古くは三菱のデリカに乗っていたころからやってみたかったのが車中泊です。
キャンプでもテントを張らずに車の中で寝泊まりができたらさぞ楽だろうな、とは昔から思っていました。
今では、ワンボックスカーの中を改装して後部座席をベッドとして使って車中泊をする"バンライフ"という形の趣味が流行っています。
しかし普段使いもしたい車では、そこまでキャンプ仕様にするのはちょっと憚られるところ。
私のノアはセカンドシートが二人掛けでサードシートが三人掛けの7人乗り仕様です。
しかも人間工学に沿ったシート形状なので、ただ背もたれを倒しても板状の平らにはならず、凸凹のシート面になってしまいます。
実際この状態で寝てみると凸凹が体にあたって安眠ができません。
やはりフラットにしないとだめだなあ、ということを痛感します。
そういう希望にこたえる商品がないわけではないのですが、今まで実際にあったのはセカンドシートとサードシートの上に鉄製の枠を組み立てて平らな板を敷き詰めるというものなのですが、整えるのにずいぶん時間がかかりそうです。
もう少し簡単に平らな面が作れるようにならんものか、と思っていたところ、面白そうな商品に出会いました。
マルビーレというメーカーの「かんたん車中泊マット」です。
これは、セカンドとサードシートを倒した上に、高い気圧で膨らませたエアマットを敷くというもの。
エアマットと言っても、水の上で遊ぶサップやカヤックと同じくらいの8psiという非常に高い気圧をかけるものです。
これくらい強い気圧をかけると厚さは7~8センチでちょっとくらい押しただけでは引っ込まないくらい固い板になります
エアで膨らませるところはうちにあるインフレータブルカヤックと全く同じで、エアポンプの装着口の形状も全く同じで馴染みがあります。
これをシートを倒した上に敷いてからエアを送りむと、本当に数分であっという間に後部座席にフラットな面が出来上がります。
試みに、運転席と助手席を倒して、こことセカンドシートでも使えるかどうかを試してみたところ、これでも行けることがわかりました。
これだとサードシート部分の空間に物を置いて車中で使えるので、さらに使い勝手に工夫の余地が広がります。
ちなみにですが、この商品は車の内部の形状を正確にトレースして隙間なく作られているので、私の90系のノアでも車検証を見て何種類かある型式に合ったものを求めなくてはなりませんので注意が必要です。
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仕舞うときはエアを抜いて畳めばこちらもわずか数分で片づけることができます。
畳んだ大きさもエアポンプも含めてボストンバッグ一つに入るので、車に普段から積んでおいてもよいくらいです。
難点は、シートとの隙間に何か固いもので詰め物をしないとがたつきがでるところで、これは使いながら慣れてゆくしかなさそうです。
しかし大きなテントを持ち運んで居住スペースを作る大変さを考えると、そこは楽になるかもしれません。
外にせいぜいワカサギ釣り用のワンタッチテントを用意すればそれとの組み合わせで用が足りるかもしれません。
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サップの技術を使ったエアマットでフラット面を作るというアイディアに感心です。
お値段は税込み6万円弱ほど。
まずは一度使ってみたいところです。