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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

それじゃ、あなたが説明してあげてくださいね

2018-04-18 23:42:47 | Weblog

 

 昨年のこと。

 わが舗装事業協会が実施している舗装研修会について、「昨年と同様のプログラムでやりたいのですが」と、あまりやる気のない伺いが上がってきました。

 そこで、「昨年と同じではだめ。何か新しいことを一つでも加えるように再検討してください」とダメ出しをしたところ、次に上がってきた提案は「専務に一コマ、舗装業界の状況について概論を話していただくというのはどうでしょうか」と、新しく私がお話するコマを作るというプランが上がってきました。

 自分から「何か新味を出してください」と言ったセリフが、文字通り天に唾するように、自分に返ってきたようなものですが、行きがかり上、「まずはこれでやってみましょう」と言わざるをえませんでした。

 そして今日がその研修会。

 約50分の時間でしたが、現在の舗装業界を取り巻く背景情報について講義をしてきました。

 ただ、この50分の講義をするためには、一週間前からパワポファイルを作り始めて、ストーリー構築や資料収集などに相当な時間と労力をつぎ込みました。

 苦労を自ら背負ったようなものですが、おかげで今までちょっと曖昧に覚えていたことがはっきりしたり、新しい資料との出会いがあったりと、大いに自分のためになりました。

 「見たことがある」「読んだことがある」というレベルの知識を、背景まで踏まえて「説明できる」というところまで持ち上げるのは大変ですが、大人の勉強とはそういうものですね。


    ◆


 何度も登場する、榛村元掛川市長さんですが、彼が市内で市長からの講話をした際に、ある方が「市長さん、僕はその話をもう5回は聞きました」とややうんざりした顔で行って来たことがあったそう。

 その時榛村さんはこういったそうです。

「そうか、そんなに聞いたんだったら、もう中身を全部覚えてしまったでしょうね。それならば、次はあなたが家族や地域に説明してあげてください」

 聴いたことがあるということを思い出すのは簡単ですが、それを説明しようとすると、知っておかなくてはいけない背景情報がどれだけ多いか、ということに改めて気が付くものです。

 常に「それは何だ」と訊かれたときに、「それはこういうことです」と説明をできるようにしようとする心構えが、生涯学習です。

 僕はそう理解しています。

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