男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

タラの昆布しめ

2010年01月14日 | 魚介類

たらの昆布じめは、弘前の津軽三味線演奏の居酒屋さん「杏」で
いただきました。レシピはそのときの味を参考にしてつくりました。

ところで、津軽三味線の代表曲はご存知「津軽じょんがら節」です。
この曲を世界に広めた一番の功労者は「高橋竹山」その人です。
竹山は、今年生誕100周年を迎えます。

竹山は3才のころ病気がもとで視力をうしない、学校でいじめにあい
入学から4日目には登校しなくなり、そして三味線の世界に入ります。
16才のころから門付(かどづけ)を東北・北海道でおこないました。
門付とは、家々の門前で三味線などの遊芸を行い、少しの金銭を
貰うことを言います。何も頂けない家もあり、乞食に近い境遇でした。

北島三郎の「風雪流れ旅」はこのころの竹山がモデルといいます。
厳寒の北海道で、食べるに事欠き行き倒れになりそうになりました。
このとき当時の朝鮮の人から食物を恵まれ、一命を助けられました。
竹山はこのときの恩義を、後年韓国演奏旅行の形でお返しをします。

76才のときアメリカ公演をします。辛口で鳴るニューヨークタイムスは
「まるで魂の探知機ででもあるかのように、聴衆の心の共鳴音を
手繰り寄せてしまう。名匠と呼ばずして何であろう」と最高の賛辞を
おくりました。

今回の旅では3回演奏を聞きました。宿泊先の「いわき荘」と弘前の
三味線酒場「杏」、青森市の物産館で、3回とも30分の演奏でした。
曲目は津軽5大民謡「じょんがら節」「小原節」「よされ節」「あいや節」
「三下り」ですが、3回ともこの5曲の演奏でした。


わたしも家人も津軽三味線を聞くのが大好きですが、それでも30分も
聞けば充分で、これはクラシックのコンサートに似ていますね。
そう言えばかの第5番「運命」が31~33分、「新世界」、第九「合唱」
が40分そこそこ、いくら好きでもこのあたりが限度なんでしょうね。
  
さかなを昆布じめすると、魚に昆布の味がうつって、さかながおいしくなります。もう一つの働きはさかなの余計な
水分が昆布に吸いとられので、さかなの身が締まって匂いも吸い取られて、生のものよりグンとおいしくなります。
大抵のさかなは、昆布締めすると生まれ変わったようにおいしくなりますが、タラはその最たるものとおもいます。
タラは淡白なうえに水っぽいので、生のままのお造りより、昆布の味を足して水分をとる、むかしの人の工夫ですね。  


材料
タラの上身 半分
出汁昆布 40センチ
日本酒 大さじ 2
しお 少々
酢 少々
かげん酢・かげん醤油
材料
淡口 大さじ 3
出汁 大さじ 3
出汁がなければ煮切った酒と水同量を合せる
酢 小さじ 2
さとう 小さじ 1/2
作り方
タラの下こしらえをする
タラの上身の上半分をつかう。
皮を剥き小骨を指先でさぐり、毛抜きでぬきとる。
骨をぬいたタラにうすくしおを振る。

出汁昆布の下こしらえ
出し昆布を布巾で拭いて汚れをとり、半分に切る。
水大さじ5と、酢を大さじ3を合せ酢水をつくる。
出汁昆布を酢水にくぐらせて、引き上げる。
これを2~3回くりかえすと、しっとりした昆布になる。

タラを昆布でしめる
昆布を広げ、その上にタラをのせ昆布を着せる。
そのうえにかるい重石をして一晩おく。
昆布をとって2.5㎝角に切りそろえて、盛りつける。
写真の青みは壬生菜、ほかに春菊などをつかう。

かげん酢の材料を合せてよくまぜて、小皿に入れて供する。

コメント
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