「けんちん」のルーツは中国渡来の精進料理で(Wikipedia「けんちん」より)、鎌倉・建長
寺の僧が作ったので「建長汁」と名付けましたが、それがなまって「けんちん汁」になった
(Wikipedia「けんちん汁」より)と言います(下にURLを二つ置きます)。
けんちん料理には、汁以外にも「ケンチンなます」「ケンチン巻」などがあります。あと麺類
に応用されて、「ケンチンうどん」「ケンチン蕎麦」があり、「ケンチンきしめん」というのが
あります。ネット検索すると「ケンチンラーメン」「ケンチンパスタ」というのもありました。
けんちん料理の共通点は、1.食材に豆腐と野菜を使う。2.調理にゴマ油を使う。3.
肉・魚を使わず精進仕様にする。4.使う食材が多い=具沢山である。5.味つけに味噌
を使わない・・などがあります。レシピの中には、豆腐を使わないもの、肉や魚製品を使
うのがあったりして、1~5が必須なわけではないようです。
栄養成分的には優れものです。材料の多くは根菜を使うので「食物繊維」が豊富です。
また、材料で成分的に少ない脂肪分をごま油で補うのも理に適っています。使う食材が
買い易い価格なことも、この料理が愛される所以と思います。
レシピの「大根と豆腐のケンチン」は余分に作り、翌日以降に食べるのがお奨めです。
一晩置くことで味に深みが増して、当日よりおいしくなります。ケンチン蕎麦は、ホウレン
ソウ以外の具材を「そばつゆ」に入れて煮込んでも美味しくできると思います。寒い日に
作って欲しい一品です。
Wikipedia 「けんちん」
Wikipedia 「けんちん汁」
千六本に切った大根・人参と、潰した豆腐と刻んだ油揚を油で炒めて甘味が勝った薄味で
煮る・・我が家風のケンチンです。冬場に入ると大根がおいしくなる、これから出番を迎える
料理です。タンパク質とカルシウム摂取に優れ、食材の値段が安く家計に優しいおかずです。
材 料
木綿豆腐 1/2丁 140g ・・指で細かく千切る
大根 7cm 120g ・・4cm長さの千六本に切る
人参 4cm 50g ・・同
乾し椎茸・ 2枚 50g ・・小口より薄切り
油揚げ 2枚 56g ・・熱湯を掛け油抜きして細切り
ごま油 大さじ 2 20cc
調味料
日本酒 大さじ 3 30cc
みりん 大さじ 2 20cc
さとう 大さじ 1 10g
和風だし 小さじ 1 4cc
作り方
1.なべにオイルを入れ強火にかけ、千切った豆腐を炒める。
・・炒める時間は2~3分・・豆腐の水分が飛んでぱらつくまで・・
2.豆腐がぱらついたら大根と人参を加えて炒める。
・・炒める時間は2~3分・・大根から水が出るまで・・
3.大根から水が出たら椎茸と油揚を加えて炒める。
・・炒める時間は1~2分・・油をなじませる程度・・
4.全体に火が回ったら酒・みりん・砂糖を加え中火で煮る。
・・煮る時間は5分ほど・・大根がやわらかくなるまで・・
5.和風だしを加え、落とし蓋をして4~5分煮てできあがり。
・・豆腐の炒め始めから15~6分で出来あがります・・