仕事なき時間
賜はり過ごすこと
われのつとめとなりにけるかも
碧水歌
今朝は、けっこうな秋晴れである。
それでも、朝の気温は11℃と肌寒く、
日中は、22℃までは温まるようだ。
完オフ日なので、
何をしてもいいし、
何もしなくてもいい・・・(笑)。
青春・朱夏・白秋・・・と、
人生を歩んできて、
今まさに季節と同じくして
晩秋にさしかかり、
いよいよ「玄冬」に向かいしか・・・と、
ぼんやり思った。
明日からの「霜月」
そして「師走/睦月」は
「冬」である。
亡き師・碧水先生が
お歌に詠まれたるごと、
閑職となりて
「仕事なき時間」が増えたが、
よくよく思えば、それは「賜わった」
貴重な「命の残り時間」なのだ。
それゆえ、
それを有り難く感謝し、
有意義に「過ごすこと」が、
半隠居生活に入った
「我が務め」なのである。
今朝も、背中やら首廻りやらが
痛かったり、だるかったりしているが、
それに捕らわれることのないよう、
「我が務め」をば、
気張らずに、たおやかにやろうと
思っている。
書棚には、
全19巻の碧水先生の歌集『土』が
並べられており、
デスクトップには、
在りし日の御姿が飾られている。
碧水先生は
平成三年一月十日に、
八十一歳でご帰幽になられた。
歌人・窪田 空穂(うつほ)に師事され、
生涯に44.572首の歌を詠まれ、
それを全19巻の歌集に残された。
先生のご遺族の許可を頂いて、
その4万種の歌から
数百首を精選し、これまでに、
5種ほどの小冊子に編んできた。
平成十六年に発刊した
『たましいの処方箋』では、
心理教育カウンセラーとしての
筆者の感話やエッセイをも加えて
百部ほど販売した。
そこには、
混迷する現代の人々への警句があり、
人生訓があり、そして、
真の生き方のお手本がある。
ゆえに、
現代のアフォリズム(箴言集)を
編んだと思っている。
他にも、
『たましい』シリーズで、
『たましいを育む』
『たましいを生きる』
『たましいを癒す』や
『十代のあなたへ』
というのも上梓した。
これらは、
いずれも40代から50代の
心理教育臨床家としての
仕事の一部でもあった。
それらに共通する
「はじめに」や「おわりに」には
こう記した。
++++++++
長年、カウンセリングをしていると、
「癒されても、治らない。
治っても、助からない」
という不思議な経過をみることが、
しばしばあります。
カウンセリングに来ると、
いっとき「癒される」のだが、
肝腎の症状や問題はなくならない。
せっかく治ったかと思ったら、
また再発したり、別の難儀な症状や問題に見舞われる・・・。
それは、なぜだろうか・・・と、
考えてみるに、
「助かるライフ・スタイル(生きる姿勢)」が
身についていないから、
と思わざるを得ません。
そこで、本冊子では
『真の生き方のお手本』ともいえる
名歌の数々を集めてみました。
悩める人、迷える人、苦しむ人、病める人は、
何べんでも、何十っぺんでも、
これらの歌に触れ、そしてぜひ
〝歌を生きて〟 ください。
そうすれば、〈歌の持つ力〉が
必ず「たましい」へと届いて、
『真に助かる生き方』が身につくでしょう。
+++++++++
【目次/キーワード】
いのち/順序/土台/稽古/お礼/恩/とらわれ/
わが心/己を識る/我欲/自戒/わが道/気づき/
生き方/仕事/問題/適度/思いやり/話しを聴く/
対話/子と親と/しつけ/たのむこころ/親のあるべきようわ/
教育/過保護/先生/養生/幸せ/老い/自然/晩年
++++++++++++++++++
在京中には、
岡山在住の先生の下へ
しばしば馳せ参じ、
その謦咳に接してさせて頂き、
さまざまな御教えを賜った。
お歌を『たましい』シリーズとして、
わずか数百冊ではあるが、
世に出したことをお認め頂いたかのように、
精選・解説書き下ろしの仕事中に
19冊ある『土』の一冊の「見返し」に
直筆のお歌が一種書かれていて
感激した。
先生は、
書道も永年研鑽されておられた
能書家でもあられるので、
その一書・一歌が直筆で
ご著書に残されていたのは、
まさに、自分へのご褒美と
受け止めさせて頂いた。
むろんの事、
それは額装して
デスクトップに御遺影と共に
飾ってある。
「わらべのごと眼をもて見よ」
という意の
『童 眼』という
遺墨のお言葉も
我が座右の銘としている。
昨晩は、
月例の宗教セミナーで
Tちゃん先生をお薄で
お迎えした。
猛暑・長雨のあいだ、
あまり使われることのなかった茶室を
拭き清め、路傍から秋桜を手折ってきて
竹花入に活けてから露を打った。
洋間の「草」の茶室なので、
置き床の前には「結び竹結界」ではなく、
鴨 長明の『方丈記』に出てきた
草庵内の様子の一説を参照にして
独自の「琴結界」を敷いてある。
にじり口から
お入りになって着座されてから、
照明を蛍光灯から手燭に切り替え、
沈香を炊いて、幽玄さを醸しだした。
菓子は
パイ生地に餡子を乗せて、
蜜をかけてしっとりさせ、
粉糖をふってみた。
ADHD/ASDのクライエントが
何ケースかあり、
ドクターによって、
コンサータとストラテラを
使い分けておられるので、
その違いや処方量などをも
常々、カルテに記載し
症状の変容を観察している。
2017年5月には、
第三の薬「インチュニブ」が
発売されたが、
まだ、これを処方された
クライエントがいないので、
今のうちに、その基礎薬理学的な
ことを理解しておこうと調べている。
コンサータは、
有名な「リタリン」に続く
<メチルフェニデート>という
中枢神経刺激薬である。
これは、成人で
最大量72mgまで摂取できる。
これにより、
多動性・衝動性が軽減し、
仕事・作業に集中できるようになる。
ADHDは脳内ドパミンの不均衡によって
起こると考えられており、
メチルフェニデートは、
ドパミンの再吸収を担っている
ドパミン・トランスポーターを阻害し、
シナプス間隙の濃度を上昇させることで、
神経系の興奮性を高めている。
ストラテラは、
<アトモキセチン塩酸塩>という
「選択的ノルアドレナリン再吸収阻害剤」である。
これは、成人で
最大量120mgまで摂取できる。
インチュニブは、
<グアンファシン塩酸塩>で、
「選択的アドレナリン受容体作動薬」である。
これは、成人で
最大量6mgまで摂取できる。
***
コンサータを最大量まで試してみて、
効果が見られない時には、
主治医は薬を換えてみることを
提案するようである。
ストラテラを最大量飲んでいても、
あまり効果が見られない生徒や
母親のクライエントもおられるので、
薬物療法と心理療法(カウンセリング)の
兼ね合いが難しいところである。
賜はり過ごすこと
われのつとめとなりにけるかも
碧水歌
今朝は、けっこうな秋晴れである。
それでも、朝の気温は11℃と肌寒く、
日中は、22℃までは温まるようだ。
完オフ日なので、
何をしてもいいし、
何もしなくてもいい・・・(笑)。
青春・朱夏・白秋・・・と、
人生を歩んできて、
今まさに季節と同じくして
晩秋にさしかかり、
いよいよ「玄冬」に向かいしか・・・と、
ぼんやり思った。
明日からの「霜月」
そして「師走/睦月」は
「冬」である。
亡き師・碧水先生が
お歌に詠まれたるごと、
閑職となりて
「仕事なき時間」が増えたが、
よくよく思えば、それは「賜わった」
貴重な「命の残り時間」なのだ。
それゆえ、
それを有り難く感謝し、
有意義に「過ごすこと」が、
半隠居生活に入った
「我が務め」なのである。
今朝も、背中やら首廻りやらが
痛かったり、だるかったりしているが、
それに捕らわれることのないよう、
「我が務め」をば、
気張らずに、たおやかにやろうと
思っている。
書棚には、
全19巻の碧水先生の歌集『土』が
並べられており、
デスクトップには、
在りし日の御姿が飾られている。
碧水先生は
平成三年一月十日に、
八十一歳でご帰幽になられた。
歌人・窪田 空穂(うつほ)に師事され、
生涯に44.572首の歌を詠まれ、
それを全19巻の歌集に残された。
先生のご遺族の許可を頂いて、
その4万種の歌から
数百首を精選し、これまでに、
5種ほどの小冊子に編んできた。
平成十六年に発刊した
『たましいの処方箋』では、
心理教育カウンセラーとしての
筆者の感話やエッセイをも加えて
百部ほど販売した。
そこには、
混迷する現代の人々への警句があり、
人生訓があり、そして、
真の生き方のお手本がある。
ゆえに、
現代のアフォリズム(箴言集)を
編んだと思っている。
他にも、
『たましい』シリーズで、
『たましいを育む』
『たましいを生きる』
『たましいを癒す』や
『十代のあなたへ』
というのも上梓した。
これらは、
いずれも40代から50代の
心理教育臨床家としての
仕事の一部でもあった。
それらに共通する
「はじめに」や「おわりに」には
こう記した。
++++++++
長年、カウンセリングをしていると、
「癒されても、治らない。
治っても、助からない」
という不思議な経過をみることが、
しばしばあります。
カウンセリングに来ると、
いっとき「癒される」のだが、
肝腎の症状や問題はなくならない。
せっかく治ったかと思ったら、
また再発したり、別の難儀な症状や問題に見舞われる・・・。
それは、なぜだろうか・・・と、
考えてみるに、
「助かるライフ・スタイル(生きる姿勢)」が
身についていないから、
と思わざるを得ません。
そこで、本冊子では
『真の生き方のお手本』ともいえる
名歌の数々を集めてみました。
悩める人、迷える人、苦しむ人、病める人は、
何べんでも、何十っぺんでも、
これらの歌に触れ、そしてぜひ
〝歌を生きて〟 ください。
そうすれば、〈歌の持つ力〉が
必ず「たましい」へと届いて、
『真に助かる生き方』が身につくでしょう。
+++++++++
【目次/キーワード】
いのち/順序/土台/稽古/お礼/恩/とらわれ/
わが心/己を識る/我欲/自戒/わが道/気づき/
生き方/仕事/問題/適度/思いやり/話しを聴く/
対話/子と親と/しつけ/たのむこころ/親のあるべきようわ/
教育/過保護/先生/養生/幸せ/老い/自然/晩年
++++++++++++++++++
在京中には、
岡山在住の先生の下へ
しばしば馳せ参じ、
その謦咳に接してさせて頂き、
さまざまな御教えを賜った。
お歌を『たましい』シリーズとして、
わずか数百冊ではあるが、
世に出したことをお認め頂いたかのように、
精選・解説書き下ろしの仕事中に
19冊ある『土』の一冊の「見返し」に
直筆のお歌が一種書かれていて
感激した。
先生は、
書道も永年研鑽されておられた
能書家でもあられるので、
その一書・一歌が直筆で
ご著書に残されていたのは、
まさに、自分へのご褒美と
受け止めさせて頂いた。
むろんの事、
それは額装して
デスクトップに御遺影と共に
飾ってある。
「わらべのごと眼をもて見よ」
という意の
『童 眼』という
遺墨のお言葉も
我が座右の銘としている。
昨晩は、
月例の宗教セミナーで
Tちゃん先生をお薄で
お迎えした。
猛暑・長雨のあいだ、
あまり使われることのなかった茶室を
拭き清め、路傍から秋桜を手折ってきて
竹花入に活けてから露を打った。
洋間の「草」の茶室なので、
置き床の前には「結び竹結界」ではなく、
鴨 長明の『方丈記』に出てきた
草庵内の様子の一説を参照にして
独自の「琴結界」を敷いてある。
にじり口から
お入りになって着座されてから、
照明を蛍光灯から手燭に切り替え、
沈香を炊いて、幽玄さを醸しだした。
菓子は
パイ生地に餡子を乗せて、
蜜をかけてしっとりさせ、
粉糖をふってみた。
ADHD/ASDのクライエントが
何ケースかあり、
ドクターによって、
コンサータとストラテラを
使い分けておられるので、
その違いや処方量などをも
常々、カルテに記載し
症状の変容を観察している。
2017年5月には、
第三の薬「インチュニブ」が
発売されたが、
まだ、これを処方された
クライエントがいないので、
今のうちに、その基礎薬理学的な
ことを理解しておこうと調べている。
コンサータは、
有名な「リタリン」に続く
<メチルフェニデート>という
中枢神経刺激薬である。
これは、成人で
最大量72mgまで摂取できる。
これにより、
多動性・衝動性が軽減し、
仕事・作業に集中できるようになる。
ADHDは脳内ドパミンの不均衡によって
起こると考えられており、
メチルフェニデートは、
ドパミンの再吸収を担っている
ドパミン・トランスポーターを阻害し、
シナプス間隙の濃度を上昇させることで、
神経系の興奮性を高めている。
ストラテラは、
<アトモキセチン塩酸塩>という
「選択的ノルアドレナリン再吸収阻害剤」である。
これは、成人で
最大量120mgまで摂取できる。
インチュニブは、
<グアンファシン塩酸塩>で、
「選択的アドレナリン受容体作動薬」である。
これは、成人で
最大量6mgまで摂取できる。
***
コンサータを最大量まで試してみて、
効果が見られない時には、
主治医は薬を換えてみることを
提案するようである。
ストラテラを最大量飲んでいても、
あまり効果が見られない生徒や
母親のクライエントもおられるので、
薬物療法と心理療法(カウンセリング)の
兼ね合いが難しいところである。
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