昼は崇高な使命に身を捧げるWHOの女医、しかし白衣を脱いだ夜の彼女はどこまでも女…東京、ジュネーブ、アンゴラ、バンコクを舞台にさまざまな問題を抱える現代医療の現場を鮮烈に生き抜く女を描く、衝撃のメディカルロマン。
帯にあった「マリコ文学」という安い惹句に絶句…久々に読んだ作家ですが、そしてそんなに好きでも嫌いでもない作家ですが、そんなポジションなのこの人…?
っていうかこの作品、とても中途半端でなんかとてももったいなかったです。
「平成の『白い巨塔』を」と言われてこの作品の着想になったというのはすばらしいアイディアだと思うのですが、要するに大学の象牙の塔にこもって最先端医療に携わる一方で政治的な権力争いに終始するばかりの男性たちに対し、女性を主人公に据えたらこんな世界が展開するよ、ということで、それはとてもおもしろいと思うんですよ。
でもそれが十分に表現されていない気がします。連載小説だったからかもしれないけれど、焦点が呆けているというか。裁判とか浮気とか、それぞれのエピソードがけっこうメインのモチーフに見えがちで。
もっと数を並べてそれぞれを卑小に見せれば、メインがヒロインの生きざまにあることが浮き立ってくるんじゃないかなー。そうしたらもっともっとおもしろくなったのになー。
ラストももっと効いてくると思います。震災をこんなふうに扱った小説、見たことないもん。でもすばらしいし、とても皮肉が効いているし、とてもいいラストだと思いました。ああ残念。
帯にあった「マリコ文学」という安い惹句に絶句…久々に読んだ作家ですが、そしてそんなに好きでも嫌いでもない作家ですが、そんなポジションなのこの人…?
っていうかこの作品、とても中途半端でなんかとてももったいなかったです。
「平成の『白い巨塔』を」と言われてこの作品の着想になったというのはすばらしいアイディアだと思うのですが、要するに大学の象牙の塔にこもって最先端医療に携わる一方で政治的な権力争いに終始するばかりの男性たちに対し、女性を主人公に据えたらこんな世界が展開するよ、ということで、それはとてもおもしろいと思うんですよ。
でもそれが十分に表現されていない気がします。連載小説だったからかもしれないけれど、焦点が呆けているというか。裁判とか浮気とか、それぞれのエピソードがけっこうメインのモチーフに見えがちで。
もっと数を並べてそれぞれを卑小に見せれば、メインがヒロインの生きざまにあることが浮き立ってくるんじゃないかなー。そうしたらもっともっとおもしろくなったのになー。
ラストももっと効いてくると思います。震災をこんなふうに扱った小説、見たことないもん。でもすばらしいし、とても皮肉が効いているし、とてもいいラストだと思いました。ああ残念。
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