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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

まずは足場をつくる、全てはそれからだ

2017-02-01 23:56:56 | Weblog

 「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る」と言いますが、つい先日お正月を迎えたかと思うと、もう一月は終わってしまいました。

 現職だった時は、4月~3月と言う予算年度を柱とした生活になっていて、仕事の締め切りや人事異動、転勤などがあって、年を越した後の3月まではドタバタしているうちにあっという間に過ぎてゆく気がしたものです。

 良し悪しは別にして、今いる組織は1月1日から12月31日という暦年で事業を行っていて、4月を迎える焦りはありませんが、2月に総会を控えていて、様々な資料作りやこの一年の振り返り、これからの方針などを作成する時期になっています。

 仕事は"段取り八分"と言われて、やるための準備ができさえすればほぼ骨格は出来上がったようなもの。あとはタイミングを間違えないよう気をつけることです。


          ◆  

 

 学生の頃に天井の下地をつくる、軽量鉄骨天井下地、いわゆる『軽天』と呼ばれる作業のアルバイトをしていました。

 天井をつくるのですから、そのままでは手が届きません。そこで脚立を一定間隔で立てて、それらの間に歩み板・足場板を設置して床から1mほど高いところに足場を作り、そこで作業をするのです。

 マンションなど部屋割りが細かい現場では、一つの部屋が終わるのを見越して次の部屋に足場を作ります。

 アルバイトはたいてい職人さんに一人のアルバイトがついてペアで仕事をするので、他のアルバイトがどういう仕事ぶりなのかはよくわからなかったのですが、同じ時期に、同じくらいの年齢の学生がやはり同じ会社にやってきて働き始めたのですが、早々にやめて行く人が実に多かった記憶があります。

 あるとき親方に、「なんでみんな辞めちゃうんですかねえ?」と訊いてみたところ、「この仕事のバイト募集には『室内内装業』と書いて募集しているんだ。だから最初は(壁紙でも貼る簡単な仕事じゃないか)と思って入ってくる。ところが最初にやらされるのは脚立運びと歩み板を運んでの足場づくりという力仕事ばっかりだわな(笑)。それでみんな思ったのと違うということで辞めちゃうんだなあ」と嘆いていました。

 しかし技術や精度のいらない力仕事で仕事の環境を整えることで、職人さんの仕事が効率的に進められる、というのが一つのパターンです。

 そしてアルバイトであっても、次に何をするかがわかってくると、先回りして用意を整えることができて充実感が増してきたものです。

 その瞬間に与えられた役回りをまずはこなすことを覚えると良いのですが、そういう哲学って職場でのOJTでもあまり教えてもらえないような気もします。


 ところで、アルバイトをしている最初に一番面食らったのが『長さの単位』でした。

 必要な部材を金ノコで支持された長さに切って渡すのですが、「150で二本くれ」という言い方をされるので、1m50センチ(150センチ)に切って渡すと、「違うって、150ミリさ」と言う間違いを何度もしたのを今でも思い出します。
 単位を言われないとついセンチメートルだと思っちゃうんですね。

 今は逆に「天井までは2360だな」とつぶやいては妻に「何言ってるの?」とあきれられています(笑)。

 現場のコンクリートのまだ湿っているときの匂いなんて懐かしいな。青春の一コマです。

コメント
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