンで父親を失った兄弟の確執が再び襲ったハリケーンの中で解消されるというよくあるドラマで、アメリカらしく戸棚に大量に揃えられた銃で和解した兄弟が武装してハリケーンの目に入り日が差してくる、というところで、当然二人そろって光の中を並んで歩いてくるお約束の画になるかと思ったら車の中の長々とした会話になるのはいただけない。最後に「約束しろ、こんなクサい会話は最後にすると」で締めくくったのは気がきいている。

特殊効果はさすがに手落ちなく迫力あり。
保安官役、見た顔だと思ったら「炎のランナー」のユダヤ人ランナーのエイブラハムズをやっていたベン・クロス。

「ワイルド・ストーム」 - 公式ホームページ

「ワイルド・ストーム」 - 映画.com

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