prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「エクトプラズム 怨霊の棲む家」

2010年01月29日 | 映画
原題は「コネチカットの幽霊」で、エクトプラズムは本当にちらっと出てくるだけ。だけれど、その出てくる交霊会がどういう性格のものなのか、なんで死んだ家族の写真ばかりとっておいたのか、ラストにぞろぞろ出てくるあれは何なのか、「耳なし芳一」みたいに全身に文字が刻まれる意味は何だったのかといったストーリー上のつながりがよくわからないで困る。
実話(?!)だからわからなくていいということはないので、実話だからこそもっともらしいバックストーリーが欲しくなる。

怖そうな家の雰囲気作りにはまあ成功しているけれど、脅かし方が単発的でつながらないところが多い。
一番怖い場所になる地下室と、そこにつながる謎の部屋のデザインはよくできている。

呪いの家に移り住んだ一家の長男が若いのにガンに侵されていて闘病中で、ゴーストの中にいるどうやら非業の死をとげた同い歳くらいの少年と気持ちの上でシンクロしていくという趣向は面白い。

父親がアルコール依存症という設定はあまり生きていない。

シャワールームでシャワーカーテンが突然巻きついてきて窒息しそうになった後、わざわざ残されたカーテンリングのアップを見せるのは「サイコ」、少年が斧を振り回してドアをぶち壊すのは「シャイニング」ですね。

映画始まる前から女子高生らしき集団が十人ばかりまとまってきゃあきゃあ騒いでいたのでどうなることかとぞっとしたが、始まったら案外おとなしく見ていてほっとする。
(☆☆☆)


本ホームページ


エクトプラズム 怨霊の棲む家 - goo 映画