北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ブランドに生きる

2006-10-18 23:10:19 | Weblog
 今日はまた快晴のお天気です。少しは天気も落ち着くと良いのですが。

【観光マーケティング促進セミナーにて】
 今日の午後は、開発局と運輸局が連携して行っている観光マーケティング促進セミナーが開かれました。

 これは道内の市町村に声を掛けて、こちら側で用意した戦略シートという用紙にそれぞれの自治体の特徴や自慢や考えていることなどを書き込んでもらい、応募してもらおうというものです。

 それを開運のメンバーや観光関係の有識者が集まった会議の場で選定して、もう少し力を入れると観光地としての魅力が増すと判断されたところに対してアドバイザーを派遣して応援をするというものです。

 今日来ていない自治体には、我々の組織力で情報を伝えて、自分たちのまちを良くしたいという思いがあるのならば是非とも応募をしてもらうように努力をするつもりです。

 こういう情報収集力や頑張ろうとする力に、市町村間でだんだん差がついているような気がします。頑張れるところはお金がなくたって頑張れるけれど、少しくらい裕福でも頑張ろうという気持ちや気概が失われているところは廃れてゆくような気がします。

 ちょうど塩野七生さんが「ローマはなぜ滅びたのか」という問いに対して「ローマ人である気概を失ったからではないでしょうか」と答えているのに似ています。その町がその町らしさを失ったときに町は滅びの道をたどり始めるのではないでしょうか。

 それを防ぐには「他の町にはない自分の町らしさとは何か」ということを徹底的に考えて議論して地域がその事で一体化することです。

 今日配った戦略シートはそのためのヒントに自ら気付くための装置でしかないのです。それを真剣に考える過程にこそまちづくりがあるのですから。

    *   *   *   * 

 さて、事業の説明の後は地元の観光誌「北海道じゃらん」の編集長で、道内各地で地域観光興しを手伝っているヒロ中田さんの講演を聴きました。

 今日のタイトルは「地域ブランドとご当地グルメ」というもので、彼がプロデュースしてきたご当地グルメについての話題が満載でした。

 彼によると「観光の八要素」というのがあるそうで、それは漢字で表すと「泉・食・物・景・体験・催・駅・花」ということになるのだそうです。泉は温泉、食は名物食べ物、物はお土産、景は景色の良いところ、体験は何かができるということ、催はイベント、駅は道の駅、花は花のきれいなところ、と言う意味だそうです。

 自分たちの町の観光力としてこれらのうち何があるか、何がこれから強くなりそうか、ということを考えてみてはいかがでしょうか。ヒロさんはこの八要素の中でも最も重要な要素は「食だ、グルメだ」と断言します。

 それは新しい食ブランドは作り上げることが可能なものだからだ、というのが彼の論理です。

 彼は今北海道で牛乳の消費拡大運動の延長として「白いプリン」を広め一定の成功を収めています。またそれ以外にも「美瑛カレーうどん」、「富良野オムカレー」などを提案して、地域の努力を促しています。

 ご当地グルメ開発の十箇条というのがあるのだそうです。曰く、
 ①新しいカテゴリーを作ってその中でナンバーワンになる
 ②民間主体の推進母体を作り、官は後方支援に徹する

 ③若者、ばか者、よそ者、女性を入れる
 ④検討を始めてから売り出すまでの期限を定めてやりきる

 ⑤何のためにするのかという企みをしっかりと議論する
 ⑥ご当地グルメの定義やルールをしっかりと定める

 ⑦広報のための予算を取る
 ⑧官民で連携を約束する

 ⑨常に話題を作り出す。ブログなどは好事例
 ⑩食以外の観光コンテンツと連携をする

 というものだそうですよ。これを読んでご当地グルメづくりに挑戦してみてはいかがでしょうか。

    *   *   *   * 

 「地域ブランド」にも話が及びました。20年前は全く無名だった富良野は今や北海道でも大いなる地域ブランドとして確立しました。こうした地域ブランドは実はプロダクツ・ブランドとして、作られたものが集積してできあがった地域ブランドだと言うこと。

 ドラマでもワインでも、そうしたものの積み重ねの上に初めて地域ブランドが成立するのです。しかしそういうブランドは「作る」ー「活用する」ー「守る」という三つの取り組みを続けなくては失墜するのも簡単とのこと。まさにその通りですね。

 ブランドとは何か、についてはいろいろな書物も出ています。改めて勉強してみるとしますか。

 自分自身も頑張って個人ブランドになっているのが芸能人と言うことでしょうね。

 なるほど、そういうブランドな生き方もあるんだなあ。
 
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