春は別れと出会いの季節。われわれ公務員にとっては転勤の季節でもあります。
釧路市役所から札幌へ帰ってきてから早二年が経ち、そろそろ異動があるのかな、と思っていましたが、本日「4月1日付けで稚内へ行ってもらいます」という内示がありました。
稚内市はわが国最北の市で人口は約3万6千人。基幹産業は水産業、酪農業などですが、最近は水産も陰りが見えて人口減少に悩んでいます。
稚内での仕事は宗谷管内の道路、港湾、農業などの公共事業で、管内には利尻島と礼文島が含まれているのですが、こちらには国で行っている事業がありません。
もっとも、災害が発生したときは災害復旧の支援なども行いますし、観光などの地域振興支援も果たすべき役割の一つということで、広い意味で国土管理対象となります。
稚内は社会人になってからの勤務経験はありませんが、実は2歳から8歳までを稚内で過ごしていました。
2歳のときに稚内市内のアパートの廊下で遊んでいて怪我をしたというのが私が覚えている一番古い記憶なのです。小学校入学も稚内市立東小学校ですし、いろいろと思い出の風景が頭をよぎります。
地図を見ると、国鉄天北線はとっくに廃線になり、昔住んでいた家や通ったお店やお風呂屋さんなどももう姿を消しています。でも思い出の中の世界ですから仕方がありませんね。
管内には「利尻礼文サロベツ国立公園」があり、季節には美しい花々が咲き乱れる広大な風景が広がりますし、豊富温泉はアトピー性皮膚炎に悩む湯治客が大勢訪れるところです。
再び札幌を離れて地域に入ってみて、人口減少に抗う地方の姿を見つめてみようと思います。
お近くへ起こしの際はぜひお立ち寄りくださいね。