北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

表現者としての期待

2007-02-08 23:22:54 | Weblog
 昨日の猛吹雪から一転して今日は好転。でもここ数日気温の低い日が続くようです。
 雪まつりのためにはそのほうが良さそうですが。

【表現者としての期待】
 宮崎県知事にそのまんま東さんが当選。新知事は連日テレビでも注目されて、宮崎県の宣伝マンとして相当な効果を県にもたらしています。

 保守系候補を一本化出来ずに割れてしまい、官僚出身の候補が二人立候補したためという見方もありますが、それなりの県民が投票をした結果として、今後の宮崎県の行く末に注目が集まっています。

 そのまんま東さんはビートたけしの弟子集団、たけし軍団のリーダー格としてテレビに露出していましたから、そういう面では知名度は他の候補よりはあったのでしょう。

 そのまんま東さんはジャンルとすれば「お笑い出身」と言っても良いと思いますが、最近ではドランクドラゴンの塚地さんが映画「間宮兄弟」で第30回日本アカデミー賞新人俳優賞を取るなど俳優としても評価が高まりました。

 また劇団ひとりさんも、小説『陰日向に咲く』(かげひなたにさく)が高い評価を得ています。

 伝統的にお笑い芸人が、お笑い分野以外で活躍するということはよくあったことで、故青島幸男さんや西川きよしさん、横山ノックさんなど政治家として転身した人はそれなりに多いのです。

 心理学に「ハロー効果」というのがあります。Wikipediaで引いてみました。

 **Wikipediaから『ハロー効果』**
 ハロー効果(-こうか、Halo effect)とは、心理的効果の一つ。ある対象を評価をする時に、顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象の事。認知バイアスの一種である。一般にポジティブな方向への歪みを指す事が多いが、ネガティブな方向へのハロー効果も存在する。ハローとは、「後光が差す」と言う時の後光、聖像の光背や光輪の事で、別名、後光効果、光背効果とも呼ばれる。
 * * * * * * * * * * *

 要は、何かで成功した人が、他の分野でも能力があるだろうと思う心理のことで、後光が差すことになぞらえたことはおもしろいものです。

 最近のお笑い芸人さんの活躍は、もちろんハロー効果だけではなく本人の資質によるところも大きいのでしょうが、お笑い芸人として活躍することで鍛えられていることは明らかに表現者としての能力です。

 一つのことをいかに面白く伝えるのか、ということに苦労して表現者としての能力を高めた結果、今日に多くの人たちにそのことが評価されていると見るべきでしょう。

 政治にはもちろん政治力が必要ですが、同じくらい大衆への表現力が必要です。

 政治力をどれだけもっているかは見えにくいものですが、表現力があるかどうかは見えやすいものです。

 政治家も、政治力を鍛えるのと同じくらい表現能力にもっと磨きをかけなくては世の中を渡れない時代になったと見るべきなのではないでしょうか。

 それはおそらく役人の世界も同じ。適切な表現というのは、間違えないことを無難に言うだけではなく、いかに分かりやすく伝えるか、ということまでも期待されているのです。

 大変な時代になったものですが、そういう能力のある人がどんどん出てくる時代になったとも言えそうです。

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3 コメント

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そのまんまとはちょっと違います (coara)
2007-02-10 04:30:35
そのまんま東こと東国原は、結構勉強人というか、知事に至るまでの間にしっかりと自らの素地を形成した人です。
早稲田の社会人大学院生になり、故郷の宮崎に足しげく通い研究論文を書き上げたということです。
そんな記憶をたどり記事を検索していたら、次の記事がヒットしました。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/hagukumu/tanbou/20040628us31.htm

人気や知名度だけではない、彼の本気に期待したいところです。
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面白いですね (管理人)
2007-02-10 07:15:49
 そうですね。彼の人間的な大きさに期待しましょう。
返信する
もう一つ (管理人)
2007-02-10 09:03:18
 2月6日朝のワイドショー、テレビ朝日の「スーパーモーニング」を見ていたら、中曽根康弘元首相に「首相たるものの資質は?」と聞いたところ、「凄みと教養」との回答が帰ってきた、というシーンがありました。

 これはおそらく安倍首相に対する不満というか教育的指導のように取れますが、中曽根さんの言葉は重いですね。

 政策やマニフェストは学問レベルでも作れますが、大衆の支持を得ながら、大衆のいやがる改革をどう行えるか。これからもテレビでの露出は多いでしょうから、注目して行きたいですね。
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