prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「キャピタリズム~マネーは踊る~」

2010年01月27日 | 映画
マイケル・ムーアらしい相変わらずアジテーション的な作りで、いいかげん慣れてきたせいかバイアスの強さにはいささかへきえきする。
今のアメリカの生産業の崩れ方を、GMの工員だった父親(鶴のようにやせているけれど、似ている)が振り返る表情などは重いものがあるけれど。

今となっては、資本主義をアメリカ一国だけで考えるにはムリがあって、アメリカ憲法の精神やキリスト教精神にたちかえるというのでは解決がつかないのは確か。
それからあるべき社会の一種のモデルケースを日本(!)やヨーロッパに求めるというのも、困る。日本が敗戦で新しいよき理念を移植されたというのだけれど、そこに昭和天皇の姿を出すというのはすごく変な感じ。
ルーズベルトの演説でしめくくりというのも、言っている理念は立派ですけど、そんなに持ち上げる相手ですかと思わせる。

なぜサブプライムローンが始まったかとか、金融工学って何だとかいった解説だったら、NHKドキュメントの方がわかりやすかった。
(☆☆☆)


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