北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

健康医療で内需拡大

2009-01-07 23:54:58 | Weblog
 多分小学校1~2年生の時に、虫歯で下の奥歯を一本失いました。

 その後の小、中、高と奥歯が一本ないままに過ごしていたのですが、やはり歯が一本ないということはかみ合わせの時に残った歯に異常な力がかかって良くないということで、高校を卒業した頃に抜けた歯を飛ばして両側でブリッジをかけてもらいました。

 その後約30年が経過したのですが、さすがに口の中で食べ物を噛むのに本来ならば3本で受ける力を2本の歯で受けていたものですからこの両側の歯がついに痛んでしまいました。

 昨年の春からずっと治療にかかったのですが、いろいろと相談しつつ歯医者さんからのコンサルティングでは「これ以上2本の歯で受け続けるとまた痛むでしょう。お勧めは抜けた歯のところにインプラントというやり方で歯を再生するのが一番です」とのこと。

 結構なお金もかかるのですが、健康の一番の根元は食べるという事なので、それが安心出来なければいけないという思いにいたり、インプラントを決心し、昨日その施術を受けてきました。

 インプラントとは、要は骨にアレルギーのない金属のチタンによるネジを埋め込んでそこに新しい歯をかぶせるというものです。金属を埋め込んでも同化するというのですから人間の体ってすごいものです。

 実際の手術は局部麻酔で行われるので術中は痛くはないのですが、ガリガリと骨にくる振動は頭に響きました。一晩経って鏡を見ると右の頬がこぶとり爺さんのように腫れていて、さすがに生やさしいものではなかったのだと気づきました。

 体は今一生懸命に着られたり削られたりしたところを補修にかかっています。

    ※    ※    ※    ※

 こうしてみると確かに経済的には痛いのですが、要は将来の健康をお金で買ったと思えば小さいけれど一つの内需振興にはなったような気がします。

 財務省の官僚でもある松田学さんという方は、様々なところでいろいろな発言をされている方ですが、この方が「競争も平等も超えて-チャレンジする日本の再設計図-」という本を出しました。

 この本を紹介するブログで松田さんは「世の中を覆う不確実性の中でも、日本にとって最大のネックになっているのが、超高齢社会の中で拡大している『生き甲斐の不確実性』です。『会社人間』リタイア後に待っている30年の人生が我々人類に新たに与えられました。それをどのようにして活き活きとした人生に転化できるのか。そこには実は新たな価値創出の広大なフロンティアが広がっています。人類史上未曾有の超高齢社会を迎える日本は、そこで世界
で最初のソリューションを示す最先進国です。それを通して『生き甲斐の不確実性』を解消していくことに、日本の経済社会の今後の方向性を見出すべきです」と述べています。

 その上で「医療を『コスト』でなく『価値』として捉えるよう発想を転換する必要があります。医療を『バリュー』として捉えてみれば、それは超高齢社会における『健康という価値』、バリューの創造になります。他国に例のない超高齢化社会に入る日本でこそ、健康関連産業が今後の国内産業の最大の牽引
役になれるはずです。経済構造改革の議論からみても、医療を『産業』として捉えられれば、それは、『真の構造改革』で資源をシフトさせる先として、日本経済では最有望分野となるものです」とも述べています。

    ※    ※    ※    ※

 今日、医療分野の大きな問題は医療保険増大と負担の問題であり、それはとりもなおさず医療をコストだと思う考えからの発想です。

 実は個人も含めて民間分野に蓄積されている富を、価値を増大させるために使ってもらうと言うことは大きな内需拡大の可能性を秘めています。

 それには医療側の発想の転換と、我々国民の側にも自分の価値を高める医療にお金を使うという発想の転換が求められるでしょう。

 どうせ死ぬまでしか生きていないのですから、少しでも健康に過ごしたいものです。 

 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 庶民に生まれるならこの国で | トップ | 【番外編】 あるドクターの叫び »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事