prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「奇跡」

2011年06月22日 | 映画
子供たちにそれぞれ願いがかなうならどんなことがいい、と聞くのが、「ワンダフルライフ」で生涯で一番印象的な想い出を選ぶ、といったのと似た発想。
桜島が爆発する、という破壊的ともいえる望みを言うのが、むしろ子供らしい。
爆発する画がアニメになって動き出したあと、普通の無人の風景や事物のショットが続くのがリアルなまま幻想感を出した。

割と最近鹿児島に行ったので、桜島が見える風景が妙になつかしく見えたりした。
老人と子供が一緒に過ごしている当たり前の光景が、特になつかしがった調子でなく描かれる。

福岡と鹿児島の距離感が必ずしも出ていない。
監督はテレビでケン・ローチ監督の「ケス」で鷹の死体をそれと知らせないで子供に見せ、リアルな反応を引き出した演出に影響を受けたといっていたが、ここではまえだまえだのリアクションの切れ味自体が、二人別々に暮らしていても割りと明るく過ごしている感じに結びついた。
(☆☆☆★★)
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