北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

維持管理ができなくなる日が来る

2018-03-29 23:55:55 | Weblog

 

 道路の舗装の穴ぼこが、今年は特にひどいような気がします。

 周りの知人に聞いてみても、そのように思っているという人がほとんどで、なかには、「二車線の道路の走行車線側が穴だらけなので、ずっと追い越し車線を走っていたよ」という人もいました。

 今年は例年になく雪融けが早く、それでいて今の季節はまだ夜は寒くなります。

 そのため、今の季節は「凍結融解」と言って、日中溶けた水が舗装の割れ目から染み込んで、それが夜に凍って霜柱となって舗装を持ち上げて割れ目が広がるという悪循環が繰り返されてしまいます。

 融けると凍るが繰り返されて道路が傷みやすい時期が長く続いたのが今年の春と言えそうです。

 良く見ていると、道路管理者も苦労していて、維持管理を頼んでいる業者さんに、穴ぼこは合材を入れて修繕しています。

 ところが穴の発生が多すぎて、直すまでの時間差でずいぶん穴が多いように見受けます。

 またさらに、ただ穴を埋めるだけでは、その隙間からやはり水が染み込むので、翌年の春にはまた穴があく繰り返しになってしまいます。

 ある程度いたんだ舗装は、全部剥がしてしっかりと舗装をし直して水が染み込まないように維持管理をするのが本来のあるべき姿なのです。

 あまりに道路の状態が例年よりも悪いので、(よく道路を走っているドライバーさんたちも文句を言わないものだなあ)と思っていたところ、北海道ハイヤー協会とバス協会が、北海道開発局に対して「道路の穴ぼこがひどくて業務に支障が生じている。なんとかしてほしい」という陳情をした、という話を聞きました。

 (ついにユーザーからも不平不満が出始めたか)と思ったのと、これからはこういった道路を実際に使って商売をしている人たちと連携をして、道路を直さないと大変なことになる、という運動論を展開していく必要を感じました。

 お金がないからと我慢する日々が続いていますが、このままだと、将来道路の傷みが尋常ではなくなって、予算がちゃんとついて、「さあ直してください」と言われても、傷みが広がる量が、年間に修繕する量よりも多くなり、いくらやっても追いつかないという状態も危惧されます。

 いずれ少子高齢化で、建設業界も若者が少なくなり人手不足にもなってゆく恐れが強いことから、早めに修繕をやり始めないと手遅れになりかねません。

 文明国というのは、社会が新しいイノベーションを続けるという事がある反面で、これまで作り上げた資産はちゃんと維持管理をすることまで意識が回っている国のことを言うのです。

 前には進むけれど、残されたものがボロボロというのでは、文明国を名乗るには値しません。

 道路だけではありません。橋やトンネルに、水道や下水道、多くの公共建築物もメンテナンスが必要です。

 今そこにある危機とは、社会的資産の維持管理が難しくなることなのです。 

 

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