仕事の一環で北海道開発局に出前講座として、「ICT工事の推進方策」について講演をお願いし、舗装協会の技術委員会のメンバーが聴きました。
ICT工事と言うのは、「ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)」を活用することで効率の良い施工をしようというもの。
最近はこれを「i-Construction」と言いますが、これはこの「ICT」を工事のなかの「測量、設計・施工計画、施工、検査」の全工程で導入し、3次元データを一貫して使用することにより、生産性の向上を目指そうというのです。
具体的には、ドローンを飛ばしてレーザースキャナーという装置でまず現地の測量をし、次に、そのデータを使って施工を行い、最後の出来型もドローンとレーザースキャナーで行うというのです。
測量や出来形の計測などに要した手間と仕事を削減できるので、効率化が図られるというわけです。
そういう説明を聞いた時に、講演を聞いていた各企業のメンバーの声は、「今後はそういう仕事環境になるのだろうが、まさに導入時期の今は、コスト的にむかなり難しい」というものでした。
ドローンの性能や、得られたデータを解析するソフトなどは日進月歩で、今年機械を買ったとしても、すぐに陳腐化してしまい、「元が取れない」というのです。
確かにまだまだ機械が発展途上にある今は、そういう現象が起きるのでしょうが、しかしまさに今この時に、ICTの世界に飛び込んでおかないと、技術が発展した時に変化に付いて行けないのではないか、という意見もあります。
新しい技術には、多少のコストをかけてでもついて行かなくてはならない。そこでコスト感覚を大事にし過ぎてはいけないのではないか、というのです。
経営面のアプローチと、将来性見越して取り組んでいなければならないことのバランスが求められます。
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最近、"WannaCry"というパソコンウィルスが世界中のパソコンを襲って、被害をもたらしています。
これもパソコンのソフトを最新のものにしていなかったために被害をこうむったと言われています。
お金をかけるべきところがどこかの見極めって難しいですね。
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