男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

スクランブル・ド・エッグいろいろ

2008年12月15日 | 肉類・たまご
そのむかし・・・といっても半世紀・・・50年くらい前まで、卵は貴重品でした。
・・・といっても今の若い人にはわからないでしょうね。
そのころ、病気見舞いには、もみがらに埋めた卵の箱を届けたものでした。

卵1この値段は、たしか20円くらい、おなじころのラーメン1杯の値段は50円くらいだったと記憶しています。
いまのラーメン、どんなに安い店でも200円以下ではないでしょう。
卵の値段が「価格の優等生」と言われるゆえんですね。

卵と言えばこんな話を思い出します。
私の父親は、生涯で3回陸軍にとられました。
2回目のとき、戦地で病にかかり(胸膜炎でした)野戦病院で治療を受けるのですが、はかばかしくない。
あるとき、となりの病床の兵士が息を引き取った・・・そのとたんに当番兵がやってきて、その兵士の腕時計を外して持ち去ったそうです。
それをみた父は自分も腕時計をしていて身の危険を感じ、時計を親しい戦友に託して現地の農家で「卵」と物々交換してきてもらいました。

スイス製の腕時計は、20こあまりの卵の価値しかありませんでした。
でも、その卵が父の命を救いました。
第一次大戦のあと、ドイツが空前のインフレになったとき、1台のミシンがたった1巻きのミシン用のカタン糸(カタン=木綿=cotton・・です)に物々交換された・・・そんな話を聞いた記憶があります。
極端なインフレの一例ですが、こんなことは起きてほしくありませんね。

ものの値段は需要と供給によって決まる・・・単純な理論で、株価の暴落も
その範疇に入るのでしょう。
もうずいぶん前のこと、証券会社の人に、「どうしてこんなに株価が上がるの?」
と聞きました(日経平均が39千円をつけたころのことです)。
・・・とそのときの返事が面白い・・・いわく「松茸の値段と一緒ですわ」・・・と。
要するに少ない売り物に、買物が殺到するから高くなる、株価も同じ・・と言う
回答でしたが、けだし名言と思いました。

松茸と株価を結びつける発想がユニークで面白く、今でも忘れません。
それにしても卵は安い・・・高い銘柄物でも1こ50円もしませんね。
食べ物の品質に神経質になった昨今、卵は高い言っても知れた値段です。
鮮度の高い、素性がしっかりしたのを求めたいと思います。

スクランブル・ド・エッグといえば、しゃれた料理にきこえますが、言いかえれば柔らかな「オムレツ風の炒り卵」です。
卵料理の極意は、なんと言っても半熟の状態に、柔らかに煮る、又は焼くことにあるといっても過言ではありません。
朝食にオムレツを作る・・・となると難しいので、手軽なスクランブルにします。コツは、とにかく塩味を控え目にします。


1、卵だけのスクランブル

2人前で3この卵が適量。味つけは少量の塩だけ、焼くときのオイルは好みのものでよい。
わたしは、本バターにします。もちろんマーガリンでもサラダオイルでもかまいません。
卵をざっくりと溶いて、一つまみの塩を加えてかき混ぜて、熱したオイルに加え、中火の強火で
手早く焼き上げる。あまりゴチャゴチャにしないように、まだ半なまくらいで火を落として、余熱で
ふんわかに焼き上げるのがコツ。あたためたお皿に移して、熱いうちに食べましょう。

2、青ネギ入りのスクランブル(またはニラ入り)
青ネギ数本を、小口切りに刻んで、大さじ1のオイルで手早く炒める。
ネギがしんなりしたら、とき卵を流しいれて、中火の強火で焼く。
味つけの塩は、オイルがバターのときは、ほんの少しでよい。
これも、半なまのときに火を落とす。あとは余熱で仕上げるだけ。
青ネギのかわりに「ニラ」もよろしい。鬼平は青ネギがお好みのようですが、私はニラが好きです。

3、ピーマン(又はパセリ)と刻みハムのスクランブル
ピーマンだけでもよいし、ハムを合わせるのもよい。刻むときは1cm角に丁寧にきざむと、焼き上がりがきれい。これは次の玉ねぎもおなじ・・です。
料理は、したこしらえのとき、ほんのちょっとした丁寧さが、大切ですね。ハムとピーマンを炒めたうえにとき卵を流してもよいし、炒めた具を溶き卵に混ぜ込んでスクランブルに焼いてもよい・・・やりやすい方で焼きます。

4、玉ねぎとベーコンのスクランブル
ピーマンが玉ねぎに代わっただけ。玉ねぎを1cm角に刻むことに注意を払う。切り方は玉ねぎの半分に割り、2~3枚ていねいに剥き、1cm巾のくし型に切ってから、1cmのさいの目に切る・・・そうするときれいです。
あとの焼く手順は、ピーマンと一緒です。

和風では「ちりめんじゃこのスクランブル」もおいしいですね。この味つけはほんの少しの淡口か白しょうゆにします。
ちりめんじゃこが塩味を持っているので、しょうゆ味は、とにかく控えめにします。
イタリアン風に「プチトマトのスクランブル」も変わっていてよろしいものですが、なにしろトマトの水分が多いので、炒めるときしっかりと「水分」を飛ばしておくのがコツ、これもおいしいスクランブルです。



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