prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「キング・アーサー」

2017年06月25日 | 映画
ガイ・リッチー監督としては「シャーロック・ホームズ」シリーズでやって注目された時制を細かく交錯させる技法を再使用しているわけだが、ホームズが現実に起こることを先走って推理して予測しているのを画にして見せるのとはわけが違い、なんで時制をシャッフルさせるのか意味がわからない。

アーサーの父ウーサーが持っていた聖剣エクスカリバー(名前ちゃんと出てきましたっけ)がいったんある場所に突き立てられ、誰も抜けなかったのをアーサーが抜くことができたので正当な後継者と認められる、というその突き立てられる場面が描かれないでずっと後になってやっとフラッシュバックで描かれるというのでは、ストーリーの基礎の部分がぼやけたまま前半進むということで、しかも明かされる場面も単なる説明に堕している。

おかげで普通は剣が突き立てられるのが金てこだったり岩だったりするのを今回は新しいアイデアを出してきているのにあまり生きていない。

他も全体として時間軸に沿って普通に描いていけばいいものを、悪く凝りすぎて説明の連続みたいになってしまっている。

やたらちゃかちゃかした映像処理もそれで迫力が増したかというと力の緩急がついていないのでかえって平板。

金かかっているスペクタクルというのはむしろ大味なくらい技巧を弄さないで描いた方がスケールが出るのではないか。今どきCG使わないで済ますわけもないので何かやりたくなるのだろうけれど、とにかく悪く凝りすぎ。
(☆☆☆)

キング・アーサー 公式ホームページ

映画『キング・アーサー』 - シネマトゥデイ

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