道東釧路での挨拶回りを終えて札幌へ帰ってきました。
古巣の市役所を訪ねてかつての同僚たちに会って世間話をしてきました。
今釧路の大きな話題は、住民票の発行などを地域で行っていた支所を廃止するという問題なのだそう。
利用率もそれほど高くなく、人々の移動が十分できるのであれば市役所に来ていただくことで十分だし、またマイナンバーカードが普及すればコンビニにあるようなデジタルコピー機があればそれで簡単な書類の発行もできる時代です。
そうしたことから支所を廃止して住民サービス機能を維持しつつ経費削減を図ろうという提案だそうですが、御多分に漏れず住民や議会からは反対論が噴出しているとのこと。
市役所を訪れて関係の方たちに会って、「人口減少という時代背景を受けての撤退戦の将は辛いね」というと、「そういえば小松さんだって在任中にMOOのプールを廃止反対への矢面に立っておられたじゃないですか(笑)」と言われました。
そうそう、考えてみると私が釧路市役所に在任していたときから市町村合併の余波もありつつ、利用者が少ないような公的施設を少しずつ廃止するという動きの萌芽が見えていたのでした。
時代の変わり目には、今日と同じ明日は来ない、今年と同じ来年は来ない、という瞬間があるものです。
そのためには常日頃から時代に乗り遅れないように勉強をし続ける、学習をし続けるという機運が住民の中にあるべきです。
確かに高齢になって新しいことを吸収するのが苦手な方も多いかと思いますが、それは少し年代が若くて少しは新しいことを吸収できる世代が支えてあげることが有効ではないでしょうか。
何もかもを行政に頼るだけではなく、まずは自助、そして家族の支え、友人の支え、地域の支えなど多層な関わりの中で助け合う努力があっても良いのではないかと思います。
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地方自治には「補完性の原理」ということが言われます。
それは、自分たちのことはまず自分たちでやる。
それができなかったときに初めて周りから手伝ってもらったり支援を受けるという順番があるのだと。
それは物事を主体的に動かすのは自分たちだという矜持であって、最初からまず手伝ってもらうことを前提にするのでは自分たちとは何なのだ、という問題意識です。
それは個人にもあてはまるのであって、まずは自分の身の回りのことは自分ですべきであって、できる自分になるための勉強や自助努力もその範囲に含まれるのです。
目まぐるしく変化する時代には普段の勉強は欠かせません。
まずは個人におけるそうした強い気持ちを促すようなまちづくりの根本原理を掲げるところから始めるべきでしょう。
掛川の生涯学習まちづくりというのは、実にそういう根本原理を高らかに掲げたものだったのだと改めて思います。
時代に置いて行かれないための生涯学習。
この言葉を今一度噛みしめたいものです。
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今日の釧路は快晴。
しかしながら煙の出ていない日本製紙の工場はちょっと寂しいものがありました。