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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

魂の形

2021-03-31 23:35:57 | Weblog

 

 2年半前に発生した胆振東部地震。

 地震の規模はマグニチュード6.7とそれほどではありませんでしたが、最大深度は深度7という北海道では初めての大地震となりました。

 死者は41名に達し、そのうえ北電の発電所がやられたことで道内全域で295万戸が停電し、初めて「ブラックアウト」という広域的停電の影響を知りました。

 職場でそんな当時の記憶を語り合っていたところ、一人が面白い話を紹介してくれました。

 彼はブラックアウトになった翌日に、食べるものがなかなか手に入らない中まちなかの商店街を歩いていたのだそう。

 その時に、ある居酒屋さんが料理としては提供できない食材を店先で焼いて売っていたのですが、「その値段が半端なかったんですよ」と苦笑い。

「え、高かったわけ?」
「ええ、ニシンかニジマスか、そんな魚の串焼きが一本2千円で、焼きとうきびが千円ですよ!」

「そりゃ法外な値付けだねえ。無視して買わないでしょ」
「いえ、あまりに食べ物が手に入らないので僕らはその焼きとうきびを買ったんです。ところが焼け具合も中途半端で美味しくはありませんでした。一体どういう商売なんだと!」

 周りが苦しんでいるときに、機を見て儲けようという心理はわかります。

 しかしそういうときにこそ目先の利益を求めずに、利他の精神で困っている人たちのために法外な値段などつけない商売をしていれば、そういう行為はファンを増やして評判を上げて、末永い商売ができるように思いますが、そのお店はそうは考えなかったようです。

「いまもそのお店はあるの?」
「ええ、やっていますが流行っているのかなあ」

 苦しい時にこそ魂の姿が現れます。

 さて自分の魂の姿はどんなものなのか。自問自答しています。

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